転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する

ありぽん

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30話 私が狙われる!? ケロケロたちの圧

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『ぷるんぷるん、いっぱい。まくらもいっぱい』

「じぇんぶまくりゃ?」

『ぜんぶ!!』

「じぇんぶ、いっぱいよ?」

『うん、いっぱい。どこでもねられるように、いっぱい』

「かばんにいりぇりぇば、いっこでい」

『いろいろなぷるんぷるんまくらがひつよう。ぷぷちゃんのもいる』

「ぷぷちゃんも、いっこでい」

 スプラッシュスライムがこっちへ逃げてくれたおかげで、スプラッシュスライムの素材をたくさんゲットすることができて。ポル君に何作ろうかって聞いたんだ。そうしたらたくさん枕って言い出したポル君。しかもププちゃんの枕まで作ると言いだし。

 ププちゃんとは例の、ケロケロたちが冒険者になるきっかけとなった、ポル君の大好きなポルピネラのぬいぐるみだ。そのぬいぐるみのププちゃんにも、枕を作りたいらしい。

 ただ、それにしたって、そう何個もいらないでしょう。マジックバックに入れて運べは、予備を含めて3個くらいで良いんじゃないの? それで他にも、別の何かを作った方が良くない? 私ね、作りたい物があるんだよ。この街に作ってくれる人がいるか分からないけど。

『リア、ポル、話していないで早く素材を集めてください。私たちは続きの話しをしますから』

「あい」

『ごはん♪  まくら♪ ごはん♪ まくら♪』

 クラーケンのこともスプラッシュスライムのことも、討伐し終わったからね。今、ポル君の頭の中はご飯と枕だよ。

 そんなスプラッシュスライムの素材を集める私たちのすぐ横で、ケロケロたちが話しの続きを始めようとしていたよ。

 そう、ちょっとバタバタしちゃったけど、家族証明書ね。まだ話しの途中だったもんね。ここまで良いことが続いたから、きっと家族証明書のことも、良い解決方法が見つかるよ。

 なんて思っていた私。でも、そう簡単にいかなかった。ケロケロたちが話しを進めようとすると、ベルナードさんがそれを止めて。やっぱりハッキリしないとダメだと言い出したんだ。

「クラーケンが現れるまでは、深くお前たちの事を聞こうとは思っていなかった。まぁ、できるなら聞きたかったってくらいだったが。それでも無理やりは聞かないと……。しかし、やはり話しを聞かなければならないようだ」

『どういうことだ?』

「お前たちは強すぎる。どう考えても普通じゃない。たとえ、お前たちがこの街で、何もする気はないと分かっていても。この街を守る者として、お前たちのことを把握しておかなければ、安心して街へ入れるわけにはいかん。それに……」

『それに?』

「別にお前たちが危険だからという理由だけで、話しを聞きたいわけじゃない」

『他にも理由が?』

「このままだと、リアが狙われることになるぞ」

 なになになに!? 今なんて!? 私が狙われるって!? 誰に!? いきなりの話しに、私は思い切りベルナードさんを見たよ。
 だって、初めて陸地に来たんだよ? それまでケロケロの背中にしかいなかったんだよ? 他の人にも会ったことなかったし。それなのに、誰が私を狙うって!?

 と、私が聞く前に、ケロケロたちがベルナードさんに詰め寄った。こう圧をかけながら。たぶん私が狙われるって聞いて、怒っちゃったんだよ。家族は狙われるなんて言われたら、私だって何だって? って慌てるし、その相手にめちゃくちゃ怒るだろうし。

 ただ、圧といってもね。話しているだけのベルナードさんに怒っても、仕方ないっていうのは分かっていて。それでもその私を狙うって人たちに、怒りを抑えられずにいるだけの圧だから。海にいる時、危険な魚魔獣に放つ圧よりも、ぜんぜん弱い圧でだったんだ。だけど……。

 ベルナードさんが、クッとうめいて膝をついたの。それを見て、船に何かの合図を送り、向こうで何かの作業をしていたランドルフさんが、慌ててこっちに走ってきたよ。

「ベルナード様!! お前たち、ベルナード様に何をした!!」

 そしてベルナードさんを支えながら、魔法を放とうとする。ただ、ランドルフさんも、すぐに膝をついたよ。やっぱりケロケロたちの圧がダメだったみたい。

 私はケロケロとグレイスを見る。う~ん、やっぱり弱い圧だよね? でもベルナードさんたちはダメ? このままだと話しができないよ。それにランドルフさんは勘違いしてるみたいだし。圧をやめてちゃんと話しをしないと。私も話しを聞きたいし。

 だって、私が狙われるかもしれないって言うんだから。ちゃんと聞いておかないとダメでしょう。

「ねぇねぇ あちゅだめよ。おはなちできない。おこっちゃだけでちょ? えっちょ、でもおこっちゃのは、べりゅなーどしゃんじゃない。あたちがねりゃわりぇりゅこちょ」

 私が話しかけると、少しだけ圧が弱まった気がした。

「べりゅなーどしゃんたち、こまってりゅち。しょりぇに、りゃんどりゅふしゃん、べりゅなーどしゃん、こげきっちぇ、おもってりゅよ」

『ん? 俺たちがベルナードを怒った?』

『別に怒っていませんが? それにこうげきですか? なぜ私たちが?』

「でも、あちゅで、けりょけりょたちおこってて、しょりぇかりゃ、こげきとおもちゃかも」

『そうなのか?』

『膝をついて、どうしたのかと思っていたのですが。それに圧も、そこまでではないのですが』

『リアを狙われると聞き、相手に怒りを覚え、その者に対しての怒っただけだ。だが本人がいないのに、そんな強い圧は出さないぞ?』

「とりあえじゅ、あちゅやめりゅ。しょれでおはなち。ちゃんとしょのことはなしゅ」

『分かった』

『話してみましょう』

 フッ、とケロケロたちの圧が消えたよ。それと同時にベルナードさんたちは、さらに体勢を崩し、ハァハァと激しく呼吸したんだ。そして数分後……。

「……はぁ、これはやはり聞かないとダメだな。それにお前たち、俺がリアを狙うわけじゃないんだぞ。それなのになんだ、あの圧は」

 そう、ベルナードさんが言ってきた。ほら、勘違いしてるじゃん。
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