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28.執事の仮面の裏で
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数日後の夕方、執務室にて。サクレティアはふと手を止め、周囲を見渡して小さく首を傾げた。
「あれ?バルド、クレノはどこにいるの?」
「クレノース様はキース様をお昼寝させる際に、一緒に眠ってしまわれました。とてもお疲れのご様子だったので、そっとしておりました。」執事のバルドが控えめな微笑を浮かべながら、サクレティアに報告した。
サクレティアは驚きながらも少し微笑み、バルドの言葉に耳を傾けていた。「なるほどね。そう、丁度よかったわ。」彼女は机の上の書類を片付けながら、ふと考え込んだ。
「クレノったら、最近、過去の自分に対して相当な負い目を感じてるみたいなのよね。なんだか無駄に自分を責めている気がして……そんなに酷いのかしら?」彼女は眉を寄せ、疑問を投げかける。
バルドは一瞬、ためらうように視線を落とし、それから控えめに口を開いた。「サクレティア様……クレノ様は、愛すれば愛するほど、過去が重くのしかかっていくのでしょう。特に、サクレティア様をお守りしようという気持ちが強くなるほど……」
サクレティアは腕を組みながら首を傾げた。「お義母様といちゃいちゃしてただけじゃないの? そんなに引きずるほどのことなの?」
その問いに、バルドは一瞬だけ躊躇した。しかし、彼は決断を下すように深く息をつき、賭けに出ることを決めた。サクレティアがクレノを救える唯一の人間だと確信し、今までの全てを話す覚悟を決めたのだ。
「サクレティア様……」バルドは少し緊張した面持ちで口を開く。「実は、クレノ様が母上に従ってきたことは、ただの甘やかしやいちゃいちゃではありませんでした。お義母様は、クレノ様に……非道なことを強要してきたのです。彼は、まさに屈辱的な扱いを受け、自由も奪われたまま、服従するしかありませんでした。」
バルドは言葉を選びながら、サクレティアに真実を伝えた。「お義母様はクレノ様に、自分だけを見て、自分の意のままに従わせるために、暴力や精神的な圧力を加えていたのです。彼は、何度も反抗しようとしましたが、最終的には恐怖と屈辱で心を縛られ、母上に従うことしかできなかったのです。……例えば、鞭打ちや、彼のプライドを徹底的に踏みにじるような命令……それが日常でした。」
サクレティアは言葉を失い、バルドの告白にじっと耳を傾けていた。彼女の胸の中に湧き上がるのは驚きと怒り、そして深い悲しみだった。クレノがそんな過去を抱えていたとは、彼女は思ってもみなかった。
「そんな……」
バルドは続けた。「クレノ様は、それでもサクレティア様の前では強くあろうとしています。しかし、彼の心は今、限界を迎えつつあります。サクレティア様、どうか、彼をお救いください。クレノ様は、もうご自身では乗り越えられないほど、過去の重みを感じておられます。」
サクレティアは目を閉じ、深く息を吸い込んだ。彼女は、今こそ自分がクレノを支え、彼の痛みを癒すべき時だと感じた。過去の闇を取り除くためには、ただ彼を愛し、信じ、支えることが必要だと悟った。
「バルド、ありがとう。私が……私がクレノを救ってみせるわ。」彼女の瞳には、強い決意が宿っていた。
バルドは深く頭を下げ、静かに部屋を後にした。
サクレティアは、執務が終わってからもモヤモヤした気持ちが晴れず、ふと考えた。《愛すれば愛するほど重くのしかかるって……クレノの父親も、母親を愛していたのかしら?》
気になって、彼女はバルドを探すことにした。だが、彼がいつもいる場所には姿がなく、彼の自室を訪ねることにした。ノックをしても返事はない。けれど、微かに中から物音が聞こえ、サクレティアは気になってドアノブをひねってみた。驚くことに、ドアはすんなり開いた。
中へ足を踏み入れると、そこには風呂上がりらしき姿で、急いで出てきたかのような黒髪の男性が立っていた。彼はすぐに顔を腕で隠し、動揺した様子だった。
「だ……誰!?」サクレティアは思わず声をあげた。
しかし、その体格と独特な雰囲気で、彼が誰なのかすぐにわかってしまった。驚愕の中、彼女は問いかける。「バルド……なの?」
彼はゆっくりと腕を下ろし、まるで隠し通せないと悟ったかのように力なく息を吐いた。普段は何の変哲もない、ただの影のような存在だったバルドが、今はクレノースに似た黒髪で赤い瞳をした、全く別の人物のように見えた。
「まさか……私がこんな姿を……お見せするとは……」バルドは低い声で、恥じ入るように言った。
サクレティアは唖然としながらも、目の前の彼に目を離すことができず、いつもの落ち着いた執事が、こんな秘密を抱えていたことに驚きを隠せなかった。
「バルド……あなた、本当は……。私、お義父様の手帳を読んだの…。だから…。」サクレティアは震える声で問いかけた。
バルドは静かに目を閉じ、深く息を吐いた。そして、決意を固めたようにゆっくりと語り始めた。
「私は……クレノース様の異母兄弟です。クロノス公爵――クレノース様の父上の子であり、彼の手でこの姿を隠してきました。普段は変装用の魔道具、眼鏡を使って、茶髪と茶色の瞳に偽っています。」
「でも……どうして今まで黙っていたの?」サクレティアは信じられないという表情で彼を見つめた。
「私は父に従いながらも、クレノース様を心から敬愛していました。彼の知らぬところで、母親の異常な支配に苦しんできたことも、ずっと側で見守ってきました。それでも、彼が強く成長し、少しでもこの呪縛から解放されることを願って……兄としてではなく、ただの執事として生きてきたのです。」
バルドの言葉は静かだが、彼の内に秘めた苦悩がにじみ出ていた。
「じゃあ、他の兄弟たちは……?」サクレティアはさらに問いかけた。
「兄弟たちは、王宮や貴族の使用人として隠されて生きています。私だけがこの屋敷に残り、クレノース様を守る役目を負ったのです。」
サクレティアはその告白を聞いて、しばらく思考が停止したように感じた。バルドがクレノースの兄であること、そして彼がずっとその正体を隠していたことに驚きつつも、彼の誠実さに感謝の念を抱いていた。
「でも、どうして今、私に話すの?」サクレティアはバルドの顔を見つめ、問いかけた。
バルドは静かに答えた。「クレノース様が今、あなたと共に新しい道を歩み始めています。彼を救えるのは、もう私ではなく、あなたしかいない。私はこれ以上、兄としても執事としても、彼を支える役目を果たせないのです。だから、あなたにすべてを託すしかないと……そう感じたのです。」
サクレティアはバルドの言葉を聞き、胸の中に込み上げる感情を抑えつつも、彼に強い決意を感じた。
「バルド……ありがとう。でも、これからどうするの?」彼女は問いかけた。
バルドは少し微笑んで答えた。「これからも執事として、クレノース様とサクレティア様に仕えます。私の役割は変わりません。ただ、兄としてではなく、忠実な使用人として――それだけです。」
サクレティアはその言葉に安堵しつつも、これからの道がますます複雑になることを感じていた。クレノースがこの事実を知ったとき、彼はどう反応するだろうか――そして、そのとき、自分はどうするべきか。
しばらくして、サクレティアは決意したように頷いた。「わかったわ。あなたがこれまでクレノースを支えてくれたこと、本当に感謝してる。でも、これからは私たちが彼を救う番ね。」
バルドは深く頭を下げた。「ありがとうございます、サクレティア様。どうか……クレノース様をお救いください。」
その後、サクレティアは部屋を後にし、クレノースの元へと向かった。彼に伝えるべきことは山ほどあったが、今はその時ではないと心の中で決意していた。まずは、彼の心の闇を取り払うため、二人で乗り越えていくべき道を模索する――それが今、自分にできる最善のことだと悟っていた。
