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46.安らぎと小さな異変
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観光を満喫した後、クレノースはサクレティアを連れて予約していたボタニカルな空間のホテルへと向かった。ホテルのロビーは、まるで植物園のように緑であふれており、色とりどりの花々が咲き誇り、そこかしこに温かみのある自然の香りが漂っている。どこか優雅で穏やかな空気が流れ、サクレティアは思わず深呼吸をして、安らぎを味わった。
部屋に案内されると、広々とした室内には、外のボタニカルな雰囲気がそのままに溶け込んでいた。窓際に置かれた大きなソファーや、周りを囲むように配された鉢植えの植物たちが、どこか家庭的な温もりを感じさせる。
「サクレティア様、少しお疲れでしょう。しばらく横になりませんか?」と、クレノースが優しく声をかけると、サクレティアは微笑みながらベッドに腰を下ろした。
クレノースはすぐにタオルと水を用意し、サクレティアのそばに座った。「少し、背中をほぐしましょうか?」と尋ねると、彼女は「そうね、少しお願いしようかしら」とうなずいた。
「では、リラックスしてくださいね」と彼は、サクレティアの背中にそっと手を当て、ゆっくりと優しく圧をかけ始めた。クレノースのマッサージは心地よく、サクレティアは知らず知らずのうちに肩の力が抜け、目を閉じてほっとため息をついた。彼の指先は細やかで、特に疲れている箇所をすぐに見つけて丁寧にほぐしていく。
「クレノ、すごく気持ちいいわ」とサクレティアが声を漏らすと、彼はうれしそうに微笑んで「よかったです。サクレティア様とお腹のお子様の健康が何より大事ですからね」と答えた。
「でも、無理はしないでね。私だけじゃなくて、クレノも疲れちゃうから」と、彼の手を休ませようとサクレティアが言うと、クレノースは少し驚いたように顔を上げた。
「いえ、僕は大丈夫です。むしろ、サクレティア様がこうしてリラックスしてくださっていることが、僕にとっても癒しなんです」と、彼は静かに微笑んだ。その言葉に、サクレティアも心が温かくなり、彼の手に身をゆだねた。
しばらくの間、ふたりは静かな時間を共有し、クレノースの穏やかな手のひらがサクレティアの背中を撫でていくたびに、日々の疲れが少しずつ溶けていくようだった。部屋に漂う植物の香りと彼の優しい手の温もりが、彼女の心をより深く落ち着かせていく。
マッサージが終わり、クレノースがそっとブランケットをかけると、サクレティアは満たされたような表情で「ありがとう。」とささやいた。
クレノースはそれに静かに微笑み、「サクレティア様が少しでも楽になられたなら、それで僕も幸せです」と答えた。部屋の窓から差し込む夕暮れの柔らかな光がふたりを包み込み、穏やかなひとときが静かに流れていった。
翌朝、サクレティアが帰り支度を整えて玄関ホールへ向かうと、外からクレノースと誰かの声が聞こえてきた。彼の様子から、何か揉めていることは明らかだった。「どうせクレノに聞いても、きっとはぐらかされるわよね…」とつぶやきつつ、彼女はこっそりと近づき、様子をうかがった。
庭では、馬車の前で見知らぬ御者とクレノースが向かい合っていた。クレノースは相手を鋭い視線で睨みつけ、口調も冷ややかだ。
「どう見ても、知らん御者だな。急病で御者が変わったというのならば、バレンティル家の正式な者が到着するまで、我々はここに滞在する。勝手に馬車を出そうなどと思わないでもらいたい。」クレノースの声には一片の情けもなかった。
