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金木犀

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悪夢

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地獄のような毎日はその後も続き、学年が変わり卒業するまで毎日翔たちの虐めはエスカレートしていった

中学を卒業し、彼らとは別のSub専用高校に通ったにもかかわらず休日になると呼び出しを受け、彼らのうちの誰かの家で中学から続く辱めを受けた

「山本ってさ、パートナーいるの?」

「え?……なんで?」

「この間Domの人たちと駅前歩いてるの見かけて……」

「……っ!違う!!パートナーなんかじゃ……!」

高校の同級生から突如質問を受け、否定しようとすると縛られているかのように左腕が疼いた

「そう、なんだ……」

彰人の返答を聞いて、そう言った同級生はその場を離れると教室の隅でちらちらとこちらを見ながら何人かで噂話を始めた

「……もう、嫌だ……」

自宅のベッドの上で自分の第二次性を呪う言葉を呟きながらぐったりと眠りにつく日々

それでもなんとかして地獄から逃れるために、授業だけは人一倍に取り組み常に成績上位を保っていた

「山本の学力なら、東應大学でも全く問題ないな」

高3に上がり進学先を決めるにあたって、Subだからと志望校を落としたくなく、国内最高難易度と言われる大学を志望すると、担任からはすぐにそう言われた

「実家から離れるけどいいのか?」

「……はい、遠くの大学に行きたいので」

「そうか、このまま気を抜かずに勉強すればきっと合格できるよ」

少しでも彼らから離れるために選んだ志望校へ受験するため、彰人はより一層勉強に時間を費やしていった

ーー人となんか関わらなくてもいい、まずはここから抜け出したいーー

そう思い続け休み時間も誰とも関わらずに受験勉強に取り組んだ結果、大きなミスをすることなく志望校である東應大学への進学が決まった

県外への進学を機に、携帯の番号やアドレス、SNSと言った翔たちを繋いでいたものを全て変え、高校の卒業式が終わるとすぐに逃げるように引っ越しをした

「これで、ようやく……」

一人暮らしを始めた夜、新居のベッドの上で横たわりながら6年も続いた地獄の日々をうっすらと思い出す

「……誰か……僕を守って……」

引っ越し疲れで意識が遠のく中、ポツリとそう呟きながら彰人は一人涙を流し眠りに落ちていった


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