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しおりを挟む初日に大きな事件があった夏合宿も、2日目のゲーム大会からのBBQ、3日目の海でのレクリエーションを経て無事に終わりサークル員を乗せたバスは大学への帰路についていた
3日間遊び倒したサークル員たちは寝ている人も多く、行きの道中とは正反対に車内は静かだった
「バッタバタだったな」
「うん」
この3日間を思い出す駿介の言葉に頷きながらも、行きと同じ様に彼の隣に座っているとはいえ2日前とは様々なものが変わって見えた
生まれて初めての泊まりがけでの友人たちとの旅行、悪夢の再来に過去との決別、そして何よりも大きいのは自分を守り大切にしてくれるパートナーとのClaim
2泊3日だったにも関わらず、多くのことがあったこの夏合宿を生涯自分は忘れることは無いのだろうと、流れる景色を見ながら彰人は感じていた
「まだ夢みたい」
誰に聞かせるわけでもなくぽつりと呟くと、横から大きな手が頭を優しく撫でられた
「夢じゃないからな」
撫でてくれた手の持ち主を見上げると、夕陽に赤く照らされた顔は優しく微笑んでくれていた
「駿介さん」
「どした?」
「ありがとう」
入学してから今日まで彼からもらった優しさに報いるには少なすぎると感じながらも、素直な感謝の言葉が口を突いて出てきた
「何言ってんの、俺の方こそいっちばんお前がきつい時に信じてくれてありがとうな」
駿介はそういうと、撫でていた手を彰人の後頭部に移動させ支えると、音も立てずに唇を重ねた
優しく柔らかいその感触に、心臓が早まるのを感じながら若干の物足りなさを感じていると今度は弱めに額を弾かれた
「いたっ」
「物欲しそうにすんな」
「してないよ」
「家帰ったらな」
「もう……」
意味ありげに笑う顔に頬を膨らませて見せると、もう一度キスをされ、その後駿介は何事もなかったかの様に座席に背中を預け目を閉じた
「駿介さんの意地悪」
頬を膨らまして反抗する素振りを見せたが目を閉じているパートナーには意味がなく、諦めて彰人も座席な身を預けた
目を閉じるとすぐに睡魔はやってきて、夏の夕陽に照らされながら眠りに堕ちた
あっという間に大学に到着し、サークル員たちは三々五々家路につき、彰人と駿介も校門を出発しどちらがともなく駿介の家に向かって歩いて行った
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