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第2章
22 龍
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その本には以下の事が記してあった。
『この大陸を出るには、強靭な龍を連れて行く必要がある。それは北東に位置する森にいる。』
「…たったこれだけでわかるのですか?」
優香が難しい顔をしながら尋ねる。
「そうなんだよ。だからそれからこの本を見つけてこの文章を読んでからこの国の地理を徹底的に調べたんだよね。毎日徹夜で苦労したんだよ…。」
げっそりして苦笑いしながら答える。
「そしたらね、アダレス王国の中の三大森と呼ばれている、
ローガンジャングル、テレブージャングル、ヴァングルジャングルの中心を三角形で結び更にその三角形の中心がその強靭な龍がいる場所なんだ。」
「まためんどくさい…。」
僕は数学が苦手だから耳が痛い内容だった。
「その龍はこの大陸の龍の上位種
『オズワルドドラゴン』の中の最上位種、
『レイズ・オズワルドドラゴン』と言う事がわかったんだ。…1匹しかいないけどね。」
すると電子パネルに通常のオズワルドドラゴンの画像を見せる。
ゴツゴツとしている体、尻尾はトゲが無数に生えている。羽も大きく四足歩行のようだ。
「このオズワルドドラゴンの全ては人族と変わらない知能と感情を持っているんだ。通称、『人龍』と僕らは呼んでいるんだ。」
「へぇ…。オスしかいないんですか?」
「実はこの大陸のドラゴン全ては龍同士がペアになって初めてオスとメスと体のつくりが変わるんだ。つまり一匹の状態だとオスメスの区別はないんだ。」
「えっ…。そんな事があるんですね…。」
彼女は驚いていたが自分自身も驚いている。人間で言うところの、付き合っている状態で初めて男女と区別されるんだから、驚かないのも無理はない。
「本当はいち早く船を造る事が一番なんだけど…。申し訳ない。」
「他のレベルが高い戦士じゃダメなんですか?」
「純粋な人族でないとダメと言う文まであるんだ。」
テミルさんがその文章を指でなぞる。確かにそう書かれてある。
「このギルドは魔族の人族のハーフや魔族が戦士といって純粋な人族が極めて少ない。だから俺と親しみがあって尚且つ人族の全ての構造に最も近い君達に託すんだ。」
「そうなんですか…。わかりました。頑張ります。」
「ありがとう。国王にも知らせてあるんだ。船を造る事は引き続いてレイズ・オズワルドドラゴンを確保する為二人を送り出すってね。」
「こここ…国王にですか!?」
優香はまた驚いた表情を見せた。
「あぁ。いい結果報告を待っていると言われたよ。」
「だから僕らが国の架け橋…ですか。緊張するなぁ…。」
「武者修行と思えばいいさ。三つの森の中心点だからモンスターのレベルも高い。君達のいい特訓になると思うよ。」
「…ですね。頑張ります。」
「っとそうそう。もう一人読んだんだ。来なよ!!」
テミルさんがそう言った瞬間僕らは嫌な気がした。そして入ってくると僕らの予想は当たった。
「…フィーナです。よろしくお願いします。」
あちらも嫌そうな顔をしながら頭を下げる。
どちらも敵の存在なのに今は仲間。ギクシャクとした冒険になりそうだ。
ただこの冒険が僕らの過酷で、忘れられない冒険になる事などまだ僕ら三人は知らなかった。
『この大陸を出るには、強靭な龍を連れて行く必要がある。それは北東に位置する森にいる。』
「…たったこれだけでわかるのですか?」
優香が難しい顔をしながら尋ねる。
「そうなんだよ。だからそれからこの本を見つけてこの文章を読んでからこの国の地理を徹底的に調べたんだよね。毎日徹夜で苦労したんだよ…。」
げっそりして苦笑いしながら答える。
「そしたらね、アダレス王国の中の三大森と呼ばれている、
ローガンジャングル、テレブージャングル、ヴァングルジャングルの中心を三角形で結び更にその三角形の中心がその強靭な龍がいる場所なんだ。」
「まためんどくさい…。」
僕は数学が苦手だから耳が痛い内容だった。
「その龍はこの大陸の龍の上位種
『オズワルドドラゴン』の中の最上位種、
『レイズ・オズワルドドラゴン』と言う事がわかったんだ。…1匹しかいないけどね。」
すると電子パネルに通常のオズワルドドラゴンの画像を見せる。
ゴツゴツとしている体、尻尾はトゲが無数に生えている。羽も大きく四足歩行のようだ。
「このオズワルドドラゴンの全ては人族と変わらない知能と感情を持っているんだ。通称、『人龍』と僕らは呼んでいるんだ。」
「へぇ…。オスしかいないんですか?」
「実はこの大陸のドラゴン全ては龍同士がペアになって初めてオスとメスと体のつくりが変わるんだ。つまり一匹の状態だとオスメスの区別はないんだ。」
「えっ…。そんな事があるんですね…。」
彼女は驚いていたが自分自身も驚いている。人間で言うところの、付き合っている状態で初めて男女と区別されるんだから、驚かないのも無理はない。
「本当はいち早く船を造る事が一番なんだけど…。申し訳ない。」
「他のレベルが高い戦士じゃダメなんですか?」
「純粋な人族でないとダメと言う文まであるんだ。」
テミルさんがその文章を指でなぞる。確かにそう書かれてある。
「このギルドは魔族の人族のハーフや魔族が戦士といって純粋な人族が極めて少ない。だから俺と親しみがあって尚且つ人族の全ての構造に最も近い君達に託すんだ。」
「そうなんですか…。わかりました。頑張ります。」
「ありがとう。国王にも知らせてあるんだ。船を造る事は引き続いてレイズ・オズワルドドラゴンを確保する為二人を送り出すってね。」
「こここ…国王にですか!?」
優香はまた驚いた表情を見せた。
「あぁ。いい結果報告を待っていると言われたよ。」
「だから僕らが国の架け橋…ですか。緊張するなぁ…。」
「武者修行と思えばいいさ。三つの森の中心点だからモンスターのレベルも高い。君達のいい特訓になると思うよ。」
「…ですね。頑張ります。」
「っとそうそう。もう一人読んだんだ。来なよ!!」
テミルさんがそう言った瞬間僕らは嫌な気がした。そして入ってくると僕らの予想は当たった。
「…フィーナです。よろしくお願いします。」
あちらも嫌そうな顔をしながら頭を下げる。
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