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訓練
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しおりを挟む「今日さ、新しいCommand使うんだけど、多分あんまりいい思い出ないと思うんだ……だからちゃんと嫌ならセーフワードを使ってな?」
先程までの笑顔では無く、少しだけ緊張した面持ちで須田はそういうと、これまでまだ使ったことのないCommandのために寝転がっていた彰人を起こし、再びベッドの横に立たせた
「……彰人、Kneel」
本来であれば最も基本のCommandのはずのそれに、彰人はびくりと体を震わした
「……っ……!」
喉の奥でひゅっと空気が抜ける音を鳴らすと、先程までのPlayとは違い震えながらその場に力なく座り込んだ
「彰人っ!!GoodBoy……っ!!」
ぺたりと座り込み俯いて震える姿を見て、須田は叫ぶようにRewordを行い、震える小さな体を抱きしめた
「ごめん、まだ早かった……っ!大丈夫、俺は何もしない……いい子だな、大丈夫……だい、じょぶ……っ」
須田は自分が嫌がることは絶対にしないと頭では分かっているはずなのに、何年もかけて植え付けられた恐怖が心をあっという間に支配する
ついさっきまで全身を包んでくれていた幸福感は一瞬で吹き飛び、反対に過去の記憶がフラッシュバックし全身が緊張し震え始めるのを感じた
「……っ……ぁ……」
呼吸がままならなくなり、苦しそうに不規則な呼吸を繰り返す彰人の体を須田はさらに強く抱きしめた
「彰人、Breath」
意識が恐怖に持っていかれそうになりながらも、遠くに聞こえる須田のCommandを頼るかのように彰人は乱れた呼吸を整えようと息を吐いた
「大丈夫、GoodBoy……上手にできてる、いい子だな」
頭を撫で背中をさすり、体を抱き締めるとぶるぶると震えていた体が少しずつ規則正しいリズムで上下し始める
「……ごめんな」
彰人が落ち着いたタイミングで須田は再び謝った
「須田さんが、謝らないで……嫌なCommandを聞かれた時にちゃんと言わなかったの僕だから……」
「違う……そうじゃない……俺が気付いておくべきだった、ちゃんと見てりゃわかったのに……ごめんな」
怖がらせてしまったという罪悪感からか、初めてみるほど暗い表情をする須田に彰人は居た堪れなくなった
「須田さん、僕ね、須田さんならおすわりするの怖くないかなって思っちゃったの……ちゃんとできたらまた抱きしめて頭撫でてくれるかなって……だから、謝らないで……?」
そう言いながら、初めてCommandでは無く自分の意志で須田の首に腕を回し、肩に顔を埋めた
「だからね、ちゃんと僕のことおすわりできる子に躾けてくれる……?」
顔を埋めたまま、そう聞くと須田の表情こそ見えなかったが初めて聞く泣きそうな声で、返事をしてくれた
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