40 / 67
きっと見つかる
ずっと熱いんだ
しおりを挟む
慌てて追いかけるまでもなく、わたらいさんは外へ出てすぐに足を止めた。僕はその姿を、ガラス越しに店内から見ている。
しばらく後、彼女を刺激しないように、そっと店の外へ出る。夜の街は、まだ熱を帯びていた。
わたらいさんはコンビニの壁に背中を預け、ぜいぜいと荒い息を吐いていた。冷房の冷気に触れて一時的に落ち着いたはずの体温が、再びアスファルトの熱と、彼女自身の自己罰の衝動によって急激に上がり始めている。
「ちょっと、待って……」
僕の接近に気がついたわたらいさんは、自分のハーフパンツのポケットに手を差し込む。そして、紙幣と硬貨を数枚ずつ取り出した。
「これ、たまたまあった分……」
わたらいさんは言い訳するように、声を小さくした。
「家じゅうの財布や封筒や貯金箱から……お金をかき集めたの。多分、家賃とか、何かの支払いに使うためのお金だったんだと思うけど……当分はこれで……生きていける、と思う……」
わたらいさんは、押し付けるようにして僕に全財産を差し出してくる。
「持ってて。あると、使っちゃう。生き延びようとしちゃう。……今だって、冷たいもの、欲しいなって考えてた……でもダメなの。それじゃあ」
彼女はしわくちゃになった紙幣と硬貨を、空虚な僕の手に握らせた。汗で湿ったお金は、彼女の罪の意識の重さをそのまま伝えてくるようだ。
「だめなの……私だけ、生きてるのは……」
わたらいさんは言葉を途中で切り、荒く早い呼吸をする。自己犠牲の衝動と、本能的な生存欲求の間で揺れている。
僕は彼女の差し出した金銭を突き返すことはせず、「わかった」と簡潔に答える。とりあえず、自分のズボンのポケットに入れた。
その言葉に安堵を覚えたらしいわたらいさんは、再び夜の道へ踏み出そうとした。だが、その足取りは既にフラフラだ。自己罰の熱で命の炎すら燃えつきそうだ。もはや、それすら厭わないのが分かった。
「もう少し休もうよ」
僕はわたらいさんの腕を掴み、引き留める。無駄なことだと分かっている。
「時間がないの、早く行かなきゃ。よじれが待ってる」
力なく呟くわたらいさんの瞳は光がない。僕に生かされた一瞬の安堵を、罪悪感の熱で必死に焼き払おうとしている。
「……そんなに死にたいの?」
いつもより低い声で問いかけた僕に、わたらいさんの背中が微かに跳ねる。
僕は返答を待たなかった。彼女の腕を掴み、そのままコンビニの裏の、照明の届かない暗い路地へと引きずり込んだ。
搬入口にある金属製のシャッターの前に行く。シャッターは真夏の熱を分厚く蓄えており、夜になっても触れると肌が焼かれるような熱を放っている。
「……っ!」
わたらいさんの顔が、恐怖に凍りつく。
既に腰が引けている彼女を逃がさないように、僕は正面から抱きしめた。
「あ、いや……いやだっ……ごめんなさいっ」
そのまま、泣きべそをかきはじめた彼女の背中に回されている自分の両腕を、高温のシャッターに強く押し付けた。僕の体重による拘束で、押し潰されるようなわたらいさんの悲鳴が漏れる。
「ううっ……!」
直接触れていなくても、彼女の背中に熱が伝わるらしい。わたらいさんが、顔を歪めている。背中に触れる僕の腕、そしてシャッターから立ち昇る熱気が、彼女を二重に罰する。
「離してっ!何考えてるのっ!ぺこ、火傷しちゃう!」
熱い。焼けてひりつく腕の中で彼女がもがくのも構わず、今度は彼女の肩越しに、自分の頬を直接シャッターに押し付けた。
わたらいさんが明確に、鋭い悲鳴を上げる。
「……熱いよね、わたらいさん」
僕は、囁く。
恐怖と痛いほどの熱で、半狂乱のわたらいさんの身体が激しく痙攣した。
「これが、君が求めていた熱なの?あの日の、事故の熱」
僕は彼女の耳元に、熱い息を吹きかけた。
頬をシャッターから離す。彼女の首筋に顔を埋めるようにして、身体の拘束を緩めないまま、震える声で囁いた。
「……僕も、ずっと熱いんだ」
僕の頬を滑り落ちた熱い雫が、わたらいさんの首筋の汗と混ざり合う。彼女は驚きで呼吸すら止めた。
この状況で僕が涙を流すなんて、彼女は想像もしていなかっただろう。
「兄ちゃんが死んだのは、僕のせいなんだ。
運動誘発性の小麦アレルギーだったのに、僕の誕生日に一緒にケーキを食べるのを止めなかった。その後すぐに、走って公園に行く兄ちゃんから、僕は自転車で逃げた。
だから、僕も、ずっと……ずっと、熱いんだよ」
僕の過去の罪の開示と涙で、わたらいさんの抵抗は、完全に崩壊した。
この瞬間だけは、彼女の罪悪感が僕のトラウマという、似て非なる熱によって上書きされたようだった。
「お願いだから、生き返って。僕の隣にいて。この熱は、誰も冷ましてくれないけど……君だけは……」
僕は彼女の首筋に顔を埋めたまま、脅迫の言葉を耳元にねじ込んだ。
「君が死ぬなら僕も死ぬ。本気だから。これは、僕が決めたことだから」
その言葉と共に、僕はようやく熱いシャッターから自分の腕を離した。じりじりと焼けていた腕の痛みは、解放された瞬間、より鋭くなった。
僕はヨロヨロと彼女から離れる。
わたらいさんは、僕の拘束から解放されたにもかかわらず、ぴくりとも動けずにいる。言葉を失ったように呆然と僕を見つめていた。それでも、その瞳には生気が戻りはじめている。
彼女は歩み寄り、泣きじゃくり震える僕の背中を慰めるようにゆっくりと腕を回した。
「……こんなの、おかしい。どうかしてるよ」
抱きしめられて、僕の熱と彼女の熱が一つに重なり合う。妙に冷静なわたらいさんの声だけが現実みを帯びていた。
僕はまだしゃくり上げながら、さっき彼女に受け取ったお金をズボンから抜き出し、見つめた。
「……君は僕を拾ってくれて、ぺこって名前をくれたんだから……僕はわたらいさんにわがままを言う権利があると思うんだ」
湿ったお札を、彼女のハーフパンツの尻ポケットに押し込む。急な接触に驚いたわたらいさんの身体が跳ねた。
「喉が渇いた。小銭でジュース買ってきてもいい?」
鼻を啜りながら僕が尋ねると、わたらいさんは薄く笑った。
「いいよ、もちろん」
彼女の了承を得ると、すぐにその手を掴んで僕はまた涼しいコンビニの店内へ引きずり込む。
冷たい飲み物が並ぶ冷蔵ケースの前で、僕はぴたりと足を止めた。
「僕の分とわたらいさんの分、ふたつ買うまで僕は絶対にここから動かないから」
僕は冷蔵ケースの扉を開けた。
わたらいさんが、呆れたように笑う。
「……わかった」
わたらいさんが、開かれた冷蔵ケースに手を伸ばす。彼女が選んだのは、水だった。
「水?そんなつまらないものじゃなくて、もっと楽しいものにしなよ」
わたらいさんが僕の苛立ちをエスカレートさせる。僕は、彼女にも生きる喜びを味わってほしい。そんなものでは、生き返れない。
わたらいさんは困ったような顔をしているので、「一番甘そうな炭酸飲料にしようよ」と提案する。
そして僕が選んだのは、一番カラフルで、体に悪そうな砂糖と人工的な味に満ちた享楽的な飲み物だった。
わたらいさんの表情が一瞬、抵抗するように歪んだが、僕の強引さには勝てなかったようだ。
購入した僕らは店を出て、立ち止まったまま、すぐに飲み物を開封する。赤子が哺乳瓶に吸い付くように、夢中になって飲んだ。冷たい炭酸の泡と人工的な甘さが、渇いた喉と熱くなった体内に染み込んでいく。
「ふ、んぅ……」
一息で半分以上飲んでしまったわたらいさんが、再び多幸感に包まれたような甘い息を漏らした。
「美味しいね」
僕が言うと、わたらいさんが恥ずかしそうに頷く。
「……生き返る、みたいだね」
彼女の頬に、暑さとは違う赤みがさす。
僕も「うん、生き返った」と答えて笑う。
彼女が、罪悪感から自分自身をおろそかにする限り、僕は何度でも、彼女を死の熱狂から引き剥がし、強制的に蘇生させるつもりだ。
この子が「生きてる」ことを証明し、僕らの狂気を完成させるために。
しばらく後、彼女を刺激しないように、そっと店の外へ出る。夜の街は、まだ熱を帯びていた。
わたらいさんはコンビニの壁に背中を預け、ぜいぜいと荒い息を吐いていた。冷房の冷気に触れて一時的に落ち着いたはずの体温が、再びアスファルトの熱と、彼女自身の自己罰の衝動によって急激に上がり始めている。
「ちょっと、待って……」
僕の接近に気がついたわたらいさんは、自分のハーフパンツのポケットに手を差し込む。そして、紙幣と硬貨を数枚ずつ取り出した。
「これ、たまたまあった分……」
わたらいさんは言い訳するように、声を小さくした。
「家じゅうの財布や封筒や貯金箱から……お金をかき集めたの。多分、家賃とか、何かの支払いに使うためのお金だったんだと思うけど……当分はこれで……生きていける、と思う……」
わたらいさんは、押し付けるようにして僕に全財産を差し出してくる。
「持ってて。あると、使っちゃう。生き延びようとしちゃう。……今だって、冷たいもの、欲しいなって考えてた……でもダメなの。それじゃあ」
彼女はしわくちゃになった紙幣と硬貨を、空虚な僕の手に握らせた。汗で湿ったお金は、彼女の罪の意識の重さをそのまま伝えてくるようだ。
「だめなの……私だけ、生きてるのは……」
わたらいさんは言葉を途中で切り、荒く早い呼吸をする。自己犠牲の衝動と、本能的な生存欲求の間で揺れている。
僕は彼女の差し出した金銭を突き返すことはせず、「わかった」と簡潔に答える。とりあえず、自分のズボンのポケットに入れた。
その言葉に安堵を覚えたらしいわたらいさんは、再び夜の道へ踏み出そうとした。だが、その足取りは既にフラフラだ。自己罰の熱で命の炎すら燃えつきそうだ。もはや、それすら厭わないのが分かった。
「もう少し休もうよ」
僕はわたらいさんの腕を掴み、引き留める。無駄なことだと分かっている。
「時間がないの、早く行かなきゃ。よじれが待ってる」
力なく呟くわたらいさんの瞳は光がない。僕に生かされた一瞬の安堵を、罪悪感の熱で必死に焼き払おうとしている。
「……そんなに死にたいの?」
いつもより低い声で問いかけた僕に、わたらいさんの背中が微かに跳ねる。
僕は返答を待たなかった。彼女の腕を掴み、そのままコンビニの裏の、照明の届かない暗い路地へと引きずり込んだ。
搬入口にある金属製のシャッターの前に行く。シャッターは真夏の熱を分厚く蓄えており、夜になっても触れると肌が焼かれるような熱を放っている。
「……っ!」
わたらいさんの顔が、恐怖に凍りつく。
既に腰が引けている彼女を逃がさないように、僕は正面から抱きしめた。
「あ、いや……いやだっ……ごめんなさいっ」
そのまま、泣きべそをかきはじめた彼女の背中に回されている自分の両腕を、高温のシャッターに強く押し付けた。僕の体重による拘束で、押し潰されるようなわたらいさんの悲鳴が漏れる。
「ううっ……!」
直接触れていなくても、彼女の背中に熱が伝わるらしい。わたらいさんが、顔を歪めている。背中に触れる僕の腕、そしてシャッターから立ち昇る熱気が、彼女を二重に罰する。
「離してっ!何考えてるのっ!ぺこ、火傷しちゃう!」
熱い。焼けてひりつく腕の中で彼女がもがくのも構わず、今度は彼女の肩越しに、自分の頬を直接シャッターに押し付けた。
わたらいさんが明確に、鋭い悲鳴を上げる。
「……熱いよね、わたらいさん」
僕は、囁く。
恐怖と痛いほどの熱で、半狂乱のわたらいさんの身体が激しく痙攣した。
「これが、君が求めていた熱なの?あの日の、事故の熱」
僕は彼女の耳元に、熱い息を吹きかけた。
頬をシャッターから離す。彼女の首筋に顔を埋めるようにして、身体の拘束を緩めないまま、震える声で囁いた。
「……僕も、ずっと熱いんだ」
僕の頬を滑り落ちた熱い雫が、わたらいさんの首筋の汗と混ざり合う。彼女は驚きで呼吸すら止めた。
この状況で僕が涙を流すなんて、彼女は想像もしていなかっただろう。
「兄ちゃんが死んだのは、僕のせいなんだ。
運動誘発性の小麦アレルギーだったのに、僕の誕生日に一緒にケーキを食べるのを止めなかった。その後すぐに、走って公園に行く兄ちゃんから、僕は自転車で逃げた。
だから、僕も、ずっと……ずっと、熱いんだよ」
僕の過去の罪の開示と涙で、わたらいさんの抵抗は、完全に崩壊した。
この瞬間だけは、彼女の罪悪感が僕のトラウマという、似て非なる熱によって上書きされたようだった。
「お願いだから、生き返って。僕の隣にいて。この熱は、誰も冷ましてくれないけど……君だけは……」
僕は彼女の首筋に顔を埋めたまま、脅迫の言葉を耳元にねじ込んだ。
「君が死ぬなら僕も死ぬ。本気だから。これは、僕が決めたことだから」
その言葉と共に、僕はようやく熱いシャッターから自分の腕を離した。じりじりと焼けていた腕の痛みは、解放された瞬間、より鋭くなった。
僕はヨロヨロと彼女から離れる。
わたらいさんは、僕の拘束から解放されたにもかかわらず、ぴくりとも動けずにいる。言葉を失ったように呆然と僕を見つめていた。それでも、その瞳には生気が戻りはじめている。
彼女は歩み寄り、泣きじゃくり震える僕の背中を慰めるようにゆっくりと腕を回した。
「……こんなの、おかしい。どうかしてるよ」
抱きしめられて、僕の熱と彼女の熱が一つに重なり合う。妙に冷静なわたらいさんの声だけが現実みを帯びていた。
僕はまだしゃくり上げながら、さっき彼女に受け取ったお金をズボンから抜き出し、見つめた。
「……君は僕を拾ってくれて、ぺこって名前をくれたんだから……僕はわたらいさんにわがままを言う権利があると思うんだ」
湿ったお札を、彼女のハーフパンツの尻ポケットに押し込む。急な接触に驚いたわたらいさんの身体が跳ねた。
「喉が渇いた。小銭でジュース買ってきてもいい?」
鼻を啜りながら僕が尋ねると、わたらいさんは薄く笑った。
「いいよ、もちろん」
彼女の了承を得ると、すぐにその手を掴んで僕はまた涼しいコンビニの店内へ引きずり込む。
冷たい飲み物が並ぶ冷蔵ケースの前で、僕はぴたりと足を止めた。
「僕の分とわたらいさんの分、ふたつ買うまで僕は絶対にここから動かないから」
僕は冷蔵ケースの扉を開けた。
わたらいさんが、呆れたように笑う。
「……わかった」
わたらいさんが、開かれた冷蔵ケースに手を伸ばす。彼女が選んだのは、水だった。
「水?そんなつまらないものじゃなくて、もっと楽しいものにしなよ」
わたらいさんが僕の苛立ちをエスカレートさせる。僕は、彼女にも生きる喜びを味わってほしい。そんなものでは、生き返れない。
わたらいさんは困ったような顔をしているので、「一番甘そうな炭酸飲料にしようよ」と提案する。
そして僕が選んだのは、一番カラフルで、体に悪そうな砂糖と人工的な味に満ちた享楽的な飲み物だった。
わたらいさんの表情が一瞬、抵抗するように歪んだが、僕の強引さには勝てなかったようだ。
購入した僕らは店を出て、立ち止まったまま、すぐに飲み物を開封する。赤子が哺乳瓶に吸い付くように、夢中になって飲んだ。冷たい炭酸の泡と人工的な甘さが、渇いた喉と熱くなった体内に染み込んでいく。
「ふ、んぅ……」
一息で半分以上飲んでしまったわたらいさんが、再び多幸感に包まれたような甘い息を漏らした。
「美味しいね」
僕が言うと、わたらいさんが恥ずかしそうに頷く。
「……生き返る、みたいだね」
彼女の頬に、暑さとは違う赤みがさす。
僕も「うん、生き返った」と答えて笑う。
彼女が、罪悪感から自分自身をおろそかにする限り、僕は何度でも、彼女を死の熱狂から引き剥がし、強制的に蘇生させるつもりだ。
この子が「生きてる」ことを証明し、僕らの狂気を完成させるために。
0
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
最高魔導師の重すぎる愛の結末
甘寧
恋愛
私、ステフィ・フェルスターの仕事は街の中央にある魔術協会の事務員。
いつもの様に出勤すると、私の席がなかった。
呆然とする私に上司であるジンドルフに尋ねると私は昇進し自分の直属の部下になったと言う。
このジンドルフと言う男は、結婚したい男不動のNO.1。
銀色の長髪を後ろに縛り、黒のローブを纏ったその男は微笑むだけで女性を虜にするほど色気がある。
ジンドルフに会いたいが為に、用もないのに魔術協会に来る女性多数。
でも、皆は気づいて無いみたいだけど、あの男、なんか闇を秘めている気がする……
その感は残念ならが当たることになる。
何十年にも渡りストーカーしていた最高魔導師と捕まってしまった可哀想な部下のお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる