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27話 美味しいかき氷と、リルの優しい想い
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みんなの食レポを聞きながら、俺はみんなにデザートを作ってあげた。せっかくのバーベキューだ。デザートがないとな。
今日のデザートは。この世界にリリゴって言う木の実があるんだけど、味も食感もリンゴと同じで。そのリリゴのコンポートを作ってあげることに。みんな甘いものが大好きだからだ。施設の飲食店にも置いてあって、子供達に大人気のデザートなんだよ。
煮初めて少しすると、とっても良い匂いがしれ来て。食レポ後も今回食べた食材の話しをしていたみんな。だけど匂いに釣られて焚き火の周りに集まってきた。
『良い匂い~』
『リリゴの甘~い美味しいやつ』
『スッケーパパ、もうできた?』
『ははっ、さすがに今作り始めたばかりだからな、まだできないぞ。それと今日はかき氷も付けてやるからな』
『『『やったー!!』』』
かき氷。その名の通りかき氷だ。この世界の人達は、得意不得意はあるけれど、みんな魔法が使えるからな。暑い時にはこういう食べ物があるぞって、氷魔法でかき氷を作って見せたんだ。もちろん試食付きで。
そうしたら大好評で。今ではこの森の中にある街の飲食店で、いろいろなかき氷が売られている。それにちょっとしたかき氷なら、わざわざわお金を出さなくても、自分の家でできるから、みんな気に入ってるんだよ。
甘~いリリゴのコンフォートに、冷たくふわふわのかき氷。俺も食べられないのが残念だ。そのうちご飯石で、かき氷味のご飯石を見つけられたら良いなと思っている。
そう、大好評のかき氷。何を作っているか分かってから、リルと友達魔獣達の『まだ?』攻撃が始まってしまい。かき氷のことは、最後。盛り付けの時の言えば良かったと後悔した。
そんなまだまだ攻撃を何とか耐え抜き、大きな器を用意すると、氷魔法ですぐにかき氷を用意する。そして出来立てのリリゴのコンフォートを乗せれば。
『みんな急いで食べろ!!』
『『『おー!!』』』
冷たい感じと暖かい感じのリリゴが、みんなのお気に入りのため。氷に暖かいリリゴのコンフォートを乗せれば、ふわふわな氷はすぐに溶けてしまうわけで。だから『冷た暖かかき氷』を食べる時は、いつもこんな感じなんだよ。
『う~ん、頭がキーン!?』
『でも食べないと!』
『冷たあったかで美味しい!』
『話してないで食べないと!!』
『う~ん、キーンが治らない!』
……とか何とか話しながら、結局かき氷も6分もしないで食べきったみんな。みんなお腹を出して寝始めようとして、慌ててやめさせる。
『みんなダメだよ、ここで寝ちゃ。寝たいなら昼寝できる部屋へ移動しろ』
休憩所ならぬ昼寝部屋も完備の施設。寝るならそこへ行ってもらわないと。ここは次の子供達に開けないとダメなんだから。
俺の言葉にみんなが嫌々ながらに起き上がる。場所はみんなちゃんと分かっているから、俺はここに残り、ここの片付けをする事に。それでみんなが移動を始めようとしたんだけど。
『リル、どうしたの?』
『お昼寝行こう』
『うん、お昼寝! だけどちょっとやる事あるの。だからみんな先に行ってて』
『分かったぁ。先に行ってるね』
『先に寝てるよ』
なぜか付いて行かなかったリル。やることって何だ? と聞いたけど、やる事はやる事、と教えてもらえず。何だろうと思いながら片付けを始める俺。そんな俺の片付けをちょっとだけ一緒にしてから、その何かをやるって、一緒に片付けを始めた。
そうして半分くらい片付けが終わると、食材を入れていた籠には手持ち部分が付いているんだけど。その部分を咥え、ちょっとこれ貸してと、何故か食材が置いてある方へ歩いて行った。
もう俺達のバーベキューは終わったのに、何で食材の方へ? さらに不思議に思ったけど、新しくバーベキュー会場へ来た子供達を見て、残りの片付けを急いだ。
そして後は使った道具を、返却場所へ持っていくだけになった時、リルが俺を呼んだ。
『どうしたリル?』
振り返った俺。リルは籠を咥えたままで、そのカゴにはいろいろな色の、ご飯石が入っていた。このご飯石は……。
リルがそっと俺の前に、ご飯石の入っている籠を置く。
『あのね、リルとお友達ばっかりご飯食べたの。スッケーパパ、お昼ご飯まだ。それからスッケーパパは、とっても美味しいお魚さん、そのまま食べられないでしょう。えっとねぇ、スッケーパパが時々選んでる、お魚さんの味がするご飯石、探してきたの。スッケーパパのお昼ご飯、お魚さんのご飯石間違ってない?』
まさか俺の事をを思って、ご飯石を持ってきてくれたのか!? しかも一生懸命、魚の味がするだろうご飯石を選んで。
『ありがとうリル!! ちょうど食べたいと思ってたんだ!!』
ご飯石を確認する。数個ほど魚ではなく、ドリアン味や激辛ラーメン味など、ちょっと困るご飯石も混ざっていた。が、よくここまでちゃんと魚のご飯石を選べたな。
1つのご飯石を取って、すぐに魔力を吸収した。うん、美味しい塩ジャケの味がする。
『リル、とっても美味しいぞ!! こんなにたくさん選べたなんて凄いじゃないか!』
俺はわしゃわしゃとリルの頭を撫でてやる。
『えへへぇ、間違ってない?』
『ああ、問題なぞ。ありがとう、ゆっくり食べさせてもらうよ。さぁ、リルはみんなの所へ行って、ゆっくり昼寝してこい』
『うん!!』
リルがスキップまでとは言わないが、変あジャンプをしながら歩いて行った。
リル、本当にありがとう。俺は籠と他の道具を持って返却場所へ。そしてちょっと問題なご飯石をそっと元に戻し、他は美味しく吸収させてもらった。大丈夫、あの戻したご飯石が好きな魔物達もいる。いるはずだ、うん。
今日のデザートは。この世界にリリゴって言う木の実があるんだけど、味も食感もリンゴと同じで。そのリリゴのコンポートを作ってあげることに。みんな甘いものが大好きだからだ。施設の飲食店にも置いてあって、子供達に大人気のデザートなんだよ。
煮初めて少しすると、とっても良い匂いがしれ来て。食レポ後も今回食べた食材の話しをしていたみんな。だけど匂いに釣られて焚き火の周りに集まってきた。
『良い匂い~』
『リリゴの甘~い美味しいやつ』
『スッケーパパ、もうできた?』
『ははっ、さすがに今作り始めたばかりだからな、まだできないぞ。それと今日はかき氷も付けてやるからな』
『『『やったー!!』』』
かき氷。その名の通りかき氷だ。この世界の人達は、得意不得意はあるけれど、みんな魔法が使えるからな。暑い時にはこういう食べ物があるぞって、氷魔法でかき氷を作って見せたんだ。もちろん試食付きで。
そうしたら大好評で。今ではこの森の中にある街の飲食店で、いろいろなかき氷が売られている。それにちょっとしたかき氷なら、わざわざわお金を出さなくても、自分の家でできるから、みんな気に入ってるんだよ。
甘~いリリゴのコンフォートに、冷たくふわふわのかき氷。俺も食べられないのが残念だ。そのうちご飯石で、かき氷味のご飯石を見つけられたら良いなと思っている。
そう、大好評のかき氷。何を作っているか分かってから、リルと友達魔獣達の『まだ?』攻撃が始まってしまい。かき氷のことは、最後。盛り付けの時の言えば良かったと後悔した。
そんなまだまだ攻撃を何とか耐え抜き、大きな器を用意すると、氷魔法ですぐにかき氷を用意する。そして出来立てのリリゴのコンフォートを乗せれば。
『みんな急いで食べろ!!』
『『『おー!!』』』
冷たい感じと暖かい感じのリリゴが、みんなのお気に入りのため。氷に暖かいリリゴのコンフォートを乗せれば、ふわふわな氷はすぐに溶けてしまうわけで。だから『冷た暖かかき氷』を食べる時は、いつもこんな感じなんだよ。
『う~ん、頭がキーン!?』
『でも食べないと!』
『冷たあったかで美味しい!』
『話してないで食べないと!!』
『う~ん、キーンが治らない!』
……とか何とか話しながら、結局かき氷も6分もしないで食べきったみんな。みんなお腹を出して寝始めようとして、慌ててやめさせる。
『みんなダメだよ、ここで寝ちゃ。寝たいなら昼寝できる部屋へ移動しろ』
休憩所ならぬ昼寝部屋も完備の施設。寝るならそこへ行ってもらわないと。ここは次の子供達に開けないとダメなんだから。
俺の言葉にみんなが嫌々ながらに起き上がる。場所はみんなちゃんと分かっているから、俺はここに残り、ここの片付けをする事に。それでみんなが移動を始めようとしたんだけど。
『リル、どうしたの?』
『お昼寝行こう』
『うん、お昼寝! だけどちょっとやる事あるの。だからみんな先に行ってて』
『分かったぁ。先に行ってるね』
『先に寝てるよ』
なぜか付いて行かなかったリル。やることって何だ? と聞いたけど、やる事はやる事、と教えてもらえず。何だろうと思いながら片付けを始める俺。そんな俺の片付けをちょっとだけ一緒にしてから、その何かをやるって、一緒に片付けを始めた。
そうして半分くらい片付けが終わると、食材を入れていた籠には手持ち部分が付いているんだけど。その部分を咥え、ちょっとこれ貸してと、何故か食材が置いてある方へ歩いて行った。
もう俺達のバーベキューは終わったのに、何で食材の方へ? さらに不思議に思ったけど、新しくバーベキュー会場へ来た子供達を見て、残りの片付けを急いだ。
そして後は使った道具を、返却場所へ持っていくだけになった時、リルが俺を呼んだ。
『どうしたリル?』
振り返った俺。リルは籠を咥えたままで、そのカゴにはいろいろな色の、ご飯石が入っていた。このご飯石は……。
リルがそっと俺の前に、ご飯石の入っている籠を置く。
『あのね、リルとお友達ばっかりご飯食べたの。スッケーパパ、お昼ご飯まだ。それからスッケーパパは、とっても美味しいお魚さん、そのまま食べられないでしょう。えっとねぇ、スッケーパパが時々選んでる、お魚さんの味がするご飯石、探してきたの。スッケーパパのお昼ご飯、お魚さんのご飯石間違ってない?』
まさか俺の事をを思って、ご飯石を持ってきてくれたのか!? しかも一生懸命、魚の味がするだろうご飯石を選んで。
『ありがとうリル!! ちょうど食べたいと思ってたんだ!!』
ご飯石を確認する。数個ほど魚ではなく、ドリアン味や激辛ラーメン味など、ちょっと困るご飯石も混ざっていた。が、よくここまでちゃんと魚のご飯石を選べたな。
1つのご飯石を取って、すぐに魔力を吸収した。うん、美味しい塩ジャケの味がする。
『リル、とっても美味しいぞ!! こんなにたくさん選べたなんて凄いじゃないか!』
俺はわしゃわしゃとリルの頭を撫でてやる。
『えへへぇ、間違ってない?』
『ああ、問題なぞ。ありがとう、ゆっくり食べさせてもらうよ。さぁ、リルはみんなの所へ行って、ゆっくり昼寝してこい』
『うん!!』
リルがスキップまでとは言わないが、変あジャンプをしながら歩いて行った。
リル、本当にありがとう。俺は籠と他の道具を持って返却場所へ。そしてちょっと問題なご飯石をそっと元に戻し、他は美味しく吸収させてもらった。大丈夫、あの戻したご飯石が好きな魔物達もいる。いるはずだ、うん。
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