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旅路編
253.先に言ってほしかった
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ローズマリナもアクセサリー作りに使えそうな石を幾つか購入し、一行は他の店も覗きながら街の中を歩いていく。
魔石や鉱石を扱う店が多いが、魔法道具に仕上げた物を売る店もあった。他にも一般的な食料や、採掘道具などを販売する店なども混じっている。
ノムルとぴー助は、いつの間に買ったのか、ビスケットのようなものを齧っていた。
「硬い。歯が折れそう。甘い」
表面に歯型が刻まれていくだけで、一向に減っている様子は無い。魔法で一口サイズに切り分けて口に放り込んだが、飴玉のように舐めている。
ぴー助は歯応えが気に入ったようで、ぼりぼりと良い音を立てていた。
「鉱山のある町とかで、お土産に売ってるんだよね。甘くて硬いお菓子。重労働だから、高カロリーの物が好まれるとか」
一欠片もらって口に入れたムダイが、そんな豆知識を披露した。こちらも噛めずに舐めている。
「そろそろ飯にするぞー」
「あっちの食堂が美味いらしい」
周囲の言葉を耳に集めていたカイは、抜かりなく評判の店を見つけていた。
五人はカイが見つけた食堂へと移動する。そして、ムダイとローズマリナは沈黙した。
「そういえば、コダイ国は昆虫食の国でしたね」
ゴリン国に向かう時に通ったコダイ国での記憶を、雪乃は思い出していた。
「先に言ってほしかったかな」
「私はお茶だけでいいわ」
元日本人と元公爵令嬢には、昆虫食はきついようだ。
店を選んだカイが申し訳なさそうにしているが、さっさと席に着いて注文を初めてしまった魔法使いがいるため、店を変えることもできない。
とりあえず席に着こうとしたのだが、他のテーブルに乗った料理はいずれも、色々な虫が入っていた。
ムダイとローズマリナの顔色が悪くなる。
「無理しないでください」
雪乃は心配そうにローズマリナを見上げる。
「大丈夫よ」
口ではそう言っているが、とてもそうは見えない。
「あー、ローズマリナさん。俺がいれば危険は無いはずですから、他に行きませんか?」
「そうね。申し訳ないけれど、そうさせてもらうわ」
ということで、二人は踵を返し、別行動を取ることになった。
二人を見送った雪乃は、ノムルの元へと向かう。雪乃もローズマリナたちと行きたかったが、ノムルを放置するわけにはいかない。
いかなかったのだが、
「カイさん、申し訳ないですが、ノムルさんをお任せしてもいいでしょうか?」
ノムルの前に運ばれてきた皿を見て、葉をひくひくと痙攣させた。
「分かった」
「わー」
カイはもちろん、彼と共に行動しているマンドラゴラも請け負ってくれたので、雪乃はくるりと向きを変えて、ローズマリナたちを追いかけた。
「ぴー」
店の上で待っていたぴー助が、雪乃の姿を見て飛び降りてくる。
「ぴー助、ローズマリナさんとムダイさんは、どちらへ行かれましたか?」
「ぴー」
雪乃はぴー助に乗り、二人を追いかける。
二人が出てからまだ時間は経っていない。それに子供とはいえ飛竜だ。すぐに追いついた。
「ローズマリナさん、ムダイさん」
呼び止める雪乃の声に、二人は足を止めて振り向く。
「雪乃ちゃんもやっぱり逃げてきたんだ?」
「ちょっと受け入れられない存在を、ノムルさんはお好きなようでしたので」
虚ろな気配になる雪乃に、ムダイはそれ以上は聞かなかった。
三人と一匹は、並んで歩く。食堂に入ると何が出てくるか分からないため、露店で買うことにした。
仲良く手をつないだ雪乃とローズマリナは、楽しそうに店を覗きながら、街の中を進んで行く。
「あれなんてどうです?」
ムダイが示した先では、軒先で大きな鍋が火に掛けられ湯気が出ていた。
長椅子に腰掛けた人々が、美味しそうに頬張っている。
「あら、美味しそうね」
ローズマリナも微笑んで同意しているが、雪乃には黒い鉄の鍋しか見えない。ぴょこぴょこ跳ねる雪乃を、ローズマリナが抱き上げてくれた。