対する御者は一見丁寧に見える態度で「恐れながら、旦那様と奥様を必ずご邸宅へとお連れするよう、執事様から仰せつかっております」と語り、顔を平然と保っている。しかし、クレノースは一歩も引かず、「それは誰が誰に頼んだのか、正確に答えられるか?」とさらに厳しい口調で問いただした。
御者は少しだけ言葉を詰まらせたが、「旦那様の安全を最優先に考え、執事様からのご命令です。どうか安心してお乗りください」と強く勧める。その時、彼の手が少しだけ不自然に腰元の方へ動いた。クレノースはその動きを見逃さず、さらに警戒心を強める。
「なるほど。執事が命じたのならば、彼に連絡を取っても差し支えないな?」クレノースはすかさず言葉を畳みかけたが、御者は一瞬口ごもった。「…執事様は、今ご連絡がつかない状況でございます。」その言葉にクレノースの目がさらに細くなり、「それならばなおさら怪しい」と、周囲に見守りを命じた。
「執事が不在とは奇遇だな。君のような者が我が家の御者など務まるはずがない」とクレノースは冷淡に告げると、御者はついに表情を硬くし、焦りが滲んだ顔で食い下がった。
「私は任務に忠実に従っております。どうか馬車にお乗りください!」御者はしぶしぶと強引に進めようとするが、クレノースはしっかりと一歩も引かず、「君の“任務”とやらが、命に関わるものでなければいいがね」と静かに告げた。まるで、暗殺者の正体を暴く準備が整っているとでも言わんばかりの冷徹さだった。
そのやりとりを遠くから見つめていたサクレティアは、《やっぱり、怪しい御者だったのね…》と納得し、しばらく様子を見守っていた。しかし、御者がいよいよクレノースを説き伏せられないと悟り、少しずつ焦りの色を見せ始めると、ついにクレノースが静かに命じた。
「下がれ。今すぐこの場を去れ。それとも、僕が武器を持って君に“案内”することになるか?」
御者はその言葉にたじろぎ、「失礼いたしました。すぐに執事様と連絡を取り、改めてお迎えにあがります」と言い残し、馬車から飛び降りるようにして急ぎ立ち去った。
《さすがクレノね…》
クレノースは御者を追い払った後、すぐに護衛の騎士を呼び寄せ、馬車の中を慎重にチェックさせた。護衛たちは徹底的に調べ、細かな隠し場所まで確認し、罠や不審物がないことを確認した上で、今度は彼ら自身が御者として乗り込み準備を整えた。
クレノースはすべてを見守りながら、ふと後ろを振り返って、「サクレティア様、申し訳ございませんでした。少し騒がしい場面をお見せしてしまいましたね」と、過剰にならないように気をつけつつ静かに謝った。その言葉にサクレティアは、盗み聞きを見抜かれていたことを悟りつつ、「あら、いいのよ。むしろ見られてよかったわ」と少し笑って返す。
クレノースは頷き、穏やかに彼女の手を取って馬車へと誘導する。「それでは、しっかりとお守りしますので、どうぞご安心ください。安全に帰りましょう。」
その言葉にサクレティアは静かに頷き、護衛の騎士たちが御者役に座って馬車が動き出した。馬車の中には、ふかふかのクッションが敷き詰められており、サクレティアのための快適さが隅々まで行き届いていた。彼女はクレノースにちらりと微笑み、「今回も気を遣いすぎだわ」と冗談めかして言った。
クレノースは微笑んで返し、「それが僕の喜びですから、どうか遠慮なさらず」と穏やかに返す。そして、しばらくはゆったりとした静かな道のりが続いていたが、突然、馬車が徐々に速度を落としたかと思うと、ピタリと停まった。
「何かあったのかしら?」とサクレティアが不安げに尋ねると、クレノースは静かに窓の外を見やり、彼女の手を取りながら、「どうやらまた“歓迎”を受けているようですね」と微かに溜息をついた。
馬車の周囲には、いかにも怪しい面々がじわじわと集まってきていた。暗殺者のような冷たい目つきで、ゆっくりと円を描くように馬車を囲む彼らに対し、クレノースは微動だにせず、静かに席を立ち、馬車の扉を開けた。
