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22.涙の告白、クレノースの心が解放される瞬間
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サクレティアは執務机に向かい、手元の書類に目を通していたが、思考はすぐに別の方向へと漂い始めた。彼女はちらりとソファーに目をやり、クレノースがキースをあやしている様子をぼんやりと眺めた。彼の表情は穏やかで、まるで普通の良き父親のように見えた。
《……こんな日が来るとはね》サクレティアは心の中でつぶやき、苦笑いを浮かべた。
最初は義務感で作った子供――キース。だが、今や彼はサクレティアにとってかけがえのない存在となっていた。キースの無邪気な笑顔を見るたびに、彼女は胸が温かくなるのを感じた。離婚を考えたこともあったが、今はそんな選択肢は現実的ではない。
《お義母様がいなくなった今、離婚する方がデメリットが多いし、何より……》
彼女は思わず微笑んでしまった。
《キースと離れるなんて絶対に無理。あの子は私の宝物だもの……》
クレノースは相変わらず、キースを優しく抱っこしながらあやしている。彼の目にはいつもの狂気的な崇拝が見え隠れしていたが、それでも今は良き父親を演じているように見えた。
《いや、マジでどうしてこうなっちゃったんだろう……》サクレティアは心の中で大きな溜め息をついた。狂った夫をどうにかする方がまだマシか――そんな考えが頭をよぎる。
《でも、あの狂気じみた崇拝は……もう少しソフトにできないものかしら?》
彼女は思わず顔をしかめたが、キースが楽しそうに笑っているのを見ると、すぐにその表情も和らいだ。クレノースが彼を抱いている姿は、見ようによっては完璧な父親像だった。
「クレノ……」サクレティアは控えめに声をかけた。「キース、お昼寝させたら、少し外に散歩でも行きましょうか?」
クレノースはにっこりと微笑み、サクレティアをまるで女神を見るような崇拝の目で見つめた。
「はい、サクレティア様……もちろんです。あなたが望むことなら、どんなことでも……最高の散歩にしましょう!」
サクレティアはその言葉に、少しうんざりしながらも、クレノースをどうにかして普通の夫に戻す方法を考えるしかないと、心の中で決意を新たにした。
《もう……この狂った夫と付き合うしかないのかもね……》
キースを寝かしつけた後、夕方の穏やかな日差しが庭園を照らし始めた頃、サクレティアとクレノースは二人で庭を散歩することにした。庭には青い薔薇が咲き乱れ、その幻想的な光景が二人を包み込んでいた。薔薇の甘い香りが風に乗り、静かな時間が流れていく。
サクレティアはふと足を止め、クレノースの方を見上げて問いかけた。
「クレノ……私のこと、好きなの?」
その問いかけに、クレノースは一瞬表情を固くした。彼の瞳が揺れ、心の中で激しい葛藤が繰り広げられているのが見て取れた。彼は確かに、サクレティアを深く愛していた。しかし、母親との異常な過去――その記憶が彼の心を重くのしかかり、自分にその愛を語る資格があるのかどうか、強く迷わせていた。
「……サクレティア様……」クレノースはかすかな声で囁き、視線を落とした。「もちろん、僕は……あなたを……」
その先の言葉が出てこない。彼の顔には苦悩が浮かび、言いたくても言えない思いが彼を縛りつけていた。彼は愛していると伝えたい。しかし、母親との歪んだ関係が、自分を汚していると感じ、それを語る資格がないと考えていた。
「でも……僕は……こんな僕が、あなたに愛を語るなんて……」
クレノースは足を止め、地面に目を落とす。その姿は、薔薇の美しさに囲まれながらも、どこか悲しげだった。彼の心の中では、過去の記憶がいまだに暗い影を落としていた。
サクレティアはしばらく彼の沈黙を受け止め、優しい眼差しで彼を見つめていた。ゆっくりと彼に近づき、そっと彼の手を取りながら、彼女は微笑んだ。
「クレノ、私はあなたの今の気持ちが知りたかっただけ。過去のことじゃなくて、今、あなたがどう感じているかを聞きたいの。」
その言葉は、クレノースの心に一筋の光を差し込ませた。彼の肩の力が少しだけ抜けたものの、まだどこか不安げな表情は残っていた。しかし、サクレティアの穏やかな声と優しい手の温もりが、彼の心の重荷を少しずつ和らげていった。
「サクレティア様……」クレノースは再び口を開いた。「あなたは……僕の唯一の救いです。でも……」彼の言葉が再び途切れ、その瞳に複雑な感情が宿っていた。しかし、その中には確かな愛があり、全ての苦しみを超えて、サクレティアへと向けられていた。
サクレティアは彼の言葉を真剣に受け止めながら、少しだけ彼の手を強く握り返した。
「クレノ、今大事なのは、過去のことじゃないの。資格がどうこうじゃなくて、あなたが今、何を感じているのか、それを教えてほしいの。」
その問いかけに、クレノースは息を詰まらせた。彼女の言葉に押され、彼は心の中でずっと押し殺していた感情に、ついに向き合う時が来たことを悟った。
「……本当に……あなたが知りたいのは……」彼はかすれた声で絞り出した。「僕は……あなたを……心から……愛しているんだ、サクレティア様……」
その言葉には、過去の痛みと葛藤が深く滲み出ていた。クレノースは、彼女への愛がただの執着や崇拝ではないことを知っていたが、それを素直に言葉にすることが、あまりにも難しかった。
「……いつから?」
その一言には、彼女の驚きと好奇心、そして少しの戸惑いが込められていた。クレノースはその問いに、しばらく黙り込んだ。まるで過去を辿り、自分の感情の始まりを見つけようとしているかのようだった。
「いつから……?」彼は自問するように小さく呟いた。沈黙の中で、過去の出来事が次々に彼の頭をよぎる。しばらくして、彼はかすれた声で話し始めた。
「君が……あの家でどんなに辛い目に遭いながらも、何かを成し遂げようとしている姿を見て、僕は……心を動かされていた。自分が無力で、ただ母上の言いなりでいるのが恥ずかしくなって……。だけど、気づいていなかったんだ……自分の感情に……」
彼の声は少しずつ震え始めた。クレノースは、サクレティアの手を強く握りしめながら、視線を逸らすことなく語り続けた。
「監禁されて……ようやく気づいたんだ。君が、僕にとってどれだけ大切な存在かを。母上に触れられるたびに、嫌悪感が込み上げてきた……。君の姿を思い出すたびに、どれほど君を愛しているかを、痛いほど感じるようになったんだ。」
彼は目を閉じ、涙を堪えようとするが、それは無理だった。ぽつりぽつりと涙が零れ、彼の頬を伝った。
「鞭打たれる度に……僕は、もしもあれが……可愛いキースに向けられたらと考えていた。自分が母上に従っていれば、監視していれば……キースは無事でいられると……思っていたんだ。でも……」彼の声は絶望的に掠れた。
「すべてが、間違っていたんだ。僕がどうしようもなく愚かだった……。でも、今は……すべてを変えたい。君とキースを守りたい。もう、二度とあんなふうに君を傷つけたくないんだ……」
クレノースは涙を流しながら、サクレティアに向かって静かに頭を下げた。「すまない……サクレティア様……本当に……すまない……」
その言葉には、彼が抱え続けてきた全ての悔恨と痛み、そして彼女に対する心からの愛が込められていた。
《……こんな日が来るとはね》サクレティアは心の中でつぶやき、苦笑いを浮かべた。
最初は義務感で作った子供――キース。だが、今や彼はサクレティアにとってかけがえのない存在となっていた。キースの無邪気な笑顔を見るたびに、彼女は胸が温かくなるのを感じた。離婚を考えたこともあったが、今はそんな選択肢は現実的ではない。
《お義母様がいなくなった今、離婚する方がデメリットが多いし、何より……》
彼女は思わず微笑んでしまった。
《キースと離れるなんて絶対に無理。あの子は私の宝物だもの……》
クレノースは相変わらず、キースを優しく抱っこしながらあやしている。彼の目にはいつもの狂気的な崇拝が見え隠れしていたが、それでも今は良き父親を演じているように見えた。
《いや、マジでどうしてこうなっちゃったんだろう……》サクレティアは心の中で大きな溜め息をついた。狂った夫をどうにかする方がまだマシか――そんな考えが頭をよぎる。
《でも、あの狂気じみた崇拝は……もう少しソフトにできないものかしら?》
彼女は思わず顔をしかめたが、キースが楽しそうに笑っているのを見ると、すぐにその表情も和らいだ。クレノースが彼を抱いている姿は、見ようによっては完璧な父親像だった。
「クレノ……」サクレティアは控えめに声をかけた。「キース、お昼寝させたら、少し外に散歩でも行きましょうか?」
クレノースはにっこりと微笑み、サクレティアをまるで女神を見るような崇拝の目で見つめた。
「はい、サクレティア様……もちろんです。あなたが望むことなら、どんなことでも……最高の散歩にしましょう!」
サクレティアはその言葉に、少しうんざりしながらも、クレノースをどうにかして普通の夫に戻す方法を考えるしかないと、心の中で決意を新たにした。
《もう……この狂った夫と付き合うしかないのかもね……》
キースを寝かしつけた後、夕方の穏やかな日差しが庭園を照らし始めた頃、サクレティアとクレノースは二人で庭を散歩することにした。庭には青い薔薇が咲き乱れ、その幻想的な光景が二人を包み込んでいた。薔薇の甘い香りが風に乗り、静かな時間が流れていく。
