8 / 34
第二章 『神の印』
第二章1 七大聖騎士との邂逅
しおりを挟む
カエルみたいなモンスターのおかげで迷宮から出た俺は、未だ森の中を彷徨っていた。
とはいえ、昔の俺でない。
スキル『気配察知』と『魔力感知』を使えば、すぐにでも出られるはずだ。
魔力の使い方も完璧と言えるまでに慣れた。
……そういえば、結構前からステータス確認してなかったな。
「ここの世界に来て四年。どれくらい魔力が増えたかなっ!」
ぶたの貯金箱を壊す感じだ。結構わくわくしてる。
【ステータス】
レイ・アキシノ Lv.223
年齢 :12歳
攻撃 :6505
耐久 :4890
魔力 :389780
俊敏 :35
やっぱり魔力が桁違いだ、はは。
なんか自然と涙が出てくる……努力しなかった前世を思い出すな。
それにしても俊敏に関してはひどすぎだろ。
『瞬間身体強化』を使用してたらスピードは出せるけど。やっぱ俺、相変わらず運動神経悪いな。
スキルに関してはドミニオンが見せてくれた一覧みたいになってる。
「出たはいいものの、何をすればいいんだ? スローライフと言えばやっぱ村人だよな」
とりあえず村を探すか。――スキル『気配察知』
お、誰かいる。かなり遠いな。でも一応森の中みたいだ。
「瞬間身体強化使えばすぐだろうな」
俺は気配のする方へと向かった。数にして四つ。
つまりは四人ってことだ。
「嬢ちゃんよ、こんな森の中でこそこそ何やってんだい、ひひひ」
「な、何もしてないです……」
「ここは俺たちの土地だぜぇっ!? 通りたければ金貨十枚渡しなっ! なんだったら……」
うわ、出たよ。四人の気配って、女の子一人とチンピラ三人かよ。
まぁ目的の人は見つけたことだ。彼女を助けて村まで案内してもらおう。
……スキル『魔力不可視化』
これでおっけー。見えなくなったよね?
「お前らさ、それはさすが無理あるんじゃないかな ? ベルガレートの森がお前らの土地って」
「なんだこのガキ」
やべ、十二歳だったこと忘れてたわ。口調を子供みたいに……。
変に怪しまれるわけにはいかない。特に後ろにいる赤髪の少女には。
「僕はレイ・アキシノ。女の子に乱暴とか恥ずかしくないの? おじさんたち」
「うるせー、ガキがっ! ここはガキが来るような場所じゃねえ!」
バレないように、体術で短気な男を地面に叩きつける。あまり派手にしないように。
「ガハッ!」
一人目。これだと、まだゴブリンの方が強い気がする。
まぁ好戦的なのはゴブリンと同じだけどな。
「まだやる? 喧嘩だったら僕強いよ」
体術だったら、普通に言い訳できる。
お父さんに教えてもらったとかなんとかで。
「ちっ、行くぞ」
リーダーみたいなやつが合図を出すと、地面で寝ているやつはすぐに起きあがった。
「お姉さん大丈夫?」
俺より身長が若干高い。おそらくは年上だろう。
「はぁ……余計なことを」
え、なに、だれ、こわい。
横から呆れたようなため息が鮮明に聞こえてきた。
「余計……?」
思わず聞き返すと、木の後ろから黒いロングコートを羽織った一人の男が現れた。
「そうだよ。お前は余計な事をした」
「だれですか?」
「なんだ、ガキ。俺のことを知らないのか?」
俺が首を縦に振ると、男は再び大きなため息をついた。
「これだからガキは。俺は七大聖騎士のアレクだ。アレク・サンドラ、この出来損ないの兄だ」
出来損ないって……。
少女の頭のぽんぽんすると、笑みを浮かべてそう言った。
こいつ、相当性格が悪いな。
「で、少女を助けることの何が余計なんだ?」
