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金木犀

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訓練

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昼食を終え、小声で2人と話しているとガチャリとドアが開く音がして沢井と上條が入ってきた

「……」

無言のままサークル室の端にあるソファに沢井は直行すると、柔らかめのソファに沈むように横になった

「……上條、何かあったん?」

「……そうっすね、さっき生協前で……」

異変に気がついた須田が2人分の荷物を下ろす上条に声をかけると、あまり表情の変わらない顔に少しだけ怒りを浮かべながら短く返事をした

「……沢井さ……拓……」

上條はソファに沈む沢井のそばに行くと、Commandを使う時だけ呼ぶ下の名前で彼の名前を呼んだ

「……ん……」

青白い顔のまま少しだけ体を起こすと、頭を持ち上げたことでできた隙間に上條は座った

「拓、Lookみて

先程までの怒っていた様子は表情の奥に隠され、優しい声で指示を出した

Goodいいね

沢井が指示通りにじっと上條の瞳を見つめると、Rewordを発しながら膝に横になっている沢井の額にキスを落とした

Wake up起きて

続けて指示を出すと言葉通りに体を起こし、横に座る上條に向き直った

先ほどと同じようにRewordと額への口づけをすると、上條は右手を沢井の頬に当てながら左手で自分の唇を指差した

「拓、Kiss」

沢井は躊躇うことなく、上條の唇に自分の唇を重ねると抱きつくように首に腕を回して上條を押し倒しソファに一緒に沈むと、何度か角度を変えて口づけをしていた

初めて他人が行っている見るKissのCommandに、彰人は顔を背けたが、狭い部屋には唇同士が重なる小さい音が響き耳を塞ぐわけにもいかず俯いて顔を赤らめるしかなかった

「……っは……ん」

少しだけ息の上がった呼吸音が聞こえ、響いていた音が止むと2人が倒れ込んでいたソファから身を起こしたであろう音が聞こえた

「大丈夫すか?」

「ん、もう平気……ありがとうな」

「何言ってんすか、俺はあんたのパートナーやで?」

自分をCareするためとはいえ、普段人前では使わないCommandを使ってくれた上條に礼を述べる沢井に、上條はさも当たり前だというように返した

「ん……」

上條に頭を撫でられて、心地よさそうに目を閉じる彼は、先程までの青白さはなくなり頬に血の気が戻っていた

「すんません、お騒がせしました」

机の周りに触っていた他のメンバーにも沢井は謝ると見慣れているのか福部や須田は頷き、彰人も顔を赤らめたままぶんぶんと首を振った



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