【R18】勇者の姉は究極のモブではなかったんですか?

七夜かなた

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第四章

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「それより、これからどうしたらいいと思う?」

 膝の上で眠るポチタマを見下ろし尋ねた。
 暗黒竜の子どもかはわからないが、間違いなく竜種のポチタマを、このまま黙って囲い続けるのは無理がある。
 
「大丈夫かな」

 勇者の義姉として注目されるのは覚悟して、想定はしていたが、ドラゴンテイマーなんて能力は予定外も予定外。

「ドラゴンテイマーって、そんなに珍しいの?」

 テイマーは、よくラノベなどに出てきていたから知っている。
 でもこの世界ではどれ位の認知度なのか、他の魔獣などをテイムするテイマーと、ドラゴンテイマーは別物なのか。
 魔獣を狩ったりするから、冒険者には一応登録しているし、地元では冒険者ギルドも商業ギルドも職人ギルドも兼任している事務所だから、少しは知識がある。
 良く見かけるのは、剣士や槍使い、弓使い、魔法使い。それぞれ固有のスキルもあるが、テイマー自体あまり見かけない。
 もっと大きな街や都市に行けば、たくさんいるのかも知れないが、その辺りのことはよくわからない。
 
「オレも詳しくは知らない。でも、聞いた話では、数百年前を最後にドラゴンテイマーの能力者は消えたらしい」
「消えた?」
「そう。もともと数は少なかったらしいけどね」
「どうして消えたの?」
「それはわからない。ただ、テイマーも人間なんだから寿命がある。竜種は長命だけど、テイマーが人である限り先に死ぬものだ。テイマーの能力を持つ者が死に、テイマーの能力を持つ者が、その後生まれなくなっただけかも。もしくは…」
「もしくは?」
「竜自体が、テイマーから距離を置いたのかも。竜が人の前に現れなければ、テイマーだって能力が発現しないからね」

 誰も本当のところはわからない。
 人の寿命は百年もない。ドラゴンの寿命は平均五百年、長ければもっとだ。

 暗黒竜は一度眠り、そして再び目覚めたというのがゲームの設定だった。

 でも、その原因はわかっていない。

 私は膝の上で気持ちよさそうに眠るポチタマを見た。

「この子は、何か知っているのかな」

 卵から孵ったばかりのポチタマに、答えを求めても無駄かもしれないと思いつつ、そう呟いた。

「赤ちゃんでも竜は竜だ。どれ位の力を秘めているかわからない。そしてそれを意のままに使役することが出来るなら、それが出来るデルフィーヌを囲い込もうとする輩も出てくるだろう」
「え?」

 そう言われて、ポチタマから視線を動かしルウを見た。

「大丈夫。デルフィーヌはオレが守る。でも、安全策を取るまで、暫くはこのことは黙っていよう」
「お父様たちにも?」
「出来れば情報を知るものは少ない方がいいが…難しいだろうな」
「それに、この子はどうしよう。ここに放っていくわけにもいかないよね」
「ここに結界を張って閉じ込めてもいいが…」
「だめよ! そんなことしたら、この子死んじゃうかも」 

 私がそう言うと、ルウは困ったような笑顔を浮かべた。

「オレとしては、デルフィーヌにひっついて離れない時点でムカつくけど、デルフィーヌならそう言うと思った。何とかするよ」
「ごめん、ルウ。でも、ありがとう」

 我儘だと思うし、そのせいでルウに迷惑をかけることに、申し訳無さを感じる。
 コテンとルウの体に頭を傾け、感謝の言葉を伝えた。
 今出来るのはそんなことくらいだ。

「惚れた弱みだから…その分、オレの我儘もきいてくれるなら、それでいいよ」
「ルウの我儘?」
「そ、とりあえず」

 パチンとルウが指を鳴らすと、膝の上のポチタマが浮かび上がった。

「ルウ、どうするの?」
「いつまでもデルフィーヌの膝の上を独占しているのは許せない。眠っているなら、暫くそのまま眠っていてもらおう」

 目の前にポチタマを引き寄せて、右から左に右手を動かした。

「何したの?」
「睡眠魔法だ。これで暫くは起きない」
「え、あ、きゃあ!」

 ポチタマの動きを目で追っていると、ルウが覆いかぶさってきて、ベッドに仰向けに倒された。
 膝立ちになり私を見下ろすルウの股間が、高く盛り上がっているのが目に入った。

「ルウ…まさか」
「後三回…四回くらいは頑張れるから」
「よ、四回って…」
「オレの我儘、オレがしたいだけ付き合って。ドロドロに蕩けさせてあげる」

 さっき慌てて履いたズボンを剥ぎ取り、足を掴んで太ももの内側をベロリと舐め上げながら、鋭い眼光で私を見つめてくる。 
 あっという間に下着も剥がされ、下半身が丸見えになる。

「そ……あ」

 ざらりとした舌が太ももを内側から付根に向かって降りてくると、体の奥から熱いものが流れ出てきた。
 
「もう美味しそうな蜜が溢れてきてる」
「や、あ」

 溢れ出たものをルウが指で掬い上げ、舌舐めずりする。

「よ、四回とか、むりぃ~」
「大丈夫、オレとデルフィーヌなら出来る。なんたって相性ぴったりなんだから」

 相性と回数は何の根拠もないと思う。
 それでもやる気満々のルウに促され、結局は洞窟内に私の喘ぎ声が響き渡った。
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