1 / 6
あの日したキスの名前を俺はまだ知らなかった
しおりを挟む
ここは地方国立大学のAKT大学。キャンパス内には緑の木々が生い茂り、芝も多く、自然が多い環境だ。住みやすいからか、鳥もあちらこちらにいるみたいだ。
ちゅん ちゅん
キャンパス内の建物はどれも古びていて、薄汚れていたり、ひびが入っていたりと、歴史を感じるさせるものが多い。もちろんキャンパス内なので学生が大半であるが、この大学近辺のおじいちゃん・おばあちゃん達もここで散歩しているようだ。
自分はこの春から、AKT大学に通うことになった。別にここに行きたい理由はなかった。旧帝大あたりを狙っていたが、センター試験で失敗し、自分のレベルでも入れる学費の安い国立大学がどこかと探した結果がここだったのだ。いくら国公立といえども、ど田舎で建物も古く、マイナーだから自分みたいな馬鹿でもはいれるのだろう。
理系で受験し、なんとなく面白そうだったので工学部の化学科を選択し、入学できたわけだが、この先はどうなるか、まったく考えていない。まあ工学部だから就職には困らんだろうと安直な考えをしている。
さて、今はサークル勧誘真っ盛りの時期。以前恋人と言える関係の娘はいたが、かなり昔のことだ。高校とは違い、同じ学科の子が教室にかたまり自然と会話する流れにも案外なりづらい。そこで、彼女になってくれそうな女の子のサークルに入ろうかと思った。ちなみに、自分は小さい。大昔に成長期が止まり、身長は151cm程度、顔も童顔のままで、学生証を見せないと大学生には見られないだろう。こういう男を好きになってくれる女性、0ではないとは思うが、どういうサークルにいるだろうか?
ちなみに、既にサークルの人達が新入生に声をかけているが、自分は小さいせいか、運動サークルからのお誘いは一切来ない。それが無性に腹が立つ。
「まあこの身体だと、運動部に入っても体格の良い奴に負けそうだしなぁ……」
ということで文化系サークルに絞って探すことにした。しかしこれぞというところが見つからない。サークル名を見て大体の活動内容は分かるがいまいちぴんとこないところばかりだ。でもサークルに入らないとぼっちのまま寂しいキャンパス生活を送りそうだし、決めないとな。
ギューン
唐突に猛スピードの自転車が自分の目の前から近づいてきた!
「ほぁ!? 」
ザッ!
思わず声が裏返った。足の先に力を入れて、瞬時に身体を30cm程水平移動して、瞬時に自転車を避けた。
「あぶなかった……」
独り言で思わず呟いた。ちょっと時間がたって冷静になると、こんな人通りが多い中で自転車を飛ばす非常識なやつがどこにいるんだ! と腹が立った。
メラメラ
そんな怒りのボルテージが上がっている真っ最中に肩をぽんぽんと叩かれた。
「私のこと覚えているかな?」
と言われたが、見知らぬ娘であった。もしかして前に会ったのか……だめだ、思い出せない。
ほわわん
その娘はまっすぐ長く伸びた黒髪、清楚な感じをイメージさせる顔、香水かシャンプーかよく分からない良い匂い、長身で175cmぐらいのたっぱ。一言で言えば、清純そうで綺麗なお姉さんだ。
自分はこの手の美人にはあまり縁がないもんだから、この状況にすごくドキドキしている。しかし、同時に声にわずかな違和感を感じた。声はもしかして裏声を使っているのかなと……。胸のサイズも膨らみはさほどなくぺったんこ、なんとなく、目の前の美しい女性が実は男性なのではないかと思った。
「失礼ですが、もしかして男性の方でしょうか?」
「そこまで分かっているなら他人行儀な態度はやめてよセーム君」
俺のことをセーム君と呼ぶ奴は俺の記憶で一人しかいない。
「もしかして、或斗か?」
「久しぶりねセーム君」
こいつの名前は岸 歩斗。10年前、俺達は恋人の関係だった。
10年前、夏休みで俺は田舎の父の実家に遊びに来ていた。何もない田舎であったが、スイカが美味しいところだった。おじいちゃんも聖人のような優しさで大好きだった。
でも、遊び相手が近所にいないので、仕方なく自分一人で遊びに言ってた。おじいちゃんが持っていたお古の釣り具を持って、川で釣りをしていた。
「君、この近辺の子?」
白のワンピースと麦わら帽子の女の子が俺に声をかけてきた。夏の暖かな風で彼女の長い黒髪が美しくなびいている。
「うん、夏休みでおじいちゃんの実家にしばらくいるんだ」
「そう、私もしばらくこっちの方に居るの」
「……」
この時、人生で一番可愛い子に出会えたと思った。いわゆる一目惚れというものをしてしまったのだ。
「俺、君のこと好きになっちゃった」
彼女は俺の言葉を聞いて微笑んだ。
「じゃあ今日から恋人ね」
彼女の顔が俺に近づいた。もしかして、これはキス?
ちゅ
彼女の柔らかな唇が俺の唇にふれた。すごい、キスってめちゃくちゃどきどきする。
ちゅるる
「んっ!?」
えっ? これって舌が入っているっ!? 俺の舌に彼女の舌が複雑に絡み合ってくる! 彼女の唾液も口の中に入ってくる。とても甘い香りがする。時折吸引もしてきて、それがいい刺激になっている。俺が今までキスだと思っていたものはなんだったのだ!
きゅぽぉん
二人の唇は離れ、透き通った糸が二人の唇を繋いでいる。
「もしかしてキスは初めて?」
「うん、まさかキスって舌もいれるなんて知らなかったよ」
「ふっふっふ、そう。だから君の唇とっても美味しかったのね。ご馳走様でした」
「ご馳走様? 俺の唇って旨かったの?」
「ふっふっふ、ファーストキスだから美味しかったの。それにここ、君の事を想って硬くなっているの」
彼女が俺の右手をとり、スカートの中にひきずりこんだ。
「えっ!? そんなエッチなことっ!?」
ぴん ぴん
あれ、今彼女の股間に触っているけど、なんか硬い棒とそして袋みたいなのがついている。女の子の股間って何もないはずだよなぁ。股間に何かあるって事は……
「えっ!! もしかして、お、男の子っ!?」
「うん、そうだよ」
彼女はスカートをまくって勃起した性器を俺に見せたのだ。
「う、うわぁあああ!!」
俺はその時気が動転して慌ててその場を逃げ出した! 彼女はそんな自分を目線で追いながら微笑ましく見ていた。
ちゅん ちゅん
キャンパス内の建物はどれも古びていて、薄汚れていたり、ひびが入っていたりと、歴史を感じるさせるものが多い。もちろんキャンパス内なので学生が大半であるが、この大学近辺のおじいちゃん・おばあちゃん達もここで散歩しているようだ。
自分はこの春から、AKT大学に通うことになった。別にここに行きたい理由はなかった。旧帝大あたりを狙っていたが、センター試験で失敗し、自分のレベルでも入れる学費の安い国立大学がどこかと探した結果がここだったのだ。いくら国公立といえども、ど田舎で建物も古く、マイナーだから自分みたいな馬鹿でもはいれるのだろう。
理系で受験し、なんとなく面白そうだったので工学部の化学科を選択し、入学できたわけだが、この先はどうなるか、まったく考えていない。まあ工学部だから就職には困らんだろうと安直な考えをしている。
さて、今はサークル勧誘真っ盛りの時期。以前恋人と言える関係の娘はいたが、かなり昔のことだ。高校とは違い、同じ学科の子が教室にかたまり自然と会話する流れにも案外なりづらい。そこで、彼女になってくれそうな女の子のサークルに入ろうかと思った。ちなみに、自分は小さい。大昔に成長期が止まり、身長は151cm程度、顔も童顔のままで、学生証を見せないと大学生には見られないだろう。こういう男を好きになってくれる女性、0ではないとは思うが、どういうサークルにいるだろうか?
ちなみに、既にサークルの人達が新入生に声をかけているが、自分は小さいせいか、運動サークルからのお誘いは一切来ない。それが無性に腹が立つ。
「まあこの身体だと、運動部に入っても体格の良い奴に負けそうだしなぁ……」
ということで文化系サークルに絞って探すことにした。しかしこれぞというところが見つからない。サークル名を見て大体の活動内容は分かるがいまいちぴんとこないところばかりだ。でもサークルに入らないとぼっちのまま寂しいキャンパス生活を送りそうだし、決めないとな。
ギューン
唐突に猛スピードの自転車が自分の目の前から近づいてきた!
