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番外編(聖奈様より)
いつもの風景②
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あれからどれだけ経ったか。
慣れることがないどころか時間が経つごとに敏感になっていく肌は一切傷つけられる事無く、堪らない擽ったさともどかしい快感だけを送り込まれ続けている。
「はぁっ、あ”あ”っ…かはっ、ぁははははは…!」
初めのうちは止めてだとか助けてだとか意味もなく叫んでいたが、本当に放置されたんだと悟ると何時まで続くか分からないこの機械責めに底なしの恐怖を感じ、無理矢理引き出される笑い声以外は出せなくなった。
(一体この先いつまで耐えなきゃなんないんだ…?!無理、もう無理、怖い、助けて…!)
三原が出ていってからまだ数十分しか経っていないような気もするし、もう何時間も経った気もする。時間の感覚もなくただただはっきりと意識を保たせる強度の擽りを休みなく行ってくる機械に心を削られ、ポロポロと涙が流れ落ちる頃、ふいにマジックハンドの動きが落ちた。
(と、止まって…くれ…た?もしかして終わ…)
そんな安堵を感じる前に何処かから口元へ伸びてきたのは一本のチューブだった。咥えることの出来る形になっているその先を本能のまま口に咥えると、冷たくて美味しい液体が流し込まれてきた。
(そういや自動で栄養補給だの何だの言ってたっけ…とにかく休憩させてくれんならどーでも…)
長時間笑い続けて掠れていた喉に染み渡るその液体を、俺は身体の欲するままに飲み続けた。そうして満足した頃にチューブは去っていき、体力を少し回復出来た後に動き出すのは再び無数のマジックハンド達。
(クッソ…やっぱ終わりじゃねーのかよ)
また同じ時間の繰り返しかと辟易していると、今度は先程までの擽りではなく…ハンドは両乳首と股間に集まって伸びてきた。
「はぁ?…ッ、くっ…、今度はっ、んんっ…何すんだよっ…!」
回復した身体に与えられたのはまさかの性的な刺激。乳首に伸びたマジックハンドはくりくりと突起を優しく捏ね回し、股間に伸びた数本のハンドは萎えていた自身を起こすようにぐにぐにと揉みしだくような動きしたり、先端や玉をこちょこちょと刺激し始めた。
「んぁっ、あ…気持ち、いい…。あっ、あ…もっと…」
誰もいない部屋では我慢する事なく本心からの溶けた声が漏れてしまった。まともに擽られることなくもどかしかったその敏感な箇所へやっと直接訪れた刺激に脳は渇望し、腰はカクカクとはしたなく動き、口からは涎を垂らして無意識に悦びを表してしまう。だがハンド達はそんな分かりやすい反応を弄ぶかのように、緩い刺激ばかりを送るだけで決して絶頂に至るような強い刺激を与えてはくれない。
「う、あぁ…っ、なんでっ…!もっと、もっと…!嫌だ、こんなの、やだぁっ…!」
昂る一方の身体に反し、強まる気配がないハンドに身体をゆすって強請るも虚しく、火照りだけが加速していく。とぷとぷと自分でも分かるほどに溢れ出る先走りを台に垂らしながら、ただイきたいという感情だけが頭を支配し始める。
「イ、きたいっ…!お願いイカせてぇ…!くそっ、イカせろよぉっ!」
あまりのもどかしさに狂いそうになり顔をイヤイヤとバタつかせて手足を無駄に動かすも、冷徹な機械は当然の如くそのおねだりを汲み取ってはくれなかった。そしてその代わりとして与えられたのは…今一番来て欲しくない、わしゃわしゃと仰向けの視界に広がるマジックハンド達の動きだった。
「い…やっ、やめて!お願い今はやめてっっ!!やだ、くすぐりは嫌だぁぁぁぁっ!!」
気持良い刺激をしていたハンドが身体から離れると同時に近づいてくるのは先程までの擽りハンド達。体力を回復させられ、尚且つ高まりきったこの肌を擽られればどうなるかは火を見るより明らかだ。焦らすようにじわじわと迫りくる地獄に震えながらゴクリと生唾を飲み込むと、その想像を上回る地獄が一気に全身に襲いかかった。
「ひゃははははははははははあ”あ”ぁっっ!!??あははははははははぁっ!!」
焦らしに焦らされ熟れきった身体に余す所なく這い回る機械の手はサワサワと撫でる最初の動きではなく、こちょこちょと的確に俺の弱点を擽り倒す動きに変わってしまい、耐えられない刺激を与えてきた。イけずに苦しんでいた身体には先程とは比べ物にならない何倍もの擽ったさが駆け巡り、涙と涎をとめどなく流しながら狂ったように笑い声を引き出させてくる。
「あ”ははははっ!!駄目ぇっ!!かはっ、あ”、あはははははぁぁぁっ!!だずげでぇぇぇぇっっっ!!!ゆるじでぇぇぇぇっ!!!」
今はもう演技でも妥協でもない、心からの許しを息絶え絶えで必死に請うている。お願い。助けて、俺が悪かった。もう反抗しません。だからーー
「いやだぁぁぁははははっ!!止めてよぉぉぉっ!!俺がぁっ、俺が悪かったからあぁぁっっ!!あははははっ!もっ、もうにどと、にげませんからぁぁぁぁ…っ!!!」
自らの声だけが響く懲罰室で、誰も聞いていないにも関わらず俺は必死に何度も何度も反省と謝罪の言葉を笑い声に混じって叫びまくった。きっと今までに無数の俺と同じ言葉をこの部屋の壁は吸収してきたのだろう。それこそが、この部屋の確固たる役割なのだから。
「…、あ、うぅ…。ごめ、なさっ…うぐぅっ…!ごめん、なさいぃ…っ…」
あれからまたどれだけ擽られ続けたのか分かるはずもないほど徹底的に打ちのめされ、自分がもはや誰に対して何を叫んでいるかもあやふやになってきた頃に漸くマジックハンドはその動きを止めてくれた。そして代わりに伸びてきたのはまたもやあの水分と栄養補給のためのチューブで、ありとあらゆる体液を絞り出された今の俺にとっては天国のような時間だった。
「ぷはぁ、っ…。はぁっ、はぁ…」
意識が朦朧とする程クタクタの状態だったが、この休息時間によりまた少し体力を回復し息を整えることが出来た。
…いや、もしかすると回復した、というよりも『回復させられた』というの方が正しいのかもしれない。…という嫌な予感がほんの少し頭をよぎるも、これ以上悪い予測をすれば既にボロボロの精神が本当に潰されそうだった。
(流石にもう無いよな。ない。三原が迎えに来る。絶対そうだ)
人間は追い詰められるとありもしない望みに縋ってしまう本能でもあるのだろうか。俺は何の確証もなく、ただこの地獄から解放されたい一心でそう強く信じ続けた。…信じ続けようとしたのだが、その心は再び動き出したマジックハンドによって無情にも粉々に砕かれたのだった。
「…はぁ?嘘、だろ?なぁ、…なぁ、おい!…!」
喉をヒュッと鳴らして目を剥く俺に、嫌な予感は見事に的中したようだった。先程より更に濃い絶望の顔色をくっきりと浮かべた顔に迫ってきたのは、一周前と同じ乳首と股間に向かうハンド達。激しい擽りで萎えてしまってはいるものの、今度は両乳首をきゅっと摘まれただけで全ての血が下へ集中したのかと思うほど、ズクンと激しい疼きが股間を襲った。
(や、ばい…)
既に先走りでドロドロに汚れたソコへ機械の手は優しく、そして鬼畜に。決してイかせる事のない様に狂おしいもどかしさだけを再び流し込む。
「う、あ”っ…、もう、やめてぇ…!やだ、もうこんなお仕置き嫌