サクレティアはふと足を止め、クレノースの方を見上げて問いかけた。
「クレノ……私のこと、好きなの?」
その問いかけに、クレノースは一瞬表情を固くした。彼の瞳が揺れ、心の中で激しい葛藤が繰り広げられているのが見て取れた。彼は確かに、サクレティアを深く愛していた。しかし、母親との異常な過去――その記憶が彼の心を重くのしかかり、自分にその愛を語る資格があるのかどうか、強く迷わせていた。
「……サクレティア様……」クレノースはかすかな声で囁き、視線を落とした。「もちろん、僕は……あなたを……」
その先の言葉が出てこない。彼の顔には苦悩が浮かび、言いたくても言えない思いが彼を縛りつけていた。彼は愛していると伝えたい。しかし、母親との歪んだ関係が、自分を汚していると感じ、それを語る資格がないと考えていた。
「でも……僕は……こんな僕が、あなたに愛を語るなんて……」
クレノースは足を止め、地面に目を落とす。その姿は、薔薇の美しさに囲まれながらも、どこか悲しげだった。彼の心の中では、過去の記憶がいまだに暗い影を落としていた。
サクレティアはしばらく彼の沈黙を受け止め、優しい眼差しで彼を見つめていた。ゆっくりと彼に近づき、そっと彼の手を取りながら、彼女は微笑んだ。
「クレノ、私はあなたの今の気持ちが知りたかっただけ。過去のことじゃなくて、今、あなたがどう感じているかを聞きたいの。」
その言葉は、クレノースの心に一筋の光を差し込ませた。彼の肩の力が少しだけ抜けたものの、まだどこか不安げな表情は残っていた。しかし、サクレティアの穏やかな声と優しい手の温もりが、彼の心の重荷を少しずつ和らげていった。
「サクレティア様……」クレノースは再び口を開いた。「あなたは……僕の唯一の救いです。でも……」彼の言葉が再び途切れ、その瞳に複雑な感情が宿っていた。しかし、その中には確かな愛があり、全ての苦しみを超えて、サクレティアへと向けられていた。
サクレティアは彼の言葉を真剣に受け止めながら、少しだけ彼の手を強く握り返した。
「クレノ、今大事なのは、過去のことじゃないの。資格がどうこうじゃなくて、あなたが今、何を感じているのか、それを教えてほしいの。」
その問いかけに、クレノースは息を詰まらせた。彼女の言葉に押され、彼は心の中でずっと押し殺していた感情に、ついに向き合う時が来たことを悟った。
「……本当に……あなたが知りたいのは……」彼はかすれた声で絞り出した。「僕は……あなたを……心から……愛しているんだ、サクレティア様……」
その言葉には、過去の痛みと葛藤が深く滲み出ていた。クレノースは、彼女への愛がただの執着や崇拝ではないことを知っていたが、それを素直に言葉にすることが、あまりにも難しかった。
「……いつから?」
その一言には、彼女の驚きと好奇心、そして少しの戸惑いが込められていた。クレノースはその問いに、しばらく黙り込んだ。まるで過去を辿り、自分の感情の始まりを見つけようとしているかのようだった。
「いつから……?」彼は自問するように小さく呟いた。沈黙の中で、過去の出来事が次々に彼の頭をよぎる。しばらくして、彼はかすれた声で話し始めた。
「君が……あの家でどんなに辛い目に遭いながらも、何かを成し遂げようとしている姿を見て、僕は……心を動かされていた。自分が無力で、ただ母上の言いなりでいるのが恥ずかしくなって……。だけど、気づいていなかったんだ……自分の感情に……」
彼の声は少しずつ震え始めた。クレノースは、サクレティアの手を強く握りしめながら、視線を逸らすことなく語り続けた。
「監禁されて……ようやく気づいたんだ。君が、僕にとってどれだけ大切な存在かを。母上に触れられるたびに、嫌悪感が込み上げてきた……。君の姿を思い出すたびに、どれほど君を愛しているかを、痛いほど感じるようになったんだ。」
彼は目を閉じ、涙を堪えようとするが、それは無理だった。ぽつりぽつりと涙が零れ、彼の頬を伝った。
「鞭打たれる度に……僕は、もしもあれが……可愛いキースに向けられたらと考えていた。自分が母上に従っていれば、監視していれば……キースは無事でいられると……思っていたんだ。でも……」彼の声は絶望的に掠れた。
「すべてが、間違っていたんだ。僕がどうしようもなく愚かだった……。でも、今は……すべてを変えたい。君とキースを守りたい。もう、二度とあんなふうに君を傷つけたくないんだ……」
クレノースは涙を流しながら、サクレティアに向かって静かに頭を下げた。「すまない……サクレティア様……本当に……すまない……」
その言葉には、彼が抱え続けてきた全ての悔恨と痛み、そして彼女に対する心からの愛が込められていた。
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