精霊書店の異世界人

多々羅

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第三章 黒犬が駆ける森

依頼書

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 セラン武器工房前に到着すると、待っていたかのようにリムが出てきた。そして僕を見た彼はニヤリと笑い――

「ダボダボじゃねぇか。ゴンギルの奴、腕が鈍ったんじゃねぇか!?」

 開口一番、御挨拶をしてくれた。後半は隣の店主にも聞こえるくらいの大声で。
 そういうリムの服は、色が青なのと下がハーフパンツなのを除けばマギナとほぼ同じだ。それと、腰回りにはなにも装備していない。右肩には柄の長い大きめなスレッジハンマーをかついでいる。そして、僕のとは違って適当な大きさのリュックを背負っている。
 余談だが、リムの服には若干のゆとりがあるように見受けられる。
 さて、なにか言葉を返そう――リムの顔が少し引きつっている。視線は僕の後ろに向けられているようだ。マギナは僕の隣にいるし……よろしくないなにかが扉の隙間から顔をのぞかせているのだろう。

「どうしたんだい? 僕は結構気に入ってるけど」

 リムの顔が恨めしそうなそれに変わる。

「やりやがったな……」

 いやいや、自業自得だよ?

「早く行かないとレーシア待たせちゃうよ」

 状況を理解していないであろうマギナは、そう言って歩き出した。

「そうだね」

 伏魔殿ふくまでんの扉が完全に開く前に退散しないと出発が遅れてしまう。



 顔を合わせればそうせずにはいられないのか、冒険者ギルドに向かう途中、マギナとリムが口喧嘩を始めた。それがチビの類義語の応酬に変わった頃、ギルドの前で待っていたレーシアと合流した。

「マギナちゃん、リムくん、こんにちは。クーヤさん、その服はあなたにとてもお似合いですね」
「こんにちは、レーシア!」
「おう」
「え? うん、ありがとう……」

 レーシアは笑顔で挨拶し、僕たちはそれに応えた。
 ……ちょっと言葉で刺されたような……?
 ちなみにレーシアの上着はマギナたちとお揃いだ。下はタイトなロングスカートで膝上あたりからスリットが入っている。色は薄いピンク――桜色かな。彼女もまた、ほどよい大きさのリュックを背負っている。そして腰には歯車にも似た金属塊に木製の柄を取り付けた武器、メイスがつるされていた。
 余談だが、レーシアの服にも若干のゆとりがあるように見受けられる。ただし胸部は除く。
 さて、これでメンバーが揃ったわけだけど……このパーティー、鈍器の所持率が高いな……。



 冒険者ギルドは四日前よりもにぎわっていた。
 子連れの女性たち、小綺麗な身なりで談話する男たち、マギナたちと同じくらいの少年少女、悲しげな顔で折れた剣を仲間に見せる青年。
 やっぱりこの人たちが冒険者だとは思えない。だけど、前はこのなかに白手帳の人がいたし……見た目じゃないのかもしれない。

「とりあえず掲示板見るか」

 そう言ってリムは人を避けながら進んで行った。

「面白そうな依頼があるといいね!」

 声を弾ませながらマギナが続く。

「マギナちゃんと行くのでしたら、どこでも楽しいです」

 レーシアの目的は冒険じゃなくてマギナだよね。
 さて、確かフロア中央の掲示板が危険な依頼で、そうじゃないのが壁際だったっけ……。

「クーヤ、どこ行くの? こっちだよー!」

 壁際へと向いた足を止める。声の主であるマギナを見ると、中央の掲示板の近くにいた。
 ですよね。武器持ってて安全な依頼けるとか、ないですよね。だけど、こう……ゆるっと壁際に誘引できないかなと、悪足掻わるあがきをしてみた次第ですよ。
 仕方ない。行くか……中央。
 人を避けながらフロア中央へと進み、マギナたちと合流した。

「もぅ! ちゃんとついてこないと駄目だよ!」
「……ごめん」

 僕の半分も生きていない子に叱られてしまった。

「クーヤさんだけ別行動にしますか?」
「いやいや、一緒に行くよ」

 レーシアは地味にきつい。
 リムは……真剣な眼差しで依頼書を見ている。

「わたしたちも見よっか。クーヤも気になるのがあったら言ってね?」
「うん、そうするよ」

 マギナとレーシアも依頼書を見始めた。
 じゃあ僕もざっと見てみようかな。

  <害獣駆除>
   報酬 15000ルト
   難易度 3
   危険度 5

 まあ、異世界で冒険といえばこれかもしれないけど、冒険者ギルドは猟友会も兼ねてるのかな?

  <薬草採集>
   報酬 万能傷薬
   難易度 5
   危険度 2

 これも定番といえる。だけど報酬は現物支給か……。

  <誘拐された少女の捜索及び誘拐犯の逮捕>
   報酬 100000ルト
   難易度 8
   危険度 7

 報酬が凄い。まあ、人命に関わることだから当然か。

  <人型災害の観測>
   報酬 79800ルト
   難易度 6
   危険度 9

 人型の災害ってなにそれ? 危険度が高いのに報酬は微妙だし「二百ルト足せよ」と言いたい。

  <盗賊団討伐>
   報酬 50000ルト
   難易度 6
   危険度 7

 この町の自警団は機能してるのかな……。

 いくつか見てみたけど、このなかから選ぶとしたら危険度の低い薬草採集だけど、報酬が……。害獣駆除は罠を仕掛けるか、武器で狩るんだろうけど、後者だと厳しいな……。

「魔獣は出てねぇみたいだな……」

 いつの間にか隣に来ていたリムが腕を組んで掲示板を見回していた。
 魔獣――それは突発的に出現する異形の化け物……と、マギナが読み聞かせ会の時に言っていた。つまりはMMORPGのモンスターみたいなものだ。ただし滅茶苦茶強いらしい。

「そういう依頼書は僕も見てないよ」
「ぅお!? いたのかあんちゃん」

 酷いなぁ。まあ、存在感のなさに関しては、極稀に――年に数回――自動ドアが開かない程度には自信があるけど……いや、あれは存在感とは関係ない。……関係ないはずだ。

「僕もリムくんの独り言を聞くまで気づかなかったよ」

 わざと視線を上げてみる。

「表に出ようぜ」

 視線を戻すと、犬歯を剥き出して拳を握るリムがいた。

「……遠慮します。ところで、なんでまた魔獣を?」

 不機嫌さはそのままに、リムは拳を収めてくれた。

「魔獣くらい倒せねぇと白手帳には――」
「ねぇー! これにしよー!!」

 聞き慣れた声にリムの言葉が遮られた。
 顔を上げるとあんじょう、マギナが手を振っていた。その後ろではレーシアが相変わらず微笑んでいる。
 リムは溜め息をつき、「行こうぜ」とばかりに僕を一瞥いちべつして歩き出した。
 さっきの言葉の続きが気になるけど……まあ、いずれまた聞ける日も来るだろう。それよりも早いとこマギナのところに行かないと、また叱られてしまう。

「これ! これだよ! これしかないよ!!」

 掲示板から剥がした依頼書を指先で叩きながら、マギナは嬉々として言った。

「うるせぇなぁ。でけぇ声で騒ぐなよ」

 リムの悪態にも表情を変えない。

「リムくん、言葉遣いが悪いですよ」
「ぉ、おう……」

 軽く叱るように言ったレーシアに、リムは歯切れの悪い返事をした。

「え~っと、それで、どんな依頼?」

 勢いを失ってしまったリムに代わってマギナに訊いてみた。

「犬探しだよ!」

 嬉しそうな声で言ったマギナは、僕にも見えやすい高さに依頼書を突き出した。
 犬探しか。マギナが食いつきそうな依頼だ。だけど危険度が設定されるような依頼とは思えないけど……いや、この世界の犬は大きい。それを捕まえるとなると、ちょっと危険かもしれない。とりあえず内容を見てみよう。
 前に立つリムの頭越しに依頼書を覗き込む。彼の身長がもう二十センチでも高ければ、肩越しに見ることになったかもしれない。

  <野犬の捕獲もしくは討伐>
 ヴィデッツ森林区ユヌーラ村跡地周辺で野犬が目撃されています。人や家畜が襲われるといった被害はありませんが、今後もないとは限りませんので捕獲もしくは討伐をお願い致します。
 なお、野犬は黒い毛並みで狼に似ているとの情報があります。
   報酬 35000ルト
   難易度 7
   危険度 4

 読めない言葉がなくてよかった――と胸を撫で下ろしたら眼下のリムと目が合った。とても忌々いまいましそうでいらっしゃる。ここはひとつ、爽やかな笑顔で円滑化を図ろう。

「ふっ」

 おっと、鼻から息が漏れてしまった。
 リムが威嚇してる。殴られる前に彼の視界から退散しよう。

「そこ! 遊んでないでちゃんと見てよ!」

 マギナに怒られてしまった。

「このでかいのが鬱陶うっとうしいんだよ!」

 失敬だなぁ。僕はただ後ろに立ってただけなのに。
 っと、マギナがにらんでる。真面目にやろう。

「ごめん、ちゃんと読んだよ。危険度4って大丈夫なのかな? 10段階の4だよね?」
「ん~~、大丈夫だと思うよ? 大丈夫だよね?」

 と、マギナはレーシアに話を振った。

「はい。マギナちゃんならきっと大丈夫です。それにですね、この依頼の危険度は最悪の事態――野犬が抵抗して暴れた場合を想定して設定されているはずです」

 レーシアはマギナから目を離すことなく言った。

「なるほど。じゃあ、大人しく捕まってくれた場合は危なくない……と」
「そうですね。その場合は道中のほうが危険ですね」

 おーいレーシアさん、こっちにも目線くださーい。

「ま、危険度はあんまり当てにならねぇよ。それよりもだ」

 リムは依頼書を指差した。

「報酬少なくねぇか?」

 三万五千ルトがどれくらいの価値なのか分からな――いや、僕のハンマースピアも買えない金額か……しかもそれを四人で分けるとなると、少ないかもしれない。

「じゃあ、わたしの取り分はリムにあげるよ……」
「それでもなぁ……」
「わたしの分もリムくんに差し上げます」
「いや――」
「わたしひとりでも行くからね!?」
「あぁぁーーったく! 分かった分かった。今回は犬探しだ! それと、報酬は山分けだ」

 マギナが無茶を言い出したところでリムが折れた。
 マギナは「やったー!」と言いながら、レーシアの手を取りはしゃいでいる。
 それにしても、やっぱりリムは男前だなぁ。顔は美少女だけど。
 その美少女――もとい、男前のリムが肩越しに振り返って僕を見上げた。少々お疲れのようだ。

「あんちゃんもこれでいいか? つっても、もう決まっちまったけどな」
「あぁ、うん。まあ、僕は今回が初めてだし、あんまり危なくない依頼みたいだから、これでいいよ」
「そういやそーだったな。ま、三、四日もありゃいけるだろ。のんびり行こうぜ」
「え!? 四日!?」

 いやいやいや、それを先に言おうよ。そしたらリムに加勢したのに……。

「ヴィデッツだったらそれくらい掛かる――って、そっか、越してきたばっかだったな。あーーー、今からでも止めてみるか?」

 リムはそう言って、興奮状態のマギナに親指を向けた。

「いや…………あきらめるよ」

 項垂うなだれた僕に、ここまでの仕返しだとばかりにリムが笑った。
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