転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する

ありぽん

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70話 セラフィナ様の暴走と試し切りへ

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「何だ何だ、そんなにぐったりして、そんなので狩に行って大丈夫なのか? リアたち子供たちだけじゃなくお前たちまで、何があったんだ」

『あんなに凄い人間がいるとは思わなかった』

『いつも何かあれは、その辺に飛ばして終わりにしていたんですが。さすがにあの人間を飛ばすことはできませんでしたからね』

「うれちかった、でもちょっちょ」

『おいかけてきて、こわかった』

『おにいちゃんのうしろにかくれても、だめだったなの』

『変な帽子よりも危険だったんだな』

「でも、うれちいはうれちい。ね、みんな」

『『『うん』』』

「はぁ? 本当に何があったんだ?」

 ベルナードさんとヴァルトスさんに、依頼をやる時の注意を受けてから2週間。私たちは言われた通り、なるべく目立たないように依頼をしながら、もう1つの剣が出来上がるのを待っていた。

 ちなみに初依頼のあと、冒険者ギルドへ行った時は、影でヒソヒソされたけど。ベルナードさんやアルストアさんたちが、私たちのことをみんなに話してくれていたことと。

 受付のリリアナさんが、私たちがギルドに来ると、ずっと冒険者さんたちを威嚇してくれていたおかげで。私たちは他の冒険者に絡まれることなく、しっかり依頼を受けることができたよ。

 1回だけ、しつこく私たちのあとを追ってきた、5人組の冒険者パーティーがいたんだけどね。

 ただ、しつこいって怒ったケロケロとグレイスが、ちょんと払いのけたら、吹っ飛んじゃって、全治1ヶ月の怪我を負わせることに。まぁ、向こうが悪いってことで、私たちにお咎めはなかったんだけど。

 その話しが他の人に伝わると、私たちに手を出すと危険だって話しも流れたらしく。それも絡まれなくなった理由かもな、ってベルナードさんが言っていたよ。危険てなにさ。勝手にそっちから来ておいて、まったく。
 
 と、まぁ、こんな感じで冒険者活動をしていた私たち。冒険者活動以外には、たくさん買い物をしたよ。

 そんな中、私たちはアーセリオ様から食事に誘われて。そこで初めて、ベルナードさんとアーセリオ様のお母様、セラフィナ様にお会いしたんだ。

 とても優しく、私たちと接してくださったセラフィナ様。私もポル君たちも、すぐにセラフィナのことを好きになったよ。ただ……、うん、好きなんだけど、セラフィナ様にはちょっと問題が。

 大好き攻撃と、プレゼント攻撃、それからしつこい攻撃が凄かった。大好き攻撃は、私たちをなかなか離してくれなくて。私はなんとか我慢したけど、ポル君とチーちゃんはダウン。ポッカもグッタリしちゃって。

 プレゼント攻撃も、もちろんプレゼントは嬉しかったんだけど量がね。あまりの多さにビックリしているうちに、そのプレゼントの山が倒れてきて私たちは潰され。助けられた後は、1つ1つプレゼントの話しが始まっちゃって。

 私たちが潰されて埋もれるほどの量だから、話しがすぐに終わるわけもなく。だけど貰った私たちが、話しを途中でやめて欲しい、なんて言えないでしょう? 
 それでベルナードさん達が、なんとか途中でセラフィナ様を止めてくれたんだけど。それで私とポル君たちはさらにグッタリ。

 が、そんなグッタリの私たちは、さらにセラフィナ様に追いかけられることに。ようやく逃げ切れたのは21時過ぎだったらしい。
 
 らしいっていうのは、私もポル君たちも、その頃には疲れすぎていて記憶がなく、気づいたら朝になっていたんだよ。それで起きてケロケロとグレイスを見たら、2人も目の下にくまを作っていて。

 結局セラフィナ様はあの食事会の後、ベルナードさん達から厳重注意を受け、私たちは謝罪を受けたの。

 それが昨日ね。だからみんなまだ、完璧に疲れが取れていなかったんだ。

「ハハハッ!! セラフィナ様は子供が大好きだからな。今まで接触がなかったこと自体がおかしかったんだ。あのバカが攻めてきたせいもあったろうが、それでもな。まぁ、注意を受けたのなら、少しの間は静かだろう。前回は10日くらいは静かだったぞ」

 10日かよ! とちょっとツッコミを入れそうになったけど。私たちは後1週間くらいで街を出るから大丈夫かな。

「それよりも、そんなグッタリの状態で、本当に大丈夫なのか? 相手はあのあのスプラッシュスライムなんだぞ。リアがいくら強いと言っても、これはまだリアにはサイズが合わないからな。お前たちがやるなら問題ないが」

『ちょっと様子を見るだけだ。それが終われば普通に倒させる』

『今の状態を見ておきたいので』

「それなら木の試し切りで良いだろう」

『やはり現物を切らなければ、分からんこともある』

『あなたも、剣の確認はあれですけど、リアたちの戦闘を見てみたかったもでしょう?』

「まぁ、そうなんだが。お前たちの状態を見たら心配になってな」

『大丈夫だ、スプラッシュスライムくらいなら』

『少し前までは、棒で倒していましたからね』

「あの綺麗に研いである棒か。あれはそこら辺で売っている剣より、よっぽど良品だ。お前が作ったんだろう? お前には鍛冶の才能があるな。俺に習ってみないか?」

『考えておきますよ』

 グレイスが作ってくれた戦闘用の棒。まさかのそこら辺で売られている剣よりも、良剣だったらしい。凄いな、だって木の棒だよ? 
 
 ちなみに木の棒だけど、剣は作ってもらったけど、木の棒はちゃんとマジックバッグにしまってある。そんな棒、もういらないでしょうって言われたけど、私は最初から捨てる気はなかったよ。だってグレイスが私にくれた、大切な木の棒だもん。
 
 今日は、長い剣の試し切りをしに海岸へ行くんだ。切れ味はもちろん、剣のサイズを確認しておきたいんだって。私がどれくらい大きくなったら使えるかって。

 それから、切れ味の確認をしたいのは、ケイブンさんも同じでしょう? それに私やポル君とチーちゃんの戦闘も見てみたいって、ケイブンさんも一緒に海岸に行くことになったんだ。

 ケイブンさんの所へ行く前に、冒険者ギルドに寄ったら、ちょうどスプラッシュスライムの素材採取依頼が貼られる直前で。その依頼書を、ささっとケロケロが確保。あまり人がこなさそうな場所で、スプラッシュスライムの討伐をすることにしたの。

『よし、この辺で良いだろう』

『では、餌を撒きますね。リアたちは準備を』

「あい!」

『は~い!』

『はいなの!!』

『オレもやるんだな!』

 グレイスがスプラッシュスライムが大好きな、ココの実をつぶした物を、浜辺に少しだけ撒く。私たちはその間に剣を用意したり、準備運動をしたり。そうして15分後……。
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