「あいつらはベルガレートの森の薬草を密売してるやつらだ。男は高値で売り、こいつみたいな女は薬草と引き換えに遊ぶってわけだ」
「お前、この子を餌に使ったのか」
「お前だと?」
やばい、怪しまれる……。七大聖騎士はかなり上の階級なのだろう。
ユルシリアも七大聖騎士だったから、おそらく貴族とかそんなんだろう。あまり下手に話さない方がいいな。
「も、申し訳ありません。アレク様でした……」
「次お前って、言ったら殺す。覚えとけ」
「はい。で、話を戻しますが」
「あぁー、そうだ。こいつを餌にした。それの何が悪い?」
やばい、我慢できない……。
俺は拳を固めながら我慢していたが、アレクはそんな俺を見て、挑発気味に少女の髪を掴んだ。
俺は半分無意識に、固めた拳をアレクの頬へ放っていた。
「お前、俺に何してんだ?」
「――ッ!」
その拳は、頬の手前でアレクの右手によって止められていた。
『瞬間身体強化』を使ってないとはいえ、片手で……。
今なら『気配遮断』で森へ引き返せるが。使うと、魔力の存在がおそらく街や村にはいけなくなる。
「もうやめてっ。私が悪いの……兄さま、その子の手を放してあげてください。この子の罰は代わりに私が受けますから……」
「なに言って――」
「ちっ。次会ったら、ぜってぇ殺してやるからな。せいぜい俺に会わないよう努力しろ」
魔力を持ってることがばれたらいけない。だから俺は、自分をかばった少女をこのまま見て見ぬふりをする……、
「――わけねぇーだろっ!」
『瞬間身体強化』を使ってでも、あいつに一発当てないと気が済まない。
「お前、しつこいな。喧嘩に自信あるかしんねぇーけど、そういうの馬鹿っていうんだぜ」
アレクの後ろから攻撃を仕掛ける。間合いを一気に詰め、拳を思いっきり振りかぶる。
振り向いたアレクと目が合い、拳が頬に触れる瞬間。
「やめたまえ」
なっ! 霧!?
一瞬でここら一帯が霧で包み込まれると、右の方向からまた違う声がした。
「アレク。姫様が怒っていますぞ。今日はアレクが姫様を見る日だったはずだが」
「ちっ、ハーヴェイ。いちいちこんな場所まで来たのか? おいガキ、次会ったら本気でぶち殺してやるからな」
アレクは少女を置いて、霧の中から消えてしまった。
スキルだろうか? 空間転移魔法とかか?
「先程らここで膨大な魔力を感じたのですが。魔精霊でも現れましたかね」
霧が薄くなった時、声主がどこにいるか視認できた。白い衣装を身に纏った老人のようだ。
四年前にユルシリアが来ていた服と似ている。というか同じだ。
「いえ。何も現れてませんでした。気のせいだと思います……」
「リィラがそういうならそうかもしれんな」
俺よりも先に、少女は老人にそう答えた。
少女は俺の魔力に気付いてないみたいだが、老人のほうはおそらく勘づいてるな。
「そこの君は心当たりないかね?」
とりあえず誤魔化しておく。
「ありません……」
「そうか。すまない、気のせいだったようだね。それも申し遅れた。私は七大聖騎士、ハーヴェイ・ランドール。君は?」
「村人のレイ・アキシノです。この子を助けたら、余計なことだったみたいでアレク様に怒られて」
ほんと、かなり理不尽に怒られたよ。
「そうか、同じ騎士として詫びよう。せっかくだ、一緒に街まで行こう。リィラも行くとしよう」
「お、お願いします……」
とりあえずハーヴェイさんはいい人そうだ。比べてアレクってやつは。
ほんとにユルシリアやハーヴェイさんと同じ七大聖騎士なのか?