鍋の中では、モイや茸がぐつぐつと煮えている。
ムダイは雪乃とローズマリナを空いた席に座らせると、二つの椀をもらってきた。
「モイ煮と言うそうですよ。熱いから気をつけてください」
渡されたモイ煮を、ローズマリナはゆっくりと食べていく。
「しっかりと煮込まれていて、美味しいわね」
「茸の出汁も良く出ていますね」
二人とも、モイ煮が気に入ったようだ。
食べ終わり器を返すと、馬車に戻るため歩きだす。
「明日はラジンね。私は行ったことがないけれど、ユキノちゃんとムダイ様は、行ったことがあるのかしら?」
ローズマリナの問いに、ムダイの笑顔がぴしりと固まった。
未だ基本の火魔法さえ使えないムダイは、このままでは奴隷落ちの危険がある。
「私はノムルさんと、しばらく滞在していました」
「そう。どんな国かしら?」
うーんっと、雪乃は幹を傾げる。
魔法ギルドに詰めていて、町の中は見ていない。
「転移装置で移動したので、あまり町の様子は見ていないです。絨毯や椅子が飛んでいました」
「さすがは魔法の国ね。楽しみだわ」
拙い話にも、ローズマリナは笑顔で頷いてくれる。
雪乃は嬉しくて、彼女といるといつも以上にお喋りになっていた。
「明日……。なんで俺は魔法が使えないんだ? 魔力は感じられるようになったのに」
どんよりと暗い気配を漂わせるムダイに、かすかに顔を引きつらせながらも、雪乃とローズマリナは馬車に戻った。
しかしムダイ以上に重い空気をまとった魔法使いが、雪乃たちより少し遅れて戻ってくる。
「ま、またユキノちゃんを……。マンドラゴラに騙されるなんて……」
ジメジメと茸を生やしながら、ふらふらと歩いてくる魔法使い。一方、カイのフードから葉を覗かせたマンドラゴラは、活き活きとしている。
「わー」
その夜、雪乃たちがぐっすり眠っている間も、ムダイは一人魔法の習得に励んでいた。
「なんで火が出ないんだ?」
カイに教えられたとおり、指先に魔力を集中しては火のイメージを繰り返す。
「魔法はイメージが重要。そうか、指先に火を灯すなんて、あっちじゃやらない。つまり、もっとイメージしやすい火力で」
夜を徹して、ムダイは魔法の特訓を続けたのだった。
魔石や鉱石を扱う店が多いが、魔法道具に仕上げた物を売る店もあった。他にも一般的な食料や、採掘道具などを販売する店なども混じっている。
ノムルとぴー助は、いつの間に買ったのか、ビスケットのようなものを齧っていた。
「硬い。歯が折れそう。甘い」
表面に歯型が刻まれていくだけで、一向に減っている様子は無い。魔法で一口サイズに切り分けて口に放り込んだが、飴玉のように舐めている。
ぴー助は歯応えが気に入ったようで、ぼりぼりと良い音を立てていた。
「鉱山のある町とかで、お土産に売ってるんだよね。甘くて硬いお菓子。重労働だから、高カロリーの物が好まれるとか」
一欠片もらって口に入れたムダイが、そんな豆知識を披露した。こちらも噛めずに舐めている。
「そろそろ飯にするぞー」
「あっちの食堂が美味いらしい」
周囲の言葉を耳に集めていたカイは、抜かりなく評判の店を見つけていた。
五人はカイが見つけた食堂へと移動する。そして、ムダイとローズマリナは沈黙した。
「そういえば、コダイ国は昆虫食の国でしたね」
ゴリン国に向かう時に通ったコダイ国での記憶を、雪乃は思い出していた。
「先に言ってほしかったかな」
「私はお茶だけでいいわ」
元日本人と元公爵令嬢には、昆虫食はきついようだ。
店を選んだカイが申し訳なさそうにしているが、さっさと席に着いて注文を初めてしまった魔法使いがいるため、店を変えることもできない。
とりあえず席に着こうとしたのだが、他のテーブルに乗った料理はいずれも、色々な虫が入っていた。
ムダイとローズマリナの顔色が悪くなる。
「無理しないでください」
雪乃は心配そうにローズマリナを見上げる。
「大丈夫よ」
口ではそう言っているが、とてもそうは見えない。
「あー、ローズマリナさん。俺がいれば危険は無いはずですから、他に行きませんか?」
「そうね。申し訳ないけれど、そうさせてもらうわ」
ということで、二人は踵を返し、別行動を取ることになった。
二人を見送った雪乃は、ノムルの元へと向かう。雪乃もローズマリナたちと行きたかったが、ノムルを放置するわけにはいかない。
いかなかったのだが、
「カイさん、申し訳ないですが、ノムルさんをお任せしてもいいでしょうか?」
ノムルの前に運ばれてきた皿を見て、葉をひくひくと痙攣させた。
「分かった」
「わー」
カイはもちろん、彼と共に行動しているマンドラゴラも請け負ってくれたので、雪乃はくるりと向きを変えて、ローズマリナたちを追いかけた。
「ぴー」
店の上で待っていたぴー助が、雪乃の姿を見て飛び降りてくる。
「ぴー助、ローズマリナさんとムダイさんは、どちらへ行かれましたか?」
「ぴー」
雪乃はぴー助に乗り、二人を追いかける。
二人が出てからまだ時間は経っていない。それに子供とはいえ飛竜だ。すぐに追いついた。
「ローズマリナさん、ムダイさん」
呼び止める雪乃の声に、二人は足を止めて振り向く。
「雪乃ちゃんもやっぱり逃げてきたんだ?」
「ちょっと受け入れられない存在を、ノムルさんはお好きなようでしたので」
虚ろな気配になる雪乃に、ムダイはそれ以上は聞かなかった。
三人と一匹は、並んで歩く。食堂に入ると何が出てくるか分からないため、露店で買うことにした。
仲良く手をつないだ雪乃とローズマリナは、楽しそうに店を覗きながら、街の中を進んで行く。
「あれなんてどうです?」
ムダイが示した先では、軒先で大きな鍋が火に掛けられ湯気が出ていた。
長椅子に腰掛けた人々が、美味しそうに頬張っている。
「あら、美味しそうね」
ローズマリナも微笑んで同意しているが、雪乃には黒い鉄の鍋しか見えない。ぴょこぴょこ跳ねる雪乃を、ローズマリナが抱き上げてくれた。
鍋の中では、モイや茸がぐつぐつと煮えている。
ムダイは雪乃とローズマリナを空いた席に座らせると、二つの椀をもらってきた。
「モイ煮と言うそうですよ。熱いから気をつけてください」
渡されたモイ煮を、ローズマリナはゆっくりと食べていく。
「しっかりと煮込まれていて、美味しいわね」
「茸の出汁も良く出ていますね」
二人とも、モイ煮が気に入ったようだ。
食べ終わり器を返すと、馬車に戻るため歩きだす。
「明日はラジンね。私は行ったことがないけれど、ユキノちゃんとムダイ様は、行ったことがあるのかしら?」
ローズマリナの問いに、ムダイの笑顔がぴしりと固まった。
未だ基本の火魔法さえ使えないムダイは、このままでは奴隷落ちの危険がある。
「私はノムルさんと、しばらく滞在していました」
「そう。どんな国かしら?」
うーんっと、雪乃は幹を傾げる。
魔法ギルドに詰めていて、町の中は見ていない。
「転移装置で移動したので、あまり町の様子は見ていないです。絨毯や椅子が飛んでいました」
「さすがは魔法の国ね。楽しみだわ」
拙い話にも、ローズマリナは笑顔で頷いてくれる。
雪乃は嬉しくて、彼女といるといつも以上にお喋りになっていた。
「明日……。なんで俺は魔法が使えないんだ? 魔力は感じられるようになったのに」
どんよりと暗い気配を漂わせるムダイに、かすかに顔を引きつらせながらも、雪乃とローズマリナは馬車に戻った。
しかしムダイ以上に重い空気をまとった魔法使いが、雪乃たちより少し遅れて戻ってくる。
「ま、またユキノちゃんを……。マンドラゴラに騙されるなんて……」
ジメジメと茸を生やしながら、ふらふらと歩いてくる魔法使い。一方、カイのフードから葉を覗かせたマンドラゴラは、活き活きとしている。
「わー」
その夜、雪乃たちがぐっすり眠っている間も、ムダイは一人魔法の習得に励んでいた。
「なんで火が出ないんだ?」
カイに教えられたとおり、指先に魔力を集中しては火のイメージを繰り返す。
「魔法はイメージが重要。そうか、指先に火を灯すなんて、あっちじゃやらない。つまり、もっとイメージしやすい火力で」
夜を徹して、ムダイは魔法の特訓を続けたのだった。
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