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3章
39 私は…
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私は、彼に鼓舞された後、レイズオズワルドドラゴンを見る。
レイズオズワルドドラゴンはおおっと言ったような驚きの顔を見せる。余裕の表情はいつになっても変わらない。
私は、魔法陣を展開。レイズオズワルドドラゴンを見る。
「ほほう…。お前も闘えるのか。ならば、拝見。」
側面から攻撃した事を彼は忘れているみたいだ。まぁいい。そう言うと、また私に槍で攻撃する。
私は魔法陣を盾に、もう片方の手で軽い波動砲を放つ。が、ダメージは効いていない様子。ならばカウンターだ。
魔法陣をわざと崩し、私はしゃがんだ。
驚いた表情を見せたと同時に、私は下からもう一度、次は強威力の波動砲を発射。顎をまともに食らったようで、飛んで一度彼は定位置に戻る。
「やるのぉ…。ただ、次はどうかな。」
また槍を持ち直す。私は構えた。
だけど、やっぱり相手が上手だった。
相手は何度も成長するの!?またスピードが上がり、反撃の余地すら与えない。私は防御なんてできないまま、攻撃を受ける。
また、謙信にカッコ悪いところ見せちゃう…。だめだな、私。
「まだ終わっちゃねぇだろ!!諦めんな!」
謙信は私を励ます。彼は壁にもたれかかっているのに…。
私だって諦めたわけではない。だけど、今の私では…。
いや、そう考えただけでもう諦めたと同じなのだろう。レイズオズワルドドラゴンは察したかのように、攻撃をやめ私の前に立った。
「…。小僧はなんとか粘った。しかし、お前はどうだ。その程度か。」
はぁっと溜息したのが聞こえた。
この時、私の胸がズキッとした。
何故私はここまで弱くなったのだろう…。
彼が来たから?この世界に来たから?彼が2つのルフを持ってるから?私が皆より強いと思っているから?フィーナがいるから?
違う。全ては私の努力不足。それが原因だ。
謙信が強くなれたのも、翔や、愛菜、フィーナに必死に食らいついた。少しでも強くなろうと食らいついた。
だけど、私はどうだろう。事実、1番になってからは努力していなかった。だから、彼が強くなるのに対して嫉妬していたのだろう。何故強くなれないのか。答えは明白だったのにそれに辿り着くのに、物凄く時間がかかった。
その事自体が物凄く悔しかった。
また、自然と涙が出た。悔し涙を、また流すなんて。
「…主の強さはよくわかった。小僧は粘った。強い者にも臆さぬ強さを持っている。だが、君はどうだ。君からは何も感じられん。」
先程まで座っていた丘上まで彼は行った。
私の中で。ドクンっと心臓が大きく、大きく鳴った。
「優香…。」
大丈夫かと、心配そうに私の名前を呼ぶ。
そんな事させる私が悔しい…。悔しくて、悔しくて、悔しくてたまらない!!
「…やっと自覚しましたね。」
どこからか声がした。ばっと前を向いても何もいない。
「貴方に必要だったのは悔しいと言う感情。
以前フィーナと対戦した時も感じたはずです。
貴方はそれが足りなかった。負けてもそれっきりだったのです…。」
誰だろう…。誰かはわからない。だけど、私は素直に聞いていた。
「さぁ、貴方はこれで悔しいと言う感情の大切さ、そこから強くなろうとする努力することの大切さを学んだはずです。
今、貴女にできること。それはなんですか。」
問いかけられた。私は涙を拭った。まだ…こんなところで立ち止まっているにはいかないんだ!!