「僕も舐められたものですね」と小さく独りごち、彼はしっかりとサクレティアを馬車の奥にかばうようにして立ち上がる。そして、警戒を怠らず、騎士たちに小さな合図を送りつつ、一つ一つの動きを見逃さない目で暗殺者たちを見据えた。
部屋に案内されると、広々とした室内には、外のボタニカルな雰囲気がそのままに溶け込んでいた。窓際に置かれた大きなソファーや、周りを囲むように配された鉢植えの植物たちが、どこか家庭的な温もりを感じさせる。
「サクレティア様、少しお疲れでしょう。しばらく横になりませんか?」と、クレノースが優しく声をかけると、サクレティアは微笑みながらベッドに腰を下ろした。
クレノースはすぐにタオルと水を用意し、サクレティアのそばに座った。「少し、背中をほぐしましょうか?」と尋ねると、彼女は「そうね、少しお願いしようかしら」とうなずいた。
「では、リラックスしてくださいね」と彼は、サクレティアの背中にそっと手を当て、ゆっくりと優しく圧をかけ始めた。クレノースのマッサージは心地よく、サクレティアは知らず知らずのうちに肩の力が抜け、目を閉じてほっとため息をついた。彼の指先は細やかで、特に疲れている箇所をすぐに見つけて丁寧にほぐしていく。
「クレノ、すごく気持ちいいわ」とサクレティアが声を漏らすと、彼はうれしそうに微笑んで「よかったです。サクレティア様とお腹のお子様の健康が何より大事ですからね」と答えた。
「でも、無理はしないでね。私だけじゃなくて、クレノも疲れちゃうから」と、彼の手を休ませようとサクレティアが言うと、クレノースは少し驚いたように顔を上げた。
「いえ、僕は大丈夫です。むしろ、サクレティア様がこうしてリラックスしてくださっていることが、僕にとっても癒しなんです」と、彼は静かに微笑んだ。その言葉に、サクレティアも心が温かくなり、彼の手に身をゆだねた。
しばらくの間、ふたりは静かな時間を共有し、クレノースの穏やかな手のひらがサクレティアの背中を撫でていくたびに、日々の疲れが少しずつ溶けていくようだった。部屋に漂う植物の香りと彼の優しい手の温もりが、彼女の心をより深く落ち着かせていく。
マッサージが終わり、クレノースがそっとブランケットをかけると、サクレティアは満たされたような表情で「ありがとう。」とささやいた。
クレノースはそれに静かに微笑み、「サクレティア様が少しでも楽になられたなら、それで僕も幸せです」と答えた。部屋の窓から差し込む夕暮れの柔らかな光がふたりを包み込み、穏やかなひとときが静かに流れていった。
翌朝、サクレティアが帰り支度を整えて玄関ホールへ向かうと、外からクレノースと誰かの声が聞こえてきた。彼の様子から、何か揉めていることは明らかだった。「どうせクレノに聞いても、きっとはぐらかされるわよね…」とつぶやきつつ、彼女はこっそりと近づき、様子をうかがった。
庭では、馬車の前で見知らぬ御者とクレノースが向かい合っていた。クレノースは相手を鋭い視線で睨みつけ、口調も冷ややかだ。
「どう見ても、知らん御者だな。急病で御者が変わったというのならば、バレンティル家の正式な者が到着するまで、我々はここに滞在する。勝手に馬車を出そうなどと思わないでもらいたい。」クレノースの声には一片の情けもなかった。
対する御者は一見丁寧に見える態度で「恐れながら、旦那様と奥様を必ずご邸宅へとお連れするよう、執事様から仰せつかっております」と語り、顔を平然と保っている。しかし、クレノースは一歩も引かず、「それは誰が誰に頼んだのか、正確に答えられるか?」とさらに厳しい口調で問いただした。
御者は少しだけ言葉を詰まらせたが、「旦那様の安全を最優先に考え、執事様からのご命令です。どうか安心してお乗りください」と強く勧める。その時、彼の手が少しだけ不自然に腰元の方へ動いた。クレノースはその動きを見逃さず、さらに警戒心を強める。
