最強覚醒者の禁忌聖魔 ~大切な何かを失った最凶は人生を怠惰に過ごす~

松川よづく

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聖魔祭編

ねむいけど面倒なことになりました。

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「測定不能?」

美桜はその水晶を訝しげに見詰めながら首をかしげる。

「やっぱりあなた.....もしかして」

生徒会長と思わしき少女(?)は悠太に目線を移し、睨みつけるように悠太を見据える。

(さっきからなんで生徒会長は俺ばっか見てくるんだ?)

「いや、ありえないわね」

生徒会長と思わしき少女(?)は一つの可能性を"ありえない"と目線を逸らしその考えを一旦忘却する。

「測定不能、この文字がなす意味は二つ。一つは強過ぎるあまりこの文字が浮かび上がった可能性、そしてもう一つは弱過ぎるがために測定不能という文字が表示された。あなたの強さは二つのうちのどちらかになるわね」

諸星は弱過ぎるという言葉に異議を唱えようと口を開こうとするが、それを生徒会長と思わしき少女(?)は諸星を睨み、黙らせる。

「決めたわ。霧谷くん、私と決闘をしなさい」
「やだ」

悠太は顔色ひとつ変えることなく即否定する。しかし生徒会長と思わしき少女(?)はそれを許さない。

「だめよ、貴方の拒否は生徒会長権限によって認められないわ」

悠太は無言で生徒会長に殺気を放つ。しかし生徒会長はそれをさらりと受け流す。

「ちっ、」

生徒会長はその舌打ちを見逃さなかったが、注意をすることなく机に腰をかける。

「そういえばまだ自己紹介をしていなかったわね。私はヴァルシィ学園序列二位にして生徒会長『鳴神 凛なるかみ りん』よ」

その挨拶とともに下げていた腰を上げ、悠太に体を擦り寄せる。

「なななななな、なにやってんですか生徒会長ー!!!」

美桜が突然あわあわとしだす。その顔は頭から湯気が出てくるのでは?と思うほど赤面しており、されている悠太も振りほどくそぶりをみせない。

「美桜もなんかおかしいことになってますし、早く離れてくださいよ」
「あら、面白くないわね」

いじめっ子のような顔で渋々というわざとらしい演技をしながら離れる。

「それでは今度こそ失礼します。いくぞ美桜」
「あわわわわわわわわ」

未だ赤面して悠太の声すら届いていない美桜の首根を掴み、今度こそ退出する。







「結局めんどくさいことになってしまった」
「それでもやっぱり直で会うとますますって高嶺の花って感じがして本当綺麗だよねー」

悠太は目をキラキラさせている美桜にジト目を向ける。その視線に気づいた美桜はどうしたの?と問いかける。

(自分の見た目に気づいてないのか?こいつって天然なのか?)

「いや、なんでもない」

その素っ気ない対応に美桜はムッとし、頬を膨らます。

機嫌を損ねる美桜にも気付かず、わざわざ指摘するのもめんどくさくなった悠太は半ば強引に会話を切り上げ、自身の教室に向けて歩き出す。

「そういえばあの勧誘、絶対裏があるな」
「どうして?」

いつもとは違う真面目な面持ちをする悠太に美桜も機嫌は損ねたままだが反応する。

「よくよく考えてみろ、確かに今までの戦闘は一年生が出来る芸当ではないだろう。だけど上級生だってあのくらいなら出来る者もざらにいるはずだ。それなのになんでわざわざ俺を生徒会に入れたいと思ったんだ?」
「た、たしかに」

悠太の考えを聞いた美桜は手を顎につけ、納得の表情で首を縦に振る。

「それに生徒会長も言ってただろ?「一年生にしては」って。しかもあの時の会話で俺がどんな奴か分かったはずだ。俺なんかより性格も良くて働き者な奴なんていくらでもいるだろ?」
「そうだね」
「なに考えているのか知らんが俺を巻き込まないでくれよなぁ、ほんとまじ勘弁だわ」

そんな悠太の淡い希望はすぐに打ち砕かれることになる。






「さあ~やって参りました!ヴァルシィ学園名物『学園序列決闘』!今回の解説は私佐野と特別解説に生徒会長の対戦相手である霧谷選手の親友の天馬美桜さんに来てもらってま~す!!」
「し、親友ですか.....親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友親友.....」

美桜の瞳が虚になりながらずっとぶつぶつと何かを呟いている光景に、佐野は顔を引き攣らせる。

「あ、あの~天馬さん?」
「は、はい!なんでしょう!?」
「自己紹介の方を.....」
「あ、はい!天馬美桜です!」
「はい、ありがとうございます~!!天馬さん、今回の生徒会長の相手が霧谷選手ということで、どちらに分があると思われますか?」
「そうですね、生徒会長の戦う姿を僕は見たことありませんがまあ悠太のことなんで大丈夫だと思います」
「なるほど~、どこからその自信がくるのかわかりませんが、親友だからこそわかる何かかもしれませんね!」
「し、親友.....」
「き、気を取り直して霧谷選手準備大丈夫ですか!?」

「全く、あいつは何してんだよ。ていうかギャラリーいすぎだろ」

その言葉通り闘技場のひな壇には学年問わずいろんな生徒達でびっしりと敷き詰められていた。

「それでは!霧谷選手も準備が出来たということで、生徒会長の入場です!!」

「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!」」」」」

生徒会長が登場と宣言され、会場は物凄い熱狂に包まれる。

「す、すげーな」

さすがの悠太も、あまりにも凄まじい熱狂にたじろいでしまう。

「全くだよなー、ほんとだるすぎるわー」
「───!!」

悠太が熱狂に当てられる中、生徒会長が反対側のコートから出てきたのだが、

「なっ、なんで!?」
「おーっと!これは!!」

そのはどこか見たことある怠惰な態度、顔、身体、声をし、ポケットに手を突っ込みながらめんどくさそうな顔でこちらに向かってくる。しかもその歩き方も然も似たりであった。

「な、なんで悠太が二人・・いるの!?」
「・・・・・」

男はさっきからずっと険しい表情を浮かべている悠太を瞠目し、数メートル付近で止まると、

「ふっ、」

と不気味な笑顔で笑った。
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