「君、リィラって言うの?」
「はい……」
怯えているのか? 別に俺を怖がってるってわけじゃないみたいだが。
あ、そうだ。
「あの、ハーヴェイ様」
「様付けはよしたまえ」
「じゃあハーヴェイさん? さっきの霧みたいなのってなんですか?」
ぶわって広がる霧が魔法なんだったら、ぜひ覚えたい。
「あれは私の固有スキル『身体霧化』。ちなみにアレクのやつは『空間転移』だ」
「そうなんですね」
固有スキル、か。できればほしいけど、騎士様から奪うわけにもいかない。
まずスローライフにそんなスキル必要ないか……内心、欲しかったけど。
「君の歳を訊いてもいいかな?」
「えっと、十二歳です……」
十五歳だと儀式を行っている歳だ。だが、俺は全魔力を隠している。
つまりは十五歳とうそをつけないということだ。
まぁ無理にうそつく必要もないだろう……。
リィラ、ハーヴェイ、そして俺の三人は街へと向かった。
今向かっている街はかなり大きいらしく、そこにいけば付近の村まで行く竜車があるという。
それに竜がいるのなら、ぜひ見ておきたい。
「ここから街までそう遠くない。何か話をしよう。私に訊きたいこととかあるかい?」
そう言われてもなぁ。
……そうだ。
「十五歳未満で魔力を持っている人ってこの世界いるんですか?」
「私は見たことがないですな。魔精霊と契約すれば、十四歳以下でも魔力を手に入れられるといいますが」
魔精霊と契約か。確かにアルノアも見た目は十四歳以下だったしな。
「魔精霊ってやばいやつなんですか?」
「三大厄災の一つ、黒雨を降らせることができる唯一の魔獣といわれている」
厄災の名前からして、明らかにやばそうだなおい。
アルノアにそんな力があったようには見えなかったが……。
「そろそろ街が見えてきますぞ」
森の間にできた道を歩いていると、ハーヴェイの言葉通り、目の前に街の大きな門が現れた。
俺はようやく森を完全に抜けたようだ。転生から四年。テンポ遅すぎだろ!
門番はハーヴェイを見るなり、慌てたように門を開けた。
さすが七大聖騎士の一人。顔パスか、憧れる。
「さぁ、つきましたぞ。ここが『光の街』エゼルガルド」
とはいえ、昔の俺でない。
スキル『気配察知』と『魔力感知』を使えば、すぐにでも出られるはずだ。
魔力の使い方も完璧と言えるまでに慣れた。
……そういえば、結構前からステータス確認してなかったな。
「ここの世界に来て四年。どれくらい魔力が増えたかなっ!」
ぶたの貯金箱を壊す感じだ。結構わくわくしてる。
【ステータス】
レイ・アキシノ Lv.223
年齢 :12歳
攻撃 :6505
耐久 :4890
魔力 :389780
俊敏 :35
やっぱり魔力が桁違いだ、はは。
なんか自然と涙が出てくる……努力しなかった前世を思い出すな。
それにしても俊敏に関してはひどすぎだろ。
『瞬間身体強化』を使用してたらスピードは出せるけど。やっぱ俺、相変わらず運動神経悪いな。
スキルに関してはドミニオンが見せてくれた一覧みたいになってる。
「出たはいいものの、何をすればいいんだ? スローライフと言えばやっぱ村人だよな」
とりあえず村を探すか。――スキル『気配察知』
お、誰かいる。かなり遠いな。でも一応森の中みたいだ。
「瞬間身体強化使えばすぐだろうな」
俺は気配のする方へと向かった。数にして四つ。
つまりは四人ってことだ。
「嬢ちゃんよ、こんな森の中でこそこそ何やってんだい、ひひひ」
「な、何もしてないです……」
「ここは俺たちの土地だぜぇっ!? 通りたければ金貨十枚渡しなっ! なんだったら……」
うわ、出たよ。四人の気配って、女の子一人とチンピラ三人かよ。
まぁ目的の人は見つけたことだ。彼女を助けて村まで案内してもらおう。
……スキル『魔力不可視化』
これでおっけー。見えなくなったよね?
