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金木犀

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夏合宿

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「ようこそいらっしゃいました」

民宿の管理人の老夫婦が優しく出迎えてくれそう声をかけてもらうと、沢井が珍しくサークル長らしく挨拶に応じていた

「今日から3日間よろしくお願いします」

「何にもありませんが、ゆっくり過ごしてくださいね。毎年学生さんたちが泊まりに来てくれて成り立っているような宿ですから」

優しそうな奥さんがそうニコニコと話している様子を見ていると、親戚の祖父母に会いに来たような感覚になった

「今年は俺たち以外にも宿泊客が?」

「ええ、皆さんほどの人数ではないですが嬉しいことに満室になっていますよ。東側は皆さん、西側は他の団体の方が泊まられているので鉢合わせはしないと思いますが」

そう言っていくつかの注意事項だけ受け、その場を解散して各々の部屋へと向かった

彰人たちも自分たちの部屋に向かうと6人一部屋のいかにも民宿といった感じの和室だった

「海が見える側の部屋でラッキーだったね」

部屋割りは日頃から一緒にいる機会の多い須田をはじめとした5人が同室で、慣れたとはいえ安心できるメンバーなことに胸を撫で下ろしていると福部が誰にともなく言った

「そうだね、海行かなくてもみんなの姿見えそう」

「んぇ、河野もいくんだよ?」

「日差し……」

「女子じゃないんだから」

部屋に残って本でも読むつもりだったのか、河野がそういうと福部がすぐさま引き留めていた

「僕だけ1年なのに大部屋じゃなくていいのかな……?」

1年生たちは部屋割りの都合上、少し人数が多めの部屋にまとまっていたため、若干気にしつつ須田にそういうと、わしわしと頭を撫でられた

「パートナー決まってんの俺らだけだからいいの」

その言葉に頷くと、他の5人はさっそく海に行くために着替え始めていた

躊躇うことなく服を脱ぐメンバーに慌てていると、沢井がその様子を見て爆笑された

「女子じゃねぇんだから」

「い、いや……そうなんですけど!!」

言い返しつつ、見られたくないものがある彰人は洗面所に着替えを持って逃げ込んだ

「暑くね?」

水着に着替え、長袖のパーカーを羽織って出てくると全員が水着にTシャツという出立ちで待っており須田にそう聞かれた

「あ……えと、日焼けするとビリビリするから……」

苦し紛れにそう話すと、少しだけ考える表情を見せたがすぐに納得して頷いてくれた

「じゃあ行こうか」

福部のその声で階下に降りると入り口付近にはすでに半分くらいの部員が集まっていた

「そんじゃあ、いきますか!海!!!」

話してまっているとすぐに全員が集まり、沢井の掛け声と共に全員で海へと出発した
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