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決意
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翌朝、破れ鐘が耳の横でガンガン鳴っているような最悪のコンディションで周作は起きてきた。
「おはよう…」
ハチは夜中に尻尾を踏まれた腹いせか、いつもなら真っ先に周作に寄っていくのに知らんぷりだった。
「ハ~チ」
「…」
ハルが起きてきて、
「お父さん?なんかお酒くさいよ」
周作はハチとハルに嫌われて、飲み過ぎないようにしようと秘かに誓った。
「周作さん、おはようございます!」
「雪…。おはよ。雪だけだ、俺が二日酔いでも優しいのは…」
「もう、何言ってるんですか!お水飲んで下さいね」
「はぁい…」
遅くまで起きてたのに雪は元気だ。
「周作さん。今朝は周作さんだけおかゆね」
ちぎった梅干しが入ったお粥がほかほかと湯気を立てていた。
「あったまる~」
「これじゃ力出ないかな?」
「でも、そんなに食べられないからちょうどいいよ。ありがとう、雪」
雪はにっこりと俺の好きな笑顔を見せた。
ハルは麦ごはんに納豆、卵焼き、お味噌汁にソーセージ…。ソーセージ?
「お味噌汁にソーセージ入ってる!」
「一本だけ余っちゃったの。だから入れちゃった」
「美味し~!」
「いいなぁ」
周作がうらやましそうに見てる。子供みたい(笑)
「明日の朝ごはんにいれる?」
雪が聞くと、
「お願いします!」
と案外元気な返事が返ってきた。
ハル→周作の順にいつものように玄関を飛び出していった。と思ったら、周作が飛び込んできた。
「忘れもの?」
「ん。あのさ、ハルがもしあの人に会いたいって言ったら、俺は会ってもいいと思うよ」
「えっ?」
「俺、自信あるから。二人とも愛してるからさ」
「周作さん…」
周作は雪の腕をグイッと掴むと、キスして飛び出していった。残された雪は真っ赤になって口をとがらせていた。
雪は周作の決意を聞いて、ハルに何て話そうと考え込んでしまった。でも次の瞬間、ふわっと心があったかくなった。
「わたし、一人で決めなくていいんだ」
シングルマザーだった頃、何がつらいってお金がないとか寂しいとかじゃない。決断を迫られたとき、誰かに相談は出来ても、最後に決めるのは自分しかいなかった。これで本当にいいのか?本当は間違っているんじゃないか?と迷っても、決断の責任は誰とも分け合うことは出来なかった。
もちろん分け合える夫婦ばかりではない。それも分かっていたけれど、形だけでも分け合えるのは気が楽だろうなって思っていた。
周作さんは私と一緒に考えてくれるだろう。それって本当に幸せだ。今すぐ抱きつきたいくらい嬉しいことなんだ。
「周作さん。私と出会って、一緒になってくれてありがとう」
一人つぶやいた。
「おはよう…」
ハチは夜中に尻尾を踏まれた腹いせか、いつもなら真っ先に周作に寄っていくのに知らんぷりだった。
「ハ~チ」
「…」
ハルが起きてきて、
「お父さん?なんかお酒くさいよ」
周作はハチとハルに嫌われて、飲み過ぎないようにしようと秘かに誓った。
「周作さん、おはようございます!」
「雪…。おはよ。雪だけだ、俺が二日酔いでも優しいのは…」
「もう、何言ってるんですか!お水飲んで下さいね」
「はぁい…」
遅くまで起きてたのに雪は元気だ。
「周作さん。今朝は周作さんだけおかゆね」
ちぎった梅干しが入ったお粥がほかほかと湯気を立てていた。
「あったまる~」
「これじゃ力出ないかな?」
「でも、そんなに食べられないからちょうどいいよ。ありがとう、雪」
雪はにっこりと俺の好きな笑顔を見せた。
ハルは麦ごはんに納豆、卵焼き、お味噌汁にソーセージ…。ソーセージ?
「お味噌汁にソーセージ入ってる!」
「一本だけ余っちゃったの。だから入れちゃった」
「美味し~!」
「いいなぁ」
周作がうらやましそうに見てる。子供みたい(笑)
「明日の朝ごはんにいれる?」
雪が聞くと、
「お願いします!」
と案外元気な返事が返ってきた。
ハル→周作の順にいつものように玄関を飛び出していった。と思ったら、周作が飛び込んできた。
「忘れもの?」
「ん。あのさ、ハルがもしあの人に会いたいって言ったら、俺は会ってもいいと思うよ」
「えっ?」
「俺、自信あるから。二人とも愛してるからさ」
「周作さん…」
周作は雪の腕をグイッと掴むと、キスして飛び出していった。残された雪は真っ赤になって口をとがらせていた。
雪は周作の決意を聞いて、ハルに何て話そうと考え込んでしまった。でも次の瞬間、ふわっと心があったかくなった。
「わたし、一人で決めなくていいんだ」
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周作さんは私と一緒に考えてくれるだろう。それって本当に幸せだ。今すぐ抱きつきたいくらい嬉しいことなんだ。
「周作さん。私と出会って、一緒になってくれてありがとう」
一人つぶやいた。
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