「お前らさ、それはさすが無理あるんじゃないかな ? ベルガレートの森がお前らの土地って」
「なんだこのガキ」
やべ、十二歳だったこと忘れてたわ。口調を子供みたいに……。
変に怪しまれるわけにはいかない。特に後ろにいる赤髪の少女には。
「僕はレイ・アキシノ。女の子に乱暴とか恥ずかしくないの? おじさんたち」
「うるせー、ガキがっ! ここはガキが来るような場所じゃねえ!」
バレないように、体術で短気な男を地面に叩きつける。あまり派手にしないように。
「ガハッ!」
一人目。これだと、まだゴブリンの方が強い気がする。
まぁ好戦的なのはゴブリンと同じだけどな。
「まだやる? 喧嘩だったら僕強いよ」
体術だったら、普通に言い訳できる。
お父さんに教えてもらったとかなんとかで。
「ちっ、行くぞ」
リーダーみたいなやつが合図を出すと、地面で寝ているやつはすぐに起きあがった。
「お姉さん大丈夫?」
俺より身長が若干高い。おそらくは年上だろう。
「はぁ……余計なことを」
え、なに、だれ、こわい。
横から呆れたようなため息が鮮明に聞こえてきた。
「余計……?」
思わず聞き返すと、木の後ろから黒いロングコートを羽織った一人の男が現れた。
「そうだよ。お前は余計な事をした」
「だれですか?」
「なんだ、ガキ。俺のことを知らないのか?」
俺が首を縦に振ると、男は再び大きなため息をついた。
「これだからガキは。俺は七大聖騎士のアレクだ。アレク・サンドラ、この出来損ないの兄だ」
出来損ないって……。
少女の頭のぽんぽんすると、笑みを浮かべてそう言った。
こいつ、相当性格が悪いな。
「で、少女を助けることの何が余計なんだ?」
「あいつらはベルガレートの森の薬草を密売してるやつらだ。男は高値で売り、こいつみたいな女は薬草と引き換えに遊ぶってわけだ」
「お前、この子を餌に使ったのか」
「お前だと?」
やばい、怪しまれる……。七大聖騎士はかなり上の階級なのだろう。
ユルシリアも七大聖騎士だったから、おそらく貴族とかそんなんだろう。あまり下手に話さない方がいいな。
「も、申し訳ありません。アレク様でした……」
「次お前って、言ったら殺す。覚えとけ」
「はい。で、話を戻しますが」
「あぁー、そうだ。こいつを餌にした。それの何が悪い?」
やばい、我慢できない……。
俺は拳を固めながら我慢していたが、アレクはそんな俺を見て、挑発気味に少女の髪を掴んだ。
俺は半分無意識に、固めた拳をアレクの頬へ放っていた。
「お前、俺に何してんだ?」
「――ッ!」
その拳は、頬の手前でアレクの右手によって止められていた。
『瞬間身体強化』を使ってないとはいえ、片手で……。
今なら『気配遮断』で森へ引き返せるが。使うと、魔力の存在がおそらく街や村にはいけなくなる。
「もうやめてっ。私が悪いの……兄さま、その子の手を放してあげてください。この子の罰は代わりに私が受けますから……」
「なに言って――」
「ちっ。次会ったら、ぜってぇ殺してやるからな。せいぜい俺に会わないよう努力しろ」
魔力を持ってることがばれたらいけない。だから俺は、自分をかばった少女をこのまま見て見ぬふりをする……、
「――わけねぇーだろっ!」
『瞬間身体強化』を使ってでも、あいつに一発当てないと気が済まない。
「お前、しつこいな。喧嘩に自信あるかしんねぇーけど、そういうの馬鹿っていうんだぜ」
アレクの後ろから攻撃を仕掛ける。間合いを一気に詰め、拳を思いっきり振りかぶる。
振り向いたアレクと目が合い、拳が頬に触れる瞬間。
「やめたまえ」
なっ! 霧!?
一瞬でここら一帯が霧で包み込まれると、右の方向からまた違う声がした。
「アレク。姫様が怒っていますぞ。今日はアレクが姫様を見る日だったはずだが」
「ちっ、ハーヴェイ。いちいちこんな場所まで来たのか? おいガキ、次会ったら本気でぶち殺してやるからな」
アレクは少女を置いて、霧の中から消えてしまった。
スキルだろうか? 空間転移魔法とかか?
「先程らここで膨大な魔力を感じたのですが。魔精霊でも現れましたかね」
霧が薄くなった時、声主がどこにいるか視認できた。白い衣装を身に纏った老人のようだ。
四年前にユルシリアが来ていた服と似ている。というか同じだ。
「いえ。何も現れてませんでした。気のせいだと思います……」
「リィラがそういうならそうかもしれんな」
俺よりも先に、少女は老人にそう答えた。
少女は俺の魔力に気付いてないみたいだが、老人のほうはおそらく勘づいてるな。
「そこの君は心当たりないかね?」
とりあえず誤魔化しておく。
「ありません……」
「そうか。すまない、気のせいだったようだね。それも申し遅れた。私は七大聖騎士、ハーヴェイ・ランドール。君は?」
「村人のレイ・アキシノです。この子を助けたら、余計なことだったみたいでアレク様に怒られて」
ほんと、かなり理不尽に怒られたよ。
「そうか、同じ騎士として詫びよう。せっかくだ、一緒に街まで行こう。リィラも行くとしよう」
「お、お願いします……」
とりあえずハーヴェイさんはいい人そうだ。比べてアレクってやつは。
ほんとにユルシリアやハーヴェイさんと同じ七大聖騎士なのか?
「君、リィラって言うの?」
「はい……」
怯えているのか? 別に俺を怖がってるってわけじゃないみたいだが。
あ、そうだ。
「あの、ハーヴェイ様」
「様付けはよしたまえ」
「じゃあハーヴェイさん? さっきの霧みたいなのってなんですか?」
ぶわって広がる霧が魔法なんだったら、ぜひ覚えたい。
「あれは私の固有スキル『身体霧化』。ちなみにアレクのやつは『空間転移』だ」
「そうなんですね」
固有スキル、か。できればほしいけど、騎士様から奪うわけにもいかない。
まずスローライフにそんなスキル必要ないか……内心、欲しかったけど。
「君の歳を訊いてもいいかな?」
「えっと、十二歳です……」
十五歳だと儀式を行っている歳だ。だが、俺は全魔力を隠している。
つまりは十五歳とうそをつけないということだ。
まぁ無理にうそつく必要もないだろう……。
リィラ、ハーヴェイ、そして俺の三人は街へと向かった。
今向かっている街はかなり大きいらしく、そこにいけば付近の村まで行く竜車があるという。
それに竜がいるのなら、ぜひ見ておきたい。
「ここから街までそう遠くない。何か話をしよう。私に訊きたいこととかあるかい?」
そう言われてもなぁ。
……そうだ。
「十五歳未満で魔力を持っている人ってこの世界いるんですか?」
「私は見たことがないですな。魔精霊と契約すれば、十四歳以下でも魔力を手に入れられるといいますが」
魔精霊と契約か。確かにアルノアも見た目は十四歳以下だったしな。
「魔精霊ってやばいやつなんですか?」
「三大厄災の一つ、黒雨を降らせることができる唯一の魔獣といわれている」
厄災の名前からして、明らかにやばそうだなおい。
アルノアにそんな力があったようには見えなかったが……。
「そろそろ街が見えてきますぞ」
森の間にできた道を歩いていると、ハーヴェイの言葉通り、目の前に街の大きな門が現れた。
俺はようやく森を完全に抜けたようだ。転生から四年。テンポ遅すぎだろ!
門番はハーヴェイを見るなり、慌てたように門を開けた。
さすが七大聖騎士の一人。顔パスか、憧れる。
「さぁ、つきましたぞ。ここが『光の街』エゼルガルド」
41
あなたにおすすめの小説
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる