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ほんとうなんです

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ハンナさんのお店で美味しかったお菓子を食べ終えると、そろそろ城に戻るか、という流れになった。
帰りも2人で歩き、帰り道では人に道を空けられることもなく、無事に城に着いた。
2人とも外出用の服だったので普段着に着替え、一息つくと、自然とリビングに集まる。
「なあ、アツキ?さっき大事なこと話そうとしてなかったか?」
俺はそんな深刻そうな顔をしていたのだろうか。自分では自覚がないが、それをレンに見抜かれるなんてよほど顔に出ていたらしい。
「ああ、まあな」
これからなんて言えばいいんだろう。
普段レンが甘い言葉をたくさんくれるというのに、いざこちらが言うとなると、なんて返したらいいのかわからない。
「ゆっくりでいいぞ」
言いづらそうな雰囲気を察してか、レンが声をかけてくれる。
普段明るく、にこにこしているのに、それとは違った笑みでこちらを見つめている。
さっきは、俺が顔に感情が出過ぎていてレンに見抜かれてしまったんだと思ったけれど、本当はレンがそういう能力に長けているのかもしれない。
そういうところも好きなのか。
「あの、レンが、俺のこと好きって言ってくれて、本当はすごく嬉しかった。」
「うん」
「今まで、ね、俺人に好かれたことなんて滅多になかったことだからびっくりもしたんだけど…」
レンは俺が話しやすいようなするためか、静かに話を聞いてくれている。
「だから、どうしたらいいのかわからなかったし、最初は俺のことからかってるんだと思ってた。
でもレンが一緒にいてくれて、心強かったし、嬉しかった。
レンが俺の方見て笑ってくれのも嬉しかった。
それでね、俺もレンのこといつのまにかす、好きだな、って思って…」
「え?それほんとう!?」
今までで一番勇気が必要な言葉だった。言い終わった後の俺の顔はというかもはや首まで真っ赤になっていただろうし、心臓の音がレンにまで聞こえそうなぐらい鳴っている。
「うん、本当…です」
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