14 / 15
第14話 私だけが知ってる特別
しおりを挟む
登校途中、いつもの場所で待ち伏せる。風にそよぐ髪を整えながら、ちらりと時計を確認した。
予定通り。優斗は必ずここを通る。昔からそうだ。優斗は、私が見守っていなきゃ危なっかしくて仕方ないんだから。
人波の向こう、少し猫背でうつむき加減の彼が見えた。目立たないのに、どうしてこうもすぐに見つけられるのだろう。でも多分それは、優斗が可哀そうな存在だからだ。私の目が、彼を見逃すわけがない。
私にとって優斗君は、最初に好きになった人であり、初恋の相手。あの頃は、どこに出しても恥ずかしくない自慢の彼氏だった。天才ピアニストとして注目され、雑誌に取り上げられるような存在。そんな彼の隣にいることで、私も少しだけ特別な人になれたような気がした。
だけど、そんな優斗君があまりに眩しすぎて、私はいつも不安だった。隣にいる私は、優斗君の輝きに見合う存在なのか。優斗君にふさわしい彼女なのか。周りからも、「千秋って普通だよね」「優斗君にはもっとふさわしい子がいるんじゃない?」って言われて、そのたびに胸がぎゅっと締めつけられた。
でも、今の優斗君は違う。ピアニストとしての未来を失い、どこか自信をなくしてしまった。そんな優斗君が私を頼るようになった時、ほんの少しだけ、心が楽になった。優斗君が弱くなったことで、ようやく私は優斗君の隣にいてもいいんだって思えた。
だから、可哀そうな優斗君は、私が見守っていなきゃダメなの。
「おはよう、優斗君」
聞き慣れた声に、優斗が足を止める。顔を上げた彼は、少し驚いたような表情を浮かべていた。
「……千秋?」
「びっくりさせちゃったかな。久しぶりにちゃんと話したくて……」
柔らかく微笑んでみせる。でも、その笑顔の裏では、いつものざわつきが胸を占めていた。
ちゃんと話して、ちゃんと優斗君の気持ちを確かめて、ちゃんと私が一番だって思わせる。そうしないと、不安になる。最近、優斗君が少しずつ遠くに行きそうで、それが何より落ち着かない。
「今日はね、優斗君にちゃんと誤解を解きたくて」
誤解を解く。そう言えば、私はちゃんと優斗君を大事にしてる彼女に見える。ちゃんと誤解を解いて、優斗君を安心させて、また私だけを見てもらうために。
「誤解……?」
「うん。優斗君、きっと私と浅間先輩のこと――」
浅間先輩。その名前を出した途端に優斗君の顔が曇る。ちょっと胸が痛むけど、それ以上に、こうやって私を気にしてくれることが嬉しい。
浅間先輩とのこと……。みんなに羨ましがられるのは悪い気がしない。浅間先輩が私を特別扱いしてくれるのも、女の子としては素直に嬉しい。だけど、それと優斗君は別。
「誤解も何も――」
「あれは――」
少し震えた声を作る。優斗君を守りたいって気持ちは本当だし、ちゃんと伝えたい。でも、全部話したら優斗君はどう思うだろう。浅間先輩とのことも、正直気に入ってる部分だってある。カッコいいし、周りからも羨ましがられるし、浅間先輩の彼女って響きも悪くない。でも、それと優斗君への気持ちは違うの。
だから……どちらかなんて、今はまだ選ぶ必要ないよね。
「浅間先輩……私のこと、すごく気に入ってるみたいで。でも、私何度もお断りしたの――」
浅間先輩に言い寄られ、周りから羨ましがられるのは悪くない気分。でも、優斗君への気持ちも本当なの。優斗君は、私がずっと支えてきたんだから。
「断るたびに、優斗君への態度がどんどん酷くなって……私が断ったせいで、優斗君が――」
私が悪いわけじゃない。みんなだって、こういうことくらい普通にしてる。表向きの彼氏と、本命は別にいる子なんて、いくらでもいる。私だって特別なことはしてない。むしろ、私ほど優斗君のことを大事に思ってる子なんていないくらい。
「そんなの先生に――」
「無理だよ――」
優斗君を守れるのは私だけ。そう思ってる。浅間先輩のことは、周りの子だって同じようなことしてる。それでも、私が優斗君を守ろうとしてるのは、誰が何と言おうと本当のこと。そこだけは自信がある。
「でもね……浅間先輩は今三年生だから。あと一年ちょっと、私が我慢すれば――」
浅間先輩は、今の私にとって優斗君と同じくらい大事な存在になりつつある。優斗君は私にとって特別な人だけど、浅間先輩は私を特別にしてくれる人。どちらも、私が私でいるために今は必要なんだ。景子ちゃんだって分かってくれるって言っていた。
梢だってそう。浅間先輩が私に言い寄って来だした時、真っ先に浅間先輩との仲を応援してくれたのは梢だった。今の優斗なんかより絶対に良いって……。皆も私のやり方に賛同してくれているんだ。だから何一つ悪い事なんてない。皆が当たり前に思う事を、私も当たり前のようにやってるだけ。
優斗君に手を伸ばし、その手を握る。優斗君の手は、少しだけ冷たい。でも、この手を握っていると、安心できる。
優斗君の手を握ったまま、ふと真珠さんの顔が頭をよぎる。昨日転校してきたばかりなのに、どうしてあの子は優斗君のことをあんなに知ってるんだろう。まるで前から優斗君のことを全部知ってるみたいだった。どこかで会ったことがあるの?それとも……何か私の知らない理由がある?
私だけが優斗君のことを知ってるはずなのに、私だけが優斗君の特別でいるはずなのに。あの子は一体、何者なの?
知りたい。知っておきたい。私だけが優斗君のことを分かってるはずなのに。
「ねぇ、優斗君……真珠さんって、どうしてあんなに優斗君のこと知ってるの?」
自分でも驚くくらい自然に口をついた。昨日転校してきたばかりなのに、まるで昔から知ってるみたいなあの距離感。あれが何なのか、知りたい。私の知らない優斗君がいるなんて、耐えられない。
でも、優斗君が口を開く前に、視界の端にクラスメイトの姿が映った。少し離れた場所に、知ってる子たちが集まっている。
言葉の続きを飲み込んで、そっと手を離す。
学校が近づき、生徒たちの姿が見え始める。誰かに見られるのは嫌だから、いつものようにさりげなく手を離す。でも、こうしてまた優斗君と手を繋げたことで、少しだけ安心できる。
私だけが知っている、特別な関係。浅間先輩といる時には絶対に感じられない、優斗君の小さな温もり。どっちも大事で、どっちも私には必要なの。
そう、この関係は誰にも壊させない。
だから、今はまだ――
「じゃあ、またね」
――君を離してあげない……。
予定通り。優斗は必ずここを通る。昔からそうだ。優斗は、私が見守っていなきゃ危なっかしくて仕方ないんだから。
人波の向こう、少し猫背でうつむき加減の彼が見えた。目立たないのに、どうしてこうもすぐに見つけられるのだろう。でも多分それは、優斗が可哀そうな存在だからだ。私の目が、彼を見逃すわけがない。
私にとって優斗君は、最初に好きになった人であり、初恋の相手。あの頃は、どこに出しても恥ずかしくない自慢の彼氏だった。天才ピアニストとして注目され、雑誌に取り上げられるような存在。そんな彼の隣にいることで、私も少しだけ特別な人になれたような気がした。
だけど、そんな優斗君があまりに眩しすぎて、私はいつも不安だった。隣にいる私は、優斗君の輝きに見合う存在なのか。優斗君にふさわしい彼女なのか。周りからも、「千秋って普通だよね」「優斗君にはもっとふさわしい子がいるんじゃない?」って言われて、そのたびに胸がぎゅっと締めつけられた。
でも、今の優斗君は違う。ピアニストとしての未来を失い、どこか自信をなくしてしまった。そんな優斗君が私を頼るようになった時、ほんの少しだけ、心が楽になった。優斗君が弱くなったことで、ようやく私は優斗君の隣にいてもいいんだって思えた。
だから、可哀そうな優斗君は、私が見守っていなきゃダメなの。
「おはよう、優斗君」
聞き慣れた声に、優斗が足を止める。顔を上げた彼は、少し驚いたような表情を浮かべていた。
「……千秋?」
「びっくりさせちゃったかな。久しぶりにちゃんと話したくて……」
柔らかく微笑んでみせる。でも、その笑顔の裏では、いつものざわつきが胸を占めていた。
ちゃんと話して、ちゃんと優斗君の気持ちを確かめて、ちゃんと私が一番だって思わせる。そうしないと、不安になる。最近、優斗君が少しずつ遠くに行きそうで、それが何より落ち着かない。
「今日はね、優斗君にちゃんと誤解を解きたくて」
誤解を解く。そう言えば、私はちゃんと優斗君を大事にしてる彼女に見える。ちゃんと誤解を解いて、優斗君を安心させて、また私だけを見てもらうために。
「誤解……?」
「うん。優斗君、きっと私と浅間先輩のこと――」
浅間先輩。その名前を出した途端に優斗君の顔が曇る。ちょっと胸が痛むけど、それ以上に、こうやって私を気にしてくれることが嬉しい。
浅間先輩とのこと……。みんなに羨ましがられるのは悪い気がしない。浅間先輩が私を特別扱いしてくれるのも、女の子としては素直に嬉しい。だけど、それと優斗君は別。
「誤解も何も――」
「あれは――」
少し震えた声を作る。優斗君を守りたいって気持ちは本当だし、ちゃんと伝えたい。でも、全部話したら優斗君はどう思うだろう。浅間先輩とのことも、正直気に入ってる部分だってある。カッコいいし、周りからも羨ましがられるし、浅間先輩の彼女って響きも悪くない。でも、それと優斗君への気持ちは違うの。
だから……どちらかなんて、今はまだ選ぶ必要ないよね。
「浅間先輩……私のこと、すごく気に入ってるみたいで。でも、私何度もお断りしたの――」
浅間先輩に言い寄られ、周りから羨ましがられるのは悪くない気分。でも、優斗君への気持ちも本当なの。優斗君は、私がずっと支えてきたんだから。
「断るたびに、優斗君への態度がどんどん酷くなって……私が断ったせいで、優斗君が――」