「…私の今するべきこと、それは…。」
私は一呼吸した。これを言うには今の私にとっては引っかかるかもしれない。だけど…怯え、怖さなど、どこも感じなかった。
「彼を倒す事!!」
問いに答えるように叫んだ時、右手が突然明るい光に覆われた。
眩しすぎて何が起きてるかわからなかった。
光が収まるとそこには…
右手に機械の装甲があった。
謙信と同じ装甲。形は若干違うものの、青く輝く綺麗な装甲。
「アルマ…。」
謙信が何か呟いた。何かはわからなかった。あとで聞こうかな。
「ほう…。それが強さの証かい?」
レイズオズワルドドラゴンは私に興味深そうに聞いた。
「わかりません。ただ、今私は物凄く嬉しい気分です…。」
そして私は笑顔で、そして迎えるように言った。
「さぁ、もう一度やりましょう。次は、簡単にはやられませんよ。」
この時のレイズオズワルドドラゴンは物凄くニヤリと笑った。
「なんで俺ら追い出されたんだ?」
私の隣でセフェルドルフさんが不満そうに言う。
「わかりませんよ。ただ、今は彼らに期待しましょう…。」
私はそう言うしかなかった。セフェルドルフさんが壁を押してもビクともしなかった限り、多分中で戦闘が起こっているだろう。
振動や、音が伝わってこないのは何故かはわからないが。
「仕方ねぇ、寝るか!!」
さっぱりしすぎのセフェルドルフさんは本当に寝た。大きないびきをして。
だけど、私は何があるかわからないから待つことにする。
数分経っただろうか、突然、私のアルマが勝手に発動された。
なにがあっただろうか。私は周りの魔力の変化を感じることにした。
セフェルドルフさんは…まぁ安泰だ。なにも変わってない。
謙信は…おっと、これは驚き。魔力のほとんど消費している…。まさか負けたのか?
優香はまだ残っているけど…精神状態が不安定?
これは、レイズオズワルドドラゴンがこっちに来るのも無理そう…。
私はアルマを解除しようとしたその時。
ばちん!!
突然、私は頭痛がした。突然上がる魔力に私は驚いた。
「優香…!?貴女がアルマを…!?」
私は、自分でもわかるくらい驚きすぎて口を半開きになっていた。
だけど、優香が突然頼もしくなった瞬間でもある。
レイズオズワルドドラゴンはおおっと言ったような驚きの顔を見せる。余裕の表情はいつになっても変わらない。
私は、魔法陣を展開。レイズオズワルドドラゴンを見る。
「ほほう…。お前も闘えるのか。ならば、拝見。」
側面から攻撃した事を彼は忘れているみたいだ。まぁいい。そう言うと、また私に槍で攻撃する。
私は魔法陣を盾に、もう片方の手で軽い波動砲を放つ。が、ダメージは効いていない様子。ならばカウンターだ。
魔法陣をわざと崩し、私はしゃがんだ。
驚いた表情を見せたと同時に、私は下からもう一度、次は強威力の波動砲を発射。顎をまともに食らったようで、飛んで一度彼は定位置に戻る。
「やるのぉ…。ただ、次はどうかな。」
また槍を持ち直す。私は構えた。
だけど、やっぱり相手が上手だった。
相手は何度も成長するの!?またスピードが上がり、反撃の余地すら与えない。私は防御なんてできないまま、攻撃を受ける。
また、謙信にカッコ悪いところ見せちゃう…。だめだな、私。
「まだ終わっちゃねぇだろ!!諦めんな!」
謙信は私を励ます。彼は壁にもたれかかっているのに…。
私だって諦めたわけではない。だけど、今の私では…。
いや、そう考えただけでもう諦めたと同じなのだろう。レイズオズワルドドラゴンは察したかのように、攻撃をやめ私の前に立った。
「…。小僧はなんとか粘った。しかし、お前はどうだ。その程度か。」
はぁっと溜息したのが聞こえた。
この時、私の胸がズキッとした。
何故私はここまで弱くなったのだろう…。
彼が来たから?この世界に来たから?彼が2つのルフを持ってるから?私が皆より強いと思っているから?フィーナがいるから?
違う。全ては私の努力不足。それが原因だ。
謙信が強くなれたのも、翔や、愛菜、フィーナに必死に食らいついた。少しでも強くなろうと食らいついた。
だけど、私はどうだろう。事実、1番になってからは努力していなかった。だから、彼が強くなるのに対して嫉妬していたのだろう。何故強くなれないのか。答えは明白だったのにそれに辿り着くのに、物凄く時間がかかった。
その事自体が物凄く悔しかった。
また、自然と涙が出た。悔し涙を、また流すなんて。
「…主の強さはよくわかった。小僧は粘った。強い者にも臆さぬ強さを持っている。だが、君はどうだ。君からは何も感じられん。」
先程まで座っていた丘上まで彼は行った。
私の中で。ドクンっと心臓が大きく、大きく鳴った。
「優香…。」
大丈夫かと、心配そうに私の名前を呼ぶ。
そんな事させる私が悔しい…。悔しくて、悔しくて、悔しくてたまらない!!
「…やっと自覚しましたね。」
どこからか声がした。ばっと前を向いても何もいない。
「貴方に必要だったのは悔しいと言う感情。
以前フィーナと対戦した時も感じたはずです。
貴方はそれが足りなかった。負けてもそれっきりだったのです…。」
誰だろう…。誰かはわからない。だけど、私は素直に聞いていた。
「さぁ、貴方はこれで悔しいと言う感情の大切さ、そこから強くなろうとする努力することの大切さを学んだはずです。
今、貴女にできること。それはなんですか。」
問いかけられた。私は涙を拭った。まだ…こんなところで立ち止まっているにはいかないんだ!!
「…私の今するべきこと、それは…。」
私は一呼吸した。これを言うには今の私にとっては引っかかるかもしれない。だけど…怯え、怖さなど、どこも感じなかった。
「彼を倒す事!!」
問いに答えるように叫んだ時、右手が突然明るい光に覆われた。
眩しすぎて何が起きてるかわからなかった。
光が収まるとそこには…
右手に機械の装甲があった。
謙信と同じ装甲。形は若干違うものの、青く輝く綺麗な装甲。
「アルマ…。」
謙信が何か呟いた。何かはわからなかった。あとで聞こうかな。
「ほう…。それが強さの証かい?」
レイズオズワルドドラゴンは私に興味深そうに聞いた。
「わかりません。ただ、今私は物凄く嬉しい気分です…。」
そして私は笑顔で、そして迎えるように言った。
「さぁ、もう一度やりましょう。次は、簡単にはやられませんよ。」
この時のレイズオズワルドドラゴンは物凄くニヤリと笑った。
「なんで俺ら追い出されたんだ?」
私の隣でセフェルドルフさんが不満そうに言う。
「わかりませんよ。ただ、今は彼らに期待しましょう…。」
私はそう言うしかなかった。セフェルドルフさんが壁を押してもビクともしなかった限り、多分中で戦闘が起こっているだろう。
振動や、音が伝わってこないのは何故かはわからないが。
「仕方ねぇ、寝るか!!」
さっぱりしすぎのセフェルドルフさんは本当に寝た。大きないびきをして。
だけど、私は何があるかわからないから待つことにする。
数分経っただろうか、突然、私のアルマが勝手に発動された。
なにがあっただろうか。私は周りの魔力の変化を感じることにした。
セフェルドルフさんは…まぁ安泰だ。なにも変わってない。
謙信は…おっと、これは驚き。魔力のほとんど消費している…。まさか負けたのか?
優香はまだ残っているけど…精神状態が不安定?
これは、レイズオズワルドドラゴンがこっちに来るのも無理そう…。
私はアルマを解除しようとしたその時。
ばちん!!
突然、私は頭痛がした。突然上がる魔力に私は驚いた。
「優香…!?貴女がアルマを…!?」
私は、自分でもわかるくらい驚きすぎて口を半開きになっていた。
だけど、優香が突然頼もしくなった瞬間でもある。
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