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第2章
16 初の実戦
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とりあえずこの地に降り立ったが何しようか。
そこまで言ってくれれば良かったのに。主様。
あそこで主様に逆らえば地獄へと誘われる。だから誰も反論などできないのだ。
とりあえず私は街を目指そうと思う。あいつらを探せる原因にもなるから。
私は街を探すために宙に浮こうとする。私の能力だから。
だけどどうだ。念じながらジャンプするのだが、できない。何故だ。能力はどこへ行っても共通なのに。
仕方なく歩いて街を目指すことにした。
「そろそろクエスト受けることにしようか。このままじゃね?」
「そうだな。とりあいずギルドへ行こうか。」
僕らはそろそろ頃合いかと思いギルドへと向かう。
何事においても「初めて」と言うのは緊張するもの。僕らの歩くスピードは変わりはないが少し心臓の音が高鳴った。
ギルドにつき、クエストの一覧を見る。
「最初はFから受けてください。流石にそのレベルでCを受けるとなるとキツイですよ。」
カウンターの女性が話しかけてくる。
なんで知ってるのだろうと思ったが疑問はすぐに解決された。
頭上にお互いのレベルが書いてある。
なら当たり前かと思い、クエストを見る。
少し気になったクエストがある。
・暴れん坊を討伐!!・
「これはどういった意味でしょうか?」
彼女が問いかける
「それはローガンジャングルを超えた小さな街、ビッテルと言う村があります。しかしその村で今モンスターの集団が襲うと言う事件がたびたびありまして。Fランクと言えど油断は禁物です。報酬は3AGとなります。」
「…わかりました。やるか。謙信よ。」
「当たり前だろ。」
「わかりました。ならばそこまでワープしますのでお気をつけて。」
地面に魔法陣が写し出され一気に目的地に着く。
「ここがビッテル村…。木でできているのが多いね。」
「そうね。やはりジャングルの影響かしらね。」
あたりを見渡して歩いて行くと、村長らしき人が手を振っている。
「貴方達が戦士さんか…。あぁよかった…。私は村長のテルフです。どうか退治していただきたく…。」
必死に頭を下げる。顔から分かる通り必死な様子なのがよくわかる。
「被害は…?」
「こちらです。」
案内された場所はすぐ近かった。
おそらく壺などを作っていたのだろう。沢山の割れ物が置いてある。それに畑まで荒らされており荒れた状態だ。
「今はなんとか蔵に入れてあった保管食材でなんとか…。魔物達が食べ物を奪うので食料も段々少なくなっていって…。」
「どのような魔物ですか?」
「人型です。容姿からしてデビルである事は間違いないかと思います。」
「デビル…。夜か?」
「いえ、夜行性ではないです。昼間に現れます。」
「昼間か…。」
無残となったその姿はなんとも言えない。後に聞いた話で、「アダレスの壺と言えばビッテルの壺」と言われるほど壺の性質が良く、この村の90%の収入は壺による収入で得ているのだとか。
するとある若者が叫んだ。
「魔物が来たぞ!!!!!」
大声で張り上げたと同時にズンと音がなる。
「さぁって。今日も食料奪ってこうかなぁ!!」
確かに集団で来ている。
皆が悲鳴を上げて逃げている。
「行こうか。」
僕は手首から炎を上げる。
「ええ。久々の実戦よ。」
彼女の手首も青色に光る。
「んだ?おめぇら…。」
デビルが気づいたのか、こちらに寄り。
「君らやめたら?そういうの。」
「な訳。辞めるわけないだろうが。」
「何故だい?」
「いや、普通に。こう言う困るような表情が好きでよぉ。」
デビル達は笑う。嘲笑うかのように。
「そうか…。なら…」
僕は炎で魔法陣を描きそこから炎の波動砲を発射する。
前にいたデビルが吹き飛ばされると、その後ろにいたデビルも巻き添えで飛んでいき、ある建物に衝突する。
村人の中から歓声があがる。
「おぉっ…。ここまで僕はやれるのか…。」
正直なところ、驚きでしかない。パワー、正確性。ものすごく上がったからだ。
するとデビル達は奇声を上げると僕へと襲いかかる。
「ふぅ…。コウエンノタマ第二式『九尾烈火』。」
僕は唱えると九つの火の玉が現れると、一気にデビル達に攻撃する。
「っぁぁぁあ!!」
彼らは痛みからか声を上げる。殺生など僕もしたくない。しかし言っても無駄。だからやるしかない…。
「謙信後ろ!!!」
彼女がいきなり声を上げる。僕が振り向いた時には時すでに遅し。後ろにいたデビルが攻撃してきた。
技の唱えも間に合わず、背中から全身へと激痛が走る。
僕はその場に倒れこんだ。
「流石に奇襲は無理がある…へへへ。」
下卑な笑い。彼らの感性がおかしくて笑ってしまいそう。
「その下卑な笑い、聞きたくないわ。」
彼女がそう言うと人間界で出した水魔法の連続発射をする。
しかしデビルは応戦し、半分は弾き半分は食らう状態になる。
「っ…。いい魔法だ。だけどこれはどうかな?」
彼は闇の波動を乱射。彼女のよりも威力が高い。
彼女は魔法陣を盾代わりとして応戦するがヒビが入りまともに食らう。
しかもデビルはやめようとはせず次々に攻撃する。流石にこれは…と思い痛い体を上げて立ち上がる。
「待てよにいちゃん。まだ終わって…ないぞ…。」
瀕死の状態ながら僕が攻撃したデビルが波動砲を撃つ。僕は炎ではじき返した。
こいつら強い。しかも彼女も結構ギリギリな状態だ。どうすれば…。
そこまで言ってくれれば良かったのに。主様。
あそこで主様に逆らえば地獄へと誘われる。だから誰も反論などできないのだ。
とりあえず私は街を目指そうと思う。あいつらを探せる原因にもなるから。
私は街を探すために宙に浮こうとする。私の能力だから。
だけどどうだ。念じながらジャンプするのだが、できない。何故だ。能力はどこへ行っても共通なのに。
仕方なく歩いて街を目指すことにした。
「そろそろクエスト受けることにしようか。このままじゃね?」
「そうだな。とりあいずギルドへ行こうか。」
僕らはそろそろ頃合いかと思いギルドへと向かう。
何事においても「初めて」と言うのは緊張するもの。僕らの歩くスピードは変わりはないが少し心臓の音が高鳴った。
ギルドにつき、クエストの一覧を見る。
「最初はFから受けてください。流石にそのレベルでCを受けるとなるとキツイですよ。」
カウンターの女性が話しかけてくる。
なんで知ってるのだろうと思ったが疑問はすぐに解決された。
頭上にお互いのレベルが書いてある。
なら当たり前かと思い、クエストを見る。
少し気になったクエストがある。
・暴れん坊を討伐!!・
「これはどういった意味でしょうか?」
彼女が問いかける
「それはローガンジャングルを超えた小さな街、ビッテルと言う村があります。しかしその村で今モンスターの集団が襲うと言う事件がたびたびありまして。Fランクと言えど油断は禁物です。報酬は3AGとなります。」
「…わかりました。やるか。謙信よ。」
「当たり前だろ。」
「わかりました。ならばそこまでワープしますのでお気をつけて。」
地面に魔法陣が写し出され一気に目的地に着く。
「ここがビッテル村…。木でできているのが多いね。」
「そうね。やはりジャングルの影響かしらね。」
あたりを見渡して歩いて行くと、村長らしき人が手を振っている。
「貴方達が戦士さんか…。あぁよかった…。私は村長のテルフです。どうか退治していただきたく…。」
必死に頭を下げる。顔から分かる通り必死な様子なのがよくわかる。
「被害は…?」
「こちらです。」
案内された場所はすぐ近かった。
おそらく壺などを作っていたのだろう。沢山の割れ物が置いてある。それに畑まで荒らされており荒れた状態だ。
「今はなんとか蔵に入れてあった保管食材でなんとか…。魔物達が食べ物を奪うので食料も段々少なくなっていって…。」
「どのような魔物ですか?」
「人型です。容姿からしてデビルである事は間違いないかと思います。」
「デビル…。夜か?」
「いえ、夜行性ではないです。昼間に現れます。」
「昼間か…。」
無残となったその姿はなんとも言えない。後に聞いた話で、「アダレスの壺と言えばビッテルの壺」と言われるほど壺の性質が良く、この村の90%の収入は壺による収入で得ているのだとか。
するとある若者が叫んだ。
「魔物が来たぞ!!!!!」
大声で張り上げたと同時にズンと音がなる。
「さぁって。今日も食料奪ってこうかなぁ!!」
確かに集団で来ている。
皆が悲鳴を上げて逃げている。
「行こうか。」
僕は手首から炎を上げる。
「ええ。久々の実戦よ。」
彼女の手首も青色に光る。
「んだ?おめぇら…。」
デビルが気づいたのか、こちらに寄り。
「君らやめたら?そういうの。」
「な訳。辞めるわけないだろうが。」
「何故だい?」
「いや、普通に。こう言う困るような表情が好きでよぉ。」
デビル達は笑う。嘲笑うかのように。
「そうか…。なら…」
僕は炎で魔法陣を描きそこから炎の波動砲を発射する。
前にいたデビルが吹き飛ばされると、その後ろにいたデビルも巻き添えで飛んでいき、ある建物に衝突する。
村人の中から歓声があがる。
「おぉっ…。ここまで僕はやれるのか…。」
正直なところ、驚きでしかない。パワー、正確性。ものすごく上がったからだ。
するとデビル達は奇声を上げると僕へと襲いかかる。
「ふぅ…。コウエンノタマ第二式『九尾烈火』。」
僕は唱えると九つの火の玉が現れると、一気にデビル達に攻撃する。
「っぁぁぁあ!!」
彼らは痛みからか声を上げる。殺生など僕もしたくない。しかし言っても無駄。だからやるしかない…。
「謙信後ろ!!!」
彼女がいきなり声を上げる。僕が振り向いた時には時すでに遅し。後ろにいたデビルが攻撃してきた。
技の唱えも間に合わず、背中から全身へと激痛が走る。
僕はその場に倒れこんだ。
「流石に奇襲は無理がある…へへへ。」
下卑な笑い。彼らの感性がおかしくて笑ってしまいそう。
「その下卑な笑い、聞きたくないわ。」
彼女がそう言うと人間界で出した水魔法の連続発射をする。
しかしデビルは応戦し、半分は弾き半分は食らう状態になる。
「っ…。いい魔法だ。だけどこれはどうかな?」
彼は闇の波動を乱射。彼女のよりも威力が高い。
彼女は魔法陣を盾代わりとして応戦するがヒビが入りまともに食らう。
しかもデビルはやめようとはせず次々に攻撃する。流石にこれは…と思い痛い体を上げて立ち上がる。
「待てよにいちゃん。まだ終わって…ないぞ…。」
瀕死の状態ながら僕が攻撃したデビルが波動砲を撃つ。僕は炎ではじき返した。
こいつら強い。しかも彼女も結構ギリギリな状態だ。どうすれば…。
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