「ほぁ!? 」
ザッ!
思わず声が裏返った。足の先に力を入れて、瞬時に身体を30cm程水平移動して、瞬時に自転車を避けた。
「あぶなかった……」
独り言で思わず呟いた。ちょっと時間がたって冷静になると、こんな人通りが多い中で自転車を飛ばす非常識なやつがどこにいるんだ! と腹が立った。
メラメラ
そんな怒りのボルテージが上がっている真っ最中に肩をぽんぽんと叩かれた。
「私のこと覚えているかな?」
と言われたが、見知らぬ娘であった。もしかして前に会ったのか……だめだ、思い出せない。
ほわわん
その娘はまっすぐ長く伸びた黒髪、清楚な感じをイメージさせる顔、香水かシャンプーかよく分からない良い匂い、長身で175cmぐらいのたっぱ。一言で言えば、清純そうで綺麗なお姉さんだ。
自分はこの手の美人にはあまり縁がないもんだから、この状況にすごくドキドキしている。しかし、同時に声にわずかな違和感を感じた。声はもしかして裏声を使っているのかなと……。胸のサイズも膨らみはさほどなくぺったんこ、なんとなく、目の前の美しい女性が実は男性なのではないかと思った。
「失礼ですが、もしかして男性の方でしょうか?」
「そこまで分かっているなら他人行儀な態度はやめてよセーム君」
俺のことをセーム君と呼ぶ奴は俺の記憶で一人しかいない。
「もしかして、或斗か?」
「久しぶりねセーム君」
こいつの名前は岸 歩斗。10年前、俺達は恋人の関係だった。
10年前、夏休みで俺は田舎の父の実家に遊びに来ていた。何もない田舎であったが、スイカが美味しいところだった。おじいちゃんも聖人のような優しさで大好きだった。
でも、遊び相手が近所にいないので、仕方なく自分一人で遊びに言ってた。おじいちゃんが持っていたお古の釣り具を持って、川で釣りをしていた。
「君、この近辺の子?」
白のワンピースと麦わら帽子の女の子が俺に声をかけてきた。夏の暖かな風で彼女の長い黒髪が美しくなびいている。
「うん、夏休みでおじいちゃんの実家にしばらくいるんだ」
「そう、私もしばらくこっちの方に居るの」
「……」
この時、人生で一番可愛い子に出会えたと思った。いわゆる一目惚れというものをしてしまったのだ。
「俺、君のこと好きになっちゃった」
彼女は俺の言葉を聞いて微笑んだ。
「じゃあ今日から恋人ね」
彼女の顔が俺に近づいた。もしかして、これはキス?
ちゅ
彼女の柔らかな唇が俺の唇にふれた。すごい、キスってめちゃくちゃどきどきする。
ちゅるる
「んっ!?」
えっ? これって舌が入っているっ!? 俺の舌に彼女の舌が複雑に絡み合ってくる! 彼女の唾液も口の中に入ってくる。とても甘い香りがする。時折吸引もしてきて、それがいい刺激になっている。俺が今までキスだと思っていたものはなんだったのだ!
きゅぽぉん
二人の唇は離れ、透き通った糸が二人の唇を繋いでいる。
「もしかしてキスは初めて?」
「うん、まさかキスって舌もいれるなんて知らなかったよ」
「ふっふっふ、そう。だから君の唇とっても美味しかったのね。ご馳走様でした」
「ご馳走様? 俺の唇って旨かったの?」
「ふっふっふ、ファーストキスだから美味しかったの。それにここ、君の事を想って硬くなっているの」
彼女が俺の右手をとり、スカートの中にひきずりこんだ。
「えっ!? そんなエッチなことっ!?」
ぴん ぴん
あれ、今彼女の股間に触っているけど、なんか硬い棒とそして袋みたいなのがついている。女の子の股間って何もないはずだよなぁ。股間に何かあるって事は……
「えっ!! もしかして、お、男の子っ!?」
「うん、そうだよ」
彼女はスカートをまくって勃起した性器を俺に見せたのだ。
「う、うわぁあああ!!」
俺はその時気が動転して慌ててその場を逃げ出した! 彼女はそんな自分を目線で追いながら微笑ましく見ていた。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる