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第2章
15 三ヶ国との関係性
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俺は彼らがドアを閉じてから仕事に励んだ。
今の国王の次の位。副国王でありここのギルド長のため仕事の量が多い。
だから秘書のフェンとともに仕事を分けて行なっている。
「こちらの資料まとめておきました。後で確認お願いします。」
「おっ、ありがとさん。」
彼女から受け取った資料を読む。
現在アダレス王国とサーガッド帝国が休戦協定になっているのは少し訳がある。
元々はサーガッド帝国として一つの帝国を築いていた。しかし、現在の王国は元々は反対派として呼ばれていて、政治に不満を持ち、反乱やデモ活動を行なった。
そして今のアダレス王国の国王、ガンジムルによってついに戦争をすることとなった。俗に言う内戦だ。「反対派部隊」と名付けられ、後に掲げるいくつかの公約が今の王国の憲法となっている。
・民主的な憲法を定め、民主的な政治を行う
・差別、奴隷制度の廃止
・自由な発想、言語の自由の保障
などなど…。
何百年前に一度きた人間も反対派部隊に参加し立役者となりこの公約を考えたのもその人間だ。
彼のいた国、「ニホン」と呼ばれる国ではこういった物があるのでこれを取り入れようとしたのだ。
しかし帝国はやはり分厚い。何度も戦況は有利になるが押せずいつしか形勢が逆転し、どちらも五分五分となる。
すると立場的に中立にあったチェノスト共和国は、「反対派部隊を一度独立させてみてはどうだ。そして上手くいかなかったらまた編入させればいい。」と言う帝国に対しての説得もあり、休戦協定を結んだ。意外にもへんてこな理由で休戦している。
そして今、繁盛しているので編入されないでいる。
現在この大陸のみで3国のみだが他の大陸だと何十の国があるらしい。
機械的な発展も遅くまだ地図は大陸しか写せっていないのが現実。早くしないとと思っている。
「…よくまとめてくれた。ありがとう。」
「いえいえ。ギルド長のためですもの。」
そう思っているなか王国内でもあるプロジェクトが進んでいる。
それは地図の拡張計画だ。
魔法で何とかすればいいのではないかと声を上げる者もいるが、現在探査魔法を持つ国民はいないのだ。
帝国にはいるそうだが国交を結んでないため頼めない。
なので各都市の力を結集し、探査魔法を発明しそこから機械を作り、探査する。と言うのもの。
じゃあ船を作ればいいではないか。電車があるとにと言う声も大きい。が、設計できる国民もまたいない。物語の中で出てくる程度のある意味空想上の機械だ。
なので一層力を入れている。
「っと…。時間か。なら俺は上がらせてもらうよ。」
「あ、私もです。」
彼女は手を止める。
「ならアナウンス頼む。」
「わかりました。」
彼女はすぐそこにあるマイクで館内放送をかける。
終わりは七時と定められておりこれ以上のクエスト受付、報告を禁止としている。
そして終わると俺らは片付けをして電気を消し、職場から出た。
「フィーナよ。お前はあいつら2人が異世界に行った事を賛同するか?」
「当たり前です。確かに手強くなり人間界支配に時間がかかるかもしれませんが私は強い者と戦えるだけましです。…強くなるかは知りませんが。」
「…そうか。」
私はタルタロス様と隣で歩いていた。
あの事件以来一層、主様(タルタロス)の覇気が増した。
彼らがいないから人間界の時が止まっている、今この場で強くなる時。と。
私達は今、会議場所へと向かっている。
しかし別名、奈落の底。又は地獄の中の地獄。と言うこともありうめき声が沢山出ている。
最初は気味が悪かった。しかし人間とは怖いもので少しすれば慣れてしまう。だから今はなんとも思わない。
私達は会議室に着くと、既に7本柱がいる。
「ヴェルガネオス。今回ばかりは許すが次我の命令無しに勝手な行動をしたらただではおかんからな。」
「申し訳ありません主様。」
ヴェルガネオスがしっかりと頭を下げる。やはり主様にとってはいち早く支配したいのを「邪魔」されたのだ。本来ならば地獄行きで死にたくても死ねない地獄が待っているが、彼は7本柱と言うこともあり首は切られなかった。
「さて…。早速本題に入る。フィーナよ。お前にはあいつらをつけてもらう。」
「…どう言う意味でしょうか。」
「お前に偵察係をしてもらうのだ。あいつらの情報をいち早く抜き出すために。対策が必要だ。」
「わかりました。」
「ただバレた場合は決して殺すでないぞ。人間界の時が一生止まったままになる。」
「わかりました。」
「ユグドラシルにはもう説明してある。ここから行け。」
「…。」
強引に押された。私は主様の隣に居たかったのに。私は黙ってワープホールの中に入り異空間の中に出た。そこにはユグドラシルがいる。
「やぁ。タルタロスから聞いているよ。」
「…一つ質問したい。私達のような悪を貴女はすんなり受け入れている。本来なら悪なら無理だと言い追い払うのではないか?」
それもそうだ。私達タルタロスは人間から悪と見なされ対抗してくる。
それはどこへ行っても一緒だ。
「…私はあくまでこの異世界をつなぐ橋渡し。だからどんなに悪であろうと偏る訳にはいかないからね。そうすると異世界がアンバランスになる。
奈落の底と決めたのは勝手であって全ての世界は平等よ。」
「…そうだな。」
それから私は紹介されたワープホールの中に入り彼らの世界へと出向いた。
基本偵察はその依頼した者からの指示がない限りその世界に戻ることは不可。
だから私はしっかり仕事をこなす必要がある。