《あっ!!……クレノの父親が母親を愛してたのかどうか聞きそびれちゃった…。》
「あれ?バルド、クレノはどこにいるの?」
「クレノース様はキース様をお昼寝させる際に、一緒に眠ってしまわれました。とてもお疲れのご様子だったので、そっとしておりました。」執事のバルドが控えめな微笑を浮かべながら、サクレティアに報告した。
サクレティアは驚きながらも少し微笑み、バルドの言葉に耳を傾けていた。「なるほどね。そう、丁度よかったわ。」彼女は机の上の書類を片付けながら、ふと考え込んだ。
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バルドは一瞬、ためらうように視線を落とし、それから控えめに口を開いた。「サクレティア様……クレノ様は、愛すれば愛するほど、過去が重くのしかかっていくのでしょう。特に、サクレティア様をお守りしようという気持ちが強くなるほど……」
サクレティアは腕を組みながら首を傾げた。「お義母様といちゃいちゃしてただけじゃないの? そんなに引きずるほどのことなの?」
その問いに、バルドは一瞬だけ躊躇した。しかし、彼は決断を下すように深く息をつき、賭けに出ることを決めた。サクレティアがクレノを救える唯一の人間だと確信し、今までの全てを話す覚悟を決めたのだ。
「サクレティア様……」バルドは少し緊張した面持ちで口を開く。「実は、クレノ様が母上に従ってきたことは、ただの甘やかしやいちゃいちゃではありませんでした。お義母様は、クレノ様に……非道なことを強要してきたのです。彼は、まさに屈辱的な扱いを受け、自由も奪われたまま、服従するしかありませんでした。」
バルドは言葉を選びながら、サクレティアに真実を伝えた。「お義母様はクレノ様に、自分だけを見て、自分の意のままに従わせるために、暴力や精神的な圧力を加えていたのです。彼は、何度も反抗しようとしましたが、最終的には恐怖と屈辱で心を縛られ、母上に従うことしかできなかったのです。……例えば、鞭打ちや、彼のプライドを徹底的に踏みにじるような命令……それが日常でした。」
サクレティアは言葉を失い、バルドの告白にじっと耳を傾けていた。彼女の胸の中に湧き上がるのは驚きと怒り、そして深い悲しみだった。クレノがそんな過去を抱えていたとは、彼女は思ってもみなかった。
「そんな……」
バルドは続けた。「クレノ様は、それでもサクレティア様の前では強くあろうとしています。しかし、彼の心は今、限界を迎えつつあります。サクレティア様、どうか、彼をお救いください。クレノ様は、もうご自身では乗り越えられないほど、過去の重みを感じておられます。」
サクレティアは目を閉じ、深く息を吸い込んだ。彼女は、今こそ自分がクレノを支え、彼の痛みを癒すべき時だと感じた。過去の闇を取り除くためには、ただ彼を愛し、信じ、支えることが必要だと悟った。
「バルド、ありがとう。私が……私がクレノを救ってみせるわ。」彼女の瞳には、強い決意が宿っていた。
バルドは深く頭を下げ、静かに部屋を後にした。
サクレティアは、執務が終わってからもモヤモヤした気持ちが晴れず、ふと考えた。《愛すれば愛するほど重くのしかかるって……クレノの父親も、母親を愛していたのかしら?》
気になって、彼女はバルドを探すことにした。だが、彼がいつもいる場所には姿がなく、彼の自室を訪ねることにした。ノックをしても返事はない。けれど、微かに中から物音が聞こえ、サクレティアは気になってドアノブをひねってみた。驚くことに、ドアはすんなり開いた。
中へ足を踏み入れると、そこには風呂上がりらしき姿で、急いで出てきたかのような黒髪の男性が立っていた。彼はすぐに顔を腕で隠し、動揺した様子だった。
「だ……誰!?」サクレティアは思わず声をあげた。
しかし、その体格と独特な雰囲気で、彼が誰なのかすぐにわかってしまった。驚愕の中、彼女は問いかける。「バルド……なの?」
彼はゆっくりと腕を下ろし、まるで隠し通せないと悟ったかのように力なく息を吐いた。普段は何の変哲もない、ただの影のような存在だったバルドが、今はクレノースに似た黒髪で赤い瞳をした、全く別の人物のように見えた。
「まさか……私がこんな姿を……お見せするとは……」バルドは低い声で、恥じ入るように言った。
サクレティアは唖然としながらも、目の前の彼に目を離すことができず、いつもの落ち着いた執事が、こんな秘密を抱えていたことに驚きを隠せなかった。
「バルド……あなた、本当は……。私、お義父様の手帳を読んだの…。だから…。」サクレティアは震える声で問いかけた。
バルドは静かに目を閉じ、深く息を吐いた。そして、決意を固めたようにゆっくりと語り始めた。
「私は……クレノース様の異母兄弟です。クロノス公爵――クレノース様の父上の子であり、彼の手でこの姿を隠してきました。普段は変装用の魔道具、眼鏡を使って、茶髪と茶色の瞳に偽っています。」
「でも……どうして今まで黙っていたの?」サクレティアは信じられないという表情で彼を見つめた。
「私は父に従いながらも、クレノース様を心から敬愛していました。彼の知らぬところで、母親の異常な支配に苦しんできたことも、ずっと側で見守ってきました。それでも、彼が強く成長し、少しでもこの呪縛から解放されることを願って……兄としてではなく、ただの執事として生きてきたのです。」
バルドの言葉は静かだが、彼の内に秘めた苦悩がにじみ出ていた。
「じゃあ、他の兄弟たちは……?」サクレティアはさらに問いかけた。
「兄弟たちは、王宮や貴族の使用人として隠されて生きています。私だけがこの屋敷に残り、クレノース様を守る役目を負ったのです。」
サクレティアはその告白を聞いて、しばらく思考が停止したように感じた。バルドがクレノースの兄であること、そして彼がずっとその正体を隠していたことに驚きつつも、彼の誠実さに感謝の念を抱いていた。
「でも、どうして今、私に話すの?」サクレティアはバルドの顔を見つめ、問いかけた。
バルドは静かに答えた。「クレノース様が今、あなたと共に新しい道を歩み始めています。彼を救えるのは、もう私ではなく、あなたしかいない。私はこれ以上、兄としても執事としても、彼を支える役目を果たせないのです。だから、あなたにすべてを託すしかないと……そう感じたのです。」
サクレティアはバルドの言葉を聞き、胸の中に込み上げる感情を抑えつつも、彼に強い決意を感じた。
「バルド……ありがとう。でも、これからどうするの?」彼女は問いかけた。
バルドは少し微笑んで答えた。「これからも執事として、クレノース様とサクレティア様に仕えます。私の役割は変わりません。ただ、兄としてではなく、忠実な使用人として――それだけです。」
サクレティアはその言葉に安堵しつつも、これからの道がますます複雑になることを感じていた。クレノースがこの事実を知ったとき、彼はどう反応するだろうか――そして、そのとき、自分はどうするべきか。
しばらくして、サクレティアは決意したように頷いた。「わかったわ。あなたがこれまでクレノースを支えてくれたこと、本当に感謝してる。でも、これからは私たちが彼を救う番ね。」
バルドは深く頭を下げた。「ありがとうございます、サクレティア様。どうか……クレノース様をお救いください。」
その後、サクレティアは部屋を後にし、クレノースの元へと向かった。彼に伝えるべきことは山ほどあったが、今はその時ではないと心の中で決意していた。まずは、彼の心の闇を取り払うため、二人で乗り越えていくべき道を模索する――それが今、自分にできる最善のことだと悟っていた。
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