「なるほど。執事が命じたのならば、彼に連絡を取っても差し支えないな?」クレノースはすかさず言葉を畳みかけたが、御者は一瞬口ごもった。「…執事様は、今ご連絡がつかない状況でございます。」その言葉にクレノースの目がさらに細くなり、「それならばなおさら怪しい」と、周囲に見守りを命じた。
「執事が不在とは奇遇だな。君のような者が我が家の御者など務まるはずがない」とクレノースは冷淡に告げると、御者はついに表情を硬くし、焦りが滲んだ顔で食い下がった。
「私は任務に忠実に従っております。どうか馬車にお乗りください!」御者はしぶしぶと強引に進めようとするが、クレノースはしっかりと一歩も引かず、「君の“任務”とやらが、命に関わるものでなければいいがね」と静かに告げた。まるで、暗殺者の正体を暴く準備が整っているとでも言わんばかりの冷徹さだった。
そのやりとりを遠くから見つめていたサクレティアは、《やっぱり、怪しい御者だったのね…》と納得し、しばらく様子を見守っていた。しかし、御者がいよいよクレノースを説き伏せられないと悟り、少しずつ焦りの色を見せ始めると、ついにクレノースが静かに命じた。
「下がれ。今すぐこの場を去れ。それとも、僕が武器を持って君に“案内”することになるか?」
御者はその言葉にたじろぎ、「失礼いたしました。すぐに執事様と連絡を取り、改めてお迎えにあがります」と言い残し、馬車から飛び降りるようにして急ぎ立ち去った。
《さすがクレノね…》
クレノースは御者を追い払った後、すぐに護衛の騎士を呼び寄せ、馬車の中を慎重にチェックさせた。護衛たちは徹底的に調べ、細かな隠し場所まで確認し、罠や不審物がないことを確認した上で、今度は彼ら自身が御者として乗り込み準備を整えた。
クレノースはすべてを見守りながら、ふと後ろを振り返って、「サクレティア様、申し訳ございませんでした。少し騒がしい場面をお見せしてしまいましたね」と、過剰にならないように気をつけつつ静かに謝った。その言葉にサクレティアは、盗み聞きを見抜かれていたことを悟りつつ、「あら、いいのよ。むしろ見られてよかったわ」と少し笑って返す。
クレノースは頷き、穏やかに彼女の手を取って馬車へと誘導する。「それでは、しっかりとお守りしますので、どうぞご安心ください。安全に帰りましょう。」
その言葉にサクレティアは静かに頷き、護衛の騎士たちが御者役に座って馬車が動き出した。馬車の中には、ふかふかのクッションが敷き詰められており、サクレティアのための快適さが隅々まで行き届いていた。彼女はクレノースにちらりと微笑み、「今回も気を遣いすぎだわ」と冗談めかして言った。
クレノースは微笑んで返し、「それが僕の喜びですから、どうか遠慮なさらず」と穏やかに返す。そして、しばらくはゆったりとした静かな道のりが続いていたが、突然、馬車が徐々に速度を落としたかと思うと、ピタリと停まった。
「何かあったのかしら?」とサクレティアが不安げに尋ねると、クレノースは静かに窓の外を見やり、彼女の手を取りながら、「どうやらまた“歓迎”を受けているようですね」と微かに溜息をついた。
馬車の周囲には、いかにも怪しい面々がじわじわと集まってきていた。暗殺者のような冷たい目つきで、ゆっくりと円を描くように馬車を囲む彼らに対し、クレノースは微動だにせず、静かに席を立ち、馬車の扉を開けた。
「僕も舐められたものですね」と小さく独りごち、彼はしっかりとサクレティアを馬車の奥にかばうようにして立ち上がる。そして、警戒を怠らず、騎士たちに小さな合図を送りつつ、一つ一つの動きを見逃さない目で暗殺者たちを見据えた。
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