私が悪いわけじゃない。みんなだって、こういうことくらい普通にしてる。表向きの彼氏と、本命は別にいる子なんて、いくらでもいる。私だって特別なことはしてない。むしろ、私ほど優斗君のことを大事に思ってる子なんていないくらい。
「そんなの先生に――」
「無理だよ――」
優斗君を守れるのは私だけ。そう思ってる。浅間先輩のことは、周りの子だって同じようなことしてる。それでも、私が優斗君を守ろうとしてるのは、誰が何と言おうと本当のこと。そこだけは自信がある。
「でもね……浅間先輩は今三年生だから。あと一年ちょっと、私が我慢すれば――」
浅間先輩は、今の私にとって優斗君と同じくらい大事な存在になりつつある。優斗君は私にとって特別な人だけど、浅間先輩は私を特別にしてくれる人。どちらも、私が私でいるために今は必要なんだ。景子ちゃんだって分かってくれるって言っていた。
梢だってそう。浅間先輩が私に言い寄って来だした時、真っ先に浅間先輩との仲を応援してくれたのは梢だった。今の優斗なんかより絶対に良いって……。皆も私のやり方に賛同してくれているんだ。だから何一つ悪い事なんてない。皆が当たり前に思う事を、私も当たり前のようにやってるだけ。
優斗君に手を伸ばし、その手を握る。優斗君の手は、少しだけ冷たい。でも、この手を握っていると、安心できる。
優斗君の手を握ったまま、ふと真珠さんの顔が頭をよぎる。昨日転校してきたばかりなのに、どうしてあの子は優斗君のことをあんなに知ってるんだろう。まるで前から優斗君のことを全部知ってるみたいだった。どこかで会ったことがあるの?それとも……何か私の知らない理由がある?
私だけが優斗君のことを知ってるはずなのに、私だけが優斗君の特別でいるはずなのに。あの子は一体、何者なの?
知りたい。知っておきたい。私だけが優斗君のことを分かってるはずなのに。
「ねぇ、優斗君……真珠さんって、どうしてあんなに優斗君のこと知ってるの?」
自分でも驚くくらい自然に口をついた。昨日転校してきたばかりなのに、まるで昔から知ってるみたいなあの距離感。あれが何なのか、知りたい。私の知らない優斗君がいるなんて、耐えられない。
でも、優斗君が口を開く前に、視界の端にクラスメイトの姿が映った。少し離れた場所に、知ってる子たちが集まっている。
言葉の続きを飲み込んで、そっと手を離す。
学校が近づき、生徒たちの姿が見え始める。誰かに見られるのは嫌だから、いつものようにさりげなく手を離す。でも、こうしてまた優斗君と手を繋げたことで、少しだけ安心できる。
私だけが知っている、特別な関係。浅間先輩といる時には絶対に感じられない、優斗君の小さな温もり。どっちも大事で、どっちも私には必要なの。
そう、この関係は誰にも壊させない。
だから、今はまだ――
「じゃあ、またね」
――君を離してあげない……。
0
あなたにおすすめの小説
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…
senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。
地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。
クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。
彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。
しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。
悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。
――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。
謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。
ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。
この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。
陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる