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第2章・まるで夢のような日々(リュディ視点)
11・世界は輝いている⑪
しおりを挟むだってなんだか凄くて嵐みたいだったんだ。いっぱいいっぱい痛くて苦しくて。でも嬉しかった。
お腹にはルナス様の魔力。子供に成りはじめているそれ。
「はぁ。まさかこれほどまでとは思っても見ませんでしたね」
ユセアナの言葉に僕は首を傾げる。
「どういうこと?」
声は掠れきっていた。
でもこれは、いつも泣いている僕からしたら普通のこと、さっと治癒魔術を施して、喉の調子を整える。こうしないと、僕は頻繁に話せなくなってしまうのだ。
朝、というか、多分時間はもうお昼頃だったと思う。
寝室の中は血の匂いがしていた。
シーツは真っ赤に染まっている。
仕方がないことだと思う。
ルナス様はいっぱいいっぱい優しく、気を使って下さったけれど、僕はあんな風、誰かに触れられるのは初めてだったし、それでなくとも、ルナス様がぐちゃぐちゃにしたのは僕のお尻の穴、お腹の中だ。
当然、何かを受け入れるようには出来ていない。
それになにより、僕のお腹の中をいっぱいにしたルナス様自身はとっても大きくて。情けないほど小さい僕では多分、サイズが合わなかったんだと思う。
それに多分始めはそんなに傷というか血もたくさんではなかったと思うのだけれど、ルナス様は嵐みたいで、いっぱいいっぱいお腹の中を擦られたから、お腹の中も多分、ぐちゃぐちゃになっているのだろう。
今もずきずきひりひりして、お腹もお尻も全部痛いから多分。
「どういうことも何も……お辛い場所がおありになるのではないですか?」
訊ねられたから頷いた。
「うん。お腹もお尻も痛いよぅ」
そもそも体全部が上手く動かない。
「ええ、ええ、そうでしょうとも。治せますか?」
「もちろん」
僕は治癒魔術は苦手じゃないのだ。
促されて治す。
本当はこの痛みも、ルナス様がもたらしたものだと思うと愛しかったから、ちょっとだけ治したくなかったのだ。
でもユセアナに直すよう促されたから仕方がない。
僕の状態を確認して頷いたユセアナが世話を焼き始める。
ご飯の準備とか、後、お風呂も入らないと。
一応、浄化魔法でキレイにしているけど、子供を成したということはきっとまたルナス様に触れてもらうのだろうから清潔にしておきたい。
「うふふ、ふふ、ふふふ……しあわせ」
僕は笑った。
泣きながら笑った。
大切に大切にお腹を抱えて。愛しくて愛しくて。
だってこれはルナス様の魔力。
それを元とした、大切な大切なルナス様との子供。
そんなの嬉しくないはずがないし、愛しくないはずもない。
ああ、なんて幸せなんだろう!
世界は僕にとって、いつだってとってもとっても輝いていた。
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