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番外編 その後の二人
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「私にできることはありますか?」
「は?」
「ルイスレーンのために、私が出来ることありますか?」
訊ね返されもう一度彼に問いかける。
「クリスティアーヌ…何を」
「私もあなたのためにできることをしたい。経験はありませんが知識なら多少はあります」
「いや…しかし…」
「馬車のこと。私の体に負担がないように特注してくれたそうですね」
「あ、ああ…そのこと…当然のことだ」
「そんなことをしてくれていたなんてひと言もおっしゃらず…言ってくれても良かったと思います」
そんなことおくびにも出さないで、自慢するでもなく黙って何でもしてしまう。控えめなのはいいことだけれど、いつも気がつけばルイスレーンにしてもらってばかりなのが申し訳ない。
「自分で何とかするなんて…確かに私に出来ることよりルイスレーンができることの方が多いですし、私は頼りないかもしれませんが、私だってルイスレーンのために何かしたい。あなたに我慢させるようなことは嫌なんです」
「しかしだな…これは私の体の問題…」
「でも私のせいなのに…」
「いや、クリスティアーヌのせいというか…」
「妊娠していても、安定期が過ぎたら大丈夫なんです。出来る体位に制限はありますが、手でも口でも」
「ま、待て、待ってくれ、そんな…う…」
戸惑うルイスレーンを無視して彼のズボンの中に両手を滑り込ませ、硬くなった彼の股間を包み込んだ。
ビクビクとそれは私の手の内で脈打った。
「そ、そんなこと…無理に…あ…」
押しのけようとしたルイスレーンの手を拒み、根元から優しくそっと撫でると、言葉と裏腹に更に硬さと大きさを変える。
何度か往復して擦り、親指の腹でその尖端を軽く突付いた。
「は…はあ…あ…ク…」
粘液が尖端から滲み出て指を湿らせる。口から絞り出すように漏れた喘ぎ声を耳にして、嬉しくなった。背が高くて体もがっしりしたルイスレーンが、私の動作に翻弄されている。
「無理…しなくていい…」
明らかに感じている様子なのに、言葉はどこまでも拒絶している。
男性がどれほど禁欲できるものなのかわからない。ルイスレーンは我慢強い方だと思うけれど、私を抱いている彼の様子から精力はそこそこあるのはわかっている。
「う…あ…はあ…」
私の手の動きに反応して、目を瞑って悶えるルイスレーンの表情を間近に見つめていると、自分まで変な気持ちになってくる。
「あ…クリスティアーヌ…」
「気持ちいい…ですか?」
表情より一番感情が色濃く現れる瞳が見開かれ、いつも私を抱く時に見せるオレンジと緑の混ざった色味になっているのがわかった。
「降参だ」
熱い吐息を吐いて私の腰を掴むと、くるりと後ろ向きにさせられ、後ろから私の股の間に自分のそれを挟み込ませた。
「ル…」
「そんなに言うなら是非協力していただこう」
「あ…っ」
剥き出しのルイスレーンのそれが下着越しに私の脚の付け根の間を擦り上げる。
尖端が割れ目の間を行き来し、敏感な場所を刺激する。
「あ…ル…ルイスレーン…」
「最初に始めて煽ったのは君だ。最後までやりきれ」
腰を前後に動かし、熱いルイスレーンの猛ったものが行き来する。
子どもが出来たとわかってから数ヶ月遠ざかっていた夫婦の営みに対する快感が戻ってきて、体が反応する。
「ご…ごめんなさい…はあ…」
大した経験もないのに、自分から墓穴を掘ったと思ったが、自分もこれを望んでいたのだと気づいた。
「私も…恋しかった…あ、あ…」
ルイスレーンの先から溢れたものか、自分の内から溢れたものか、下着はぐっしょり濡れて肌に張り付いている。
「クリスティアーヌ…」
後ろから耳朶を甘噛みされて、名前を呼ぶ声と共に吐き出された熱い吐息が穴に吹き込まれ、背中をゾクゾクとした快感が走り抜けた。
「ルイスレーン…あ…」
後ろから胸を揉みしだくルイスレーンの手が、妊娠して更に敏感になった先端を軽く摘む。
「や…おかしくなっちゃう…」
体を洗う時に自分で触れるのとは違う。大きな男性の力強い手で弄り回され、頭の芯が痺れ何も考えられなくなる。
「クリスティアーヌ」
胸から離れて頬に添えられた手で後ろを向かされ、唇同士が重なる。舌を絡ませあいながら、腰の動きが激しくなっていく。
「あ…あああ…ん…イ…イク」
ぷっくりと膨れた秘芽にルイスレーンのものが擦れ、背中を大きく仰け反らせた。
密着していたルイスレーンの体も一段と大きく震える。
「はあ…あ…クリスティアーヌ…」
洗い息の下から切なげに名前を呼ばれた。
脱いだシャツを先端にあてがい、私の股の間でビクビクと震えた。吐き出した精液を自分のシャツで拭う。
「体は…辛くないか?」
脚の間に挟んでいたものを引き抜き、そっと熱を帯びた手を胸からお腹へと動かした。まだ呼吸が落ち着かないので、無言で頷いた。
「…私も…ただの男だったな。誘惑には勝てなかった」
自分で何とかするとルイスレーンは言っていたのに、手を出したのは私の方。
「でも今のは…悪いことですか?」
「いいや…悪いことではない」
私の問いにルイスレーンがふっと笑って首を振った。
「は?」
「ルイスレーンのために、私が出来ることありますか?」
訊ね返されもう一度彼に問いかける。
「クリスティアーヌ…何を」
「私もあなたのためにできることをしたい。経験はありませんが知識なら多少はあります」
「いや…しかし…」
「馬車のこと。私の体に負担がないように特注してくれたそうですね」
「あ、ああ…そのこと…当然のことだ」
「そんなことをしてくれていたなんてひと言もおっしゃらず…言ってくれても良かったと思います」
そんなことおくびにも出さないで、自慢するでもなく黙って何でもしてしまう。控えめなのはいいことだけれど、いつも気がつけばルイスレーンにしてもらってばかりなのが申し訳ない。
「自分で何とかするなんて…確かに私に出来ることよりルイスレーンができることの方が多いですし、私は頼りないかもしれませんが、私だってルイスレーンのために何かしたい。あなたに我慢させるようなことは嫌なんです」
「しかしだな…これは私の体の問題…」
「でも私のせいなのに…」
「いや、クリスティアーヌのせいというか…」
「妊娠していても、安定期が過ぎたら大丈夫なんです。出来る体位に制限はありますが、手でも口でも」
「ま、待て、待ってくれ、そんな…う…」
戸惑うルイスレーンを無視して彼のズボンの中に両手を滑り込ませ、硬くなった彼の股間を包み込んだ。
ビクビクとそれは私の手の内で脈打った。
「そ、そんなこと…無理に…あ…」
押しのけようとしたルイスレーンの手を拒み、根元から優しくそっと撫でると、言葉と裏腹に更に硬さと大きさを変える。
何度か往復して擦り、親指の腹でその尖端を軽く突付いた。
「は…はあ…あ…ク…」
粘液が尖端から滲み出て指を湿らせる。口から絞り出すように漏れた喘ぎ声を耳にして、嬉しくなった。背が高くて体もがっしりしたルイスレーンが、私の動作に翻弄されている。
「無理…しなくていい…」
明らかに感じている様子なのに、言葉はどこまでも拒絶している。
男性がどれほど禁欲できるものなのかわからない。ルイスレーンは我慢強い方だと思うけれど、私を抱いている彼の様子から精力はそこそこあるのはわかっている。
「う…あ…はあ…」
私の手の動きに反応して、目を瞑って悶えるルイスレーンの表情を間近に見つめていると、自分まで変な気持ちになってくる。
「あ…クリスティアーヌ…」
「気持ちいい…ですか?」
表情より一番感情が色濃く現れる瞳が見開かれ、いつも私を抱く時に見せるオレンジと緑の混ざった色味になっているのがわかった。
「降参だ」
熱い吐息を吐いて私の腰を掴むと、くるりと後ろ向きにさせられ、後ろから私の股の間に自分のそれを挟み込ませた。
「ル…」
「そんなに言うなら是非協力していただこう」
「あ…っ」
剥き出しのルイスレーンのそれが下着越しに私の脚の付け根の間を擦り上げる。
尖端が割れ目の間を行き来し、敏感な場所を刺激する。
「あ…ル…ルイスレーン…」
「最初に始めて煽ったのは君だ。最後までやりきれ」
腰を前後に動かし、熱いルイスレーンの猛ったものが行き来する。
子どもが出来たとわかってから数ヶ月遠ざかっていた夫婦の営みに対する快感が戻ってきて、体が反応する。
「ご…ごめんなさい…はあ…」
大した経験もないのに、自分から墓穴を掘ったと思ったが、自分もこれを望んでいたのだと気づいた。
「私も…恋しかった…あ、あ…」
ルイスレーンの先から溢れたものか、自分の内から溢れたものか、下着はぐっしょり濡れて肌に張り付いている。
「クリスティアーヌ…」
後ろから耳朶を甘噛みされて、名前を呼ぶ声と共に吐き出された熱い吐息が穴に吹き込まれ、背中をゾクゾクとした快感が走り抜けた。
「ルイスレーン…あ…」
後ろから胸を揉みしだくルイスレーンの手が、妊娠して更に敏感になった先端を軽く摘む。
「や…おかしくなっちゃう…」
体を洗う時に自分で触れるのとは違う。大きな男性の力強い手で弄り回され、頭の芯が痺れ何も考えられなくなる。
「クリスティアーヌ」
胸から離れて頬に添えられた手で後ろを向かされ、唇同士が重なる。舌を絡ませあいながら、腰の動きが激しくなっていく。
「あ…あああ…ん…イ…イク」
ぷっくりと膨れた秘芽にルイスレーンのものが擦れ、背中を大きく仰け反らせた。
密着していたルイスレーンの体も一段と大きく震える。
「はあ…あ…クリスティアーヌ…」
洗い息の下から切なげに名前を呼ばれた。
脱いだシャツを先端にあてがい、私の股の間でビクビクと震えた。吐き出した精液を自分のシャツで拭う。
「体は…辛くないか?」
脚の間に挟んでいたものを引き抜き、そっと熱を帯びた手を胸からお腹へと動かした。まだ呼吸が落ち着かないので、無言で頷いた。
「…私も…ただの男だったな。誘惑には勝てなかった」
自分で何とかするとルイスレーンは言っていたのに、手を出したのは私の方。
「でも今のは…悪いことですか?」
「いいや…悪いことではない」
私の問いにルイスレーンがふっと笑って首を振った。
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