仕方ない。やるしかない。こなす事をしっかりこなそう。私はそう思った。
今の国王の次の位。副国王でありここのギルド長のため仕事の量が多い。
だから秘書のフェンとともに仕事を分けて行なっている。
「こちらの資料まとめておきました。後で確認お願いします。」
「おっ、ありがとさん。」
彼女から受け取った資料を読む。
現在アダレス王国とサーガッド帝国が休戦協定になっているのは少し訳がある。
元々はサーガッド帝国として一つの帝国を築いていた。しかし、現在の王国は元々は反対派として呼ばれていて、政治に不満を持ち、反乱やデモ活動を行なった。
そして今のアダレス王国の国王、ガンジムルによってついに戦争をすることとなった。俗に言う内戦だ。「反対派部隊」と名付けられ、後に掲げるいくつかの公約が今の王国の憲法となっている。
・民主的な憲法を定め、民主的な政治を行う
・差別、奴隷制度の廃止
・自由な発想、言語の自由の保障
などなど…。
何百年前に一度きた人間も反対派部隊に参加し立役者となりこの公約を考えたのもその人間だ。
彼のいた国、「ニホン」と呼ばれる国ではこういった物があるのでこれを取り入れようとしたのだ。
しかし帝国はやはり分厚い。何度も戦況は有利になるが押せずいつしか形勢が逆転し、どちらも五分五分となる。
すると立場的に中立にあったチェノスト共和国は、「反対派部隊を一度独立させてみてはどうだ。そして上手くいかなかったらまた編入させればいい。」と言う帝国に対しての説得もあり、休戦協定を結んだ。意外にもへんてこな理由で休戦している。
そして今、繁盛しているので編入されないでいる。
現在この大陸のみで3国のみだが他の大陸だと何十の国があるらしい。
機械的な発展も遅くまだ地図は大陸しか写せっていないのが現実。早くしないとと思っている。
「…よくまとめてくれた。ありがとう。」
「いえいえ。ギルド長のためですもの。」
そう思っているなか王国内でもあるプロジェクトが進んでいる。
それは地図の拡張計画だ。
魔法で何とかすればいいのではないかと声を上げる者もいるが、現在探査魔法を持つ国民はいないのだ。
帝国にはいるそうだが国交を結んでないため頼めない。
なので各都市の力を結集し、探査魔法を発明しそこから機械を作り、探査する。と言うのもの。
じゃあ船を作ればいいではないか。電車があるとにと言う声も大きい。が、設計できる国民もまたいない。物語の中で出てくる程度のある意味空想上の機械だ。
なので一層力を入れている。
「っと…。時間か。なら俺は上がらせてもらうよ。」
「あ、私もです。」
彼女は手を止める。
「ならアナウンス頼む。」
「わかりました。」
彼女はすぐそこにあるマイクで館内放送をかける。
終わりは七時と定められておりこれ以上のクエスト受付、報告を禁止としている。
そして終わると俺らは片付けをして電気を消し、職場から出た。
「フィーナよ。お前はあいつら2人が異世界に行った事を賛同するか?」
「当たり前です。確かに手強くなり人間界支配に時間がかかるかもしれませんが私は強い者と戦えるだけましです。…強くなるかは知りませんが。」
「…そうか。」
私はタルタロス様と隣で歩いていた。
あの事件以来一層、主様(タルタロス)の覇気が増した。
彼らがいないから人間界の時が止まっている、今この場で強くなる時。と。
私達は今、会議場所へと向かっている。
しかし別名、奈落の底。又は地獄の中の地獄。と言うこともありうめき声が沢山出ている。
最初は気味が悪かった。しかし人間とは怖いもので少しすれば慣れてしまう。だから今はなんとも思わない。
私達は会議室に着くと、既に7本柱がいる。
「ヴェルガネオス。今回ばかりは許すが次我の命令無しに勝手な行動をしたらただではおかんからな。」
「申し訳ありません主様。」
ヴェルガネオスがしっかりと頭を下げる。やはり主様にとってはいち早く支配したいのを「邪魔」されたのだ。本来ならば地獄行きで死にたくても死ねない地獄が待っているが、彼は7本柱と言うこともあり首は切られなかった。
「さて…。早速本題に入る。フィーナよ。お前にはあいつらをつけてもらう。」
「…どう言う意味でしょうか。」
「お前に偵察係をしてもらうのだ。あいつらの情報をいち早く抜き出すために。対策が必要だ。」
「わかりました。」
「ただバレた場合は決して殺すでないぞ。人間界の時が一生止まったままになる。」
「わかりました。」
「ユグドラシルにはもう説明してある。ここから行け。」
「…。」
強引に押された。私は主様の隣に居たかったのに。私は黙ってワープホールの中に入り異空間の中に出た。そこにはユグドラシルがいる。
「やぁ。タルタロスから聞いているよ。」
「…一つ質問したい。私達のような悪を貴女はすんなり受け入れている。本来なら悪なら無理だと言い追い払うのではないか?」
それもそうだ。私達タルタロスは人間から悪と見なされ対抗してくる。
それはどこへ行っても一緒だ。
「…私はあくまでこの異世界をつなぐ橋渡し。だからどんなに悪であろうと偏る訳にはいかないからね。そうすると異世界がアンバランスになる。
奈落の底と決めたのは勝手であって全ての世界は平等よ。」
「…そうだな。」
それから私は紹介されたワープホールの中に入り彼らの世界へと出向いた。
基本偵察はその依頼した者からの指示がない限りその世界に戻ることは不可。
だから私はしっかり仕事をこなす必要がある。
仕方ない。やるしかない。こなす事をしっかりこなそう。私はそう思った。
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