もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん

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423突然降った奴?の雪

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(ビッキー視点)

『ここも異常はないな』

『ああ、昨日感じた雪に含まれていた魔力も感じない』

『ドラッホ、お前はあの魔力が誰にものか分かるか?』

『会ったことはないが、それに俺は話しを聞いただけだからな。確実とは言えないが、おそらくヤツの魔力だろう。ビッキーお前は分かっているんだろう? 違うか?』

『まぁな。しかし俺もグッシーから話しを聞いただけだからな。お前と同じで会ったことはないんだ』

『そうなのか?』

『もともと奴は、自分が暮らしている場所から、ほとんど移動をしないと聞いている。だからそう簡単に会うことはないんだ。しかし今回は雪から奴の魔力を感じた』

『何かここに用事があったのか…』

『どうだろうな。奴の魔力を含んだ雪が降ったんだ。だからこの辺にいた可能性が高いんだが。だがこれだけ周りを見回っても、もう何も感じないなど。何かがおかしい気がする。とりあえずグッシー達と合流するぞ』

『ああ』

 俺達はグッシー達と合流する場所へ急ぐ。俺達の方では何も見つける事はできなかったが、グッシー達の方はどうか。それとシューの方だな。
 
 一体どうしてあの魔力を含んだ雪が降ったのか。たまたまここを奴が通りがかり、気まぐれに雪を降らしていったか。だがそれなら俺にはともかく、1度会ったことのあるグッシーには会いにくると思うんだがな。
 それとも何か他に理由があり、わざと雪を降らせたか。または奴自身に何かが起こっていて、意図せずに雪を降らせてしまったか。

 グッシー達の方で何かが分かれば良いのだが。まぁ、何もないのが1番なんだがな。せっかくアンデットの事件が片付いて、ゆっくりマイケルと過ごせるというのに。どうしてこうも色々起きるのか。

 今頃マイケル達は楽しく雪で遊んでいるんだろうな。早く帰って一緒に遊びたい。だがマイケルが平和に楽しく過ごすためにも、余計な問題は片付けてしまわなければ。さぁ、早くグッシー達の所へ行こう。

      *********

(グッシー視点)

『グッシー、戻ったぞ。ビッキー達はまだか?』

『そろそろ戻ってくるだろう。先程よりも気配が近づいて来ている。で、そっちは何か見つかったか?』

『いいや、雪にももう魔力は残っていないし、雪以外に何か変化があったようには。まぁ私が見た限りだからな。お前が見ればもしかしたら変化が見つかるかもしてないが』

『魔力は消えているのだろう?』

『ああ、それは確かだ』

『ならば取り敢えずは大丈夫だろう。こっちも魔力は完全に消えている。それとこの間のような、嫌な気配も感じん』

 我等は今、街の近くの森へと来ていた。昨日の夜、突然降った雪を調べるために、街の周辺や林を調べながら、この森へと来たのだが。
 空から見た感じ、この森と隣の森までは雪が降った形跡が。そして他の森では雪が確認できなかったため。取り敢えず雪の降った場所だけでも確認しようと、手分けをして各森を調べる事に。

 我とドラックと、ウリリアムとレスターは今いる森を。ビッキーとドラッホは隣の森を。そしてシューには森の奥を調べれもらった。
 そして今、我等とシューは調べ終わった後、合流すると決めた場所へ来ていた。先程ビッキ達の気配を調べたが、こちらに近づいて来ているからな、もう少ししたらここへ来るだろう。

『簡単にしか調べていないが、何も見つからないとは、やはりたまたまだったのか。それとも…』

「今積もっているのは、もうただの雪なのか? いや、ジョーディ達が遊んでいるだろうからな。問題がなければそれで良いんだが、もし何かあるなら急いで帰らないといけない」

『ああ、雪自体は魔力が含まれていても問題はない。それよりも魔力がそのままだったら普段の雪よりも雪質が良いはずだ。だがもう魔力は感じんからな、この雪はもうただの雪だ』

「そうか、なら良いんだが。だがなぜ魔力が含まれた雪が降ったのか…」

 我らが街の周辺を調べに来たのには理由がある。そう、それはもちろん昨日の夜、突然降った雪のせいなのだが。
 ただ雪が降っただけなら問題はない。まぁ暑い季節に降ったのだから、問題は問題なのだが。ただ詳しくその理由を調べるまではしなかっただろう。だが…。

 降った雪はただの雪ではなかった。雪には特別な魔力が含まれていて、普通の雪とは明らかに違う雪だったのだ。そのために我等は雪が降ってからすぐに、あちこち調べる事に。

 魔力が含まれている雪。人間でも魔獣でも、魔法で雪を出す場合は少なからず雪に魔力が入る。だから魔法を使った瞬間は魔力を感じるのだが。しかしそれは一瞬で消えただの雪に。
 ただ今回降った雪の魔力はすぐに消える事はなく、我々が森を調べ始めてから少しして、ようやく消え始め、調べ終わる頃にやっと魔力が消えた。まずそこが普通の魔法の雪と違う所だ。

 そして最大の違い。それはただの人間や魔獣が出せるような雪ではない、とうい事だ。それだけ雪の質も違うし、雪を降らせる時の力も違う、全く違う雪が降ったのだ。そして…。

 我はこの雪を1度だけ見た事があった。長く生きてきてたったの1度。それも小さいまだ子供だった頃にこの雪を見た。そして奴に会ったのだ。
 その時の奴と代替わりしているかは分からないが、それでも我が覚えている魔力と変わりがないのだから、間違いはないだろう。たぶん?

「それでグッシー。お前はこの雪のことを知っているようだが、そろそろ話してくれないか?」

『ああ、分かっている。が、ビッキー達が戻って来た。ここではジョーディ達の様子が分からんからな。取り敢えずささっと屋敷に戻り話しをするぞ』

 我がそう言うと同時に、ビッキーとドラッホが姿を現した。そして何も異常がなかったと報告を受け、すぐに屋敷へ向かって移動を始める。
 なぜ奴はここへ? そしてどうして雪を降らせた? 聞きたくとも奴の気配など少しもここには残っていなかった。



      *・゜゚・*:.。..。.:* .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:* .。.:*・゜゚・*

いつもご愛読ありがとうございます。ありぽんでし。
お知らせがあります。

皆様もご存知かと思いますが、本日より、第3回次世代ファンタジーカップのエントリーが始まりました。
私もこのファンタジーカップにエントリーするため、新作を書きました。
もちろんもふもふが、たくさん登場する予定です。そしてまったりほっこり? 色々やらかし予定です。
良かったら、新作よろしくお願いします!!
新作『もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんな事は知りません!!』
です。
皆様よろしくお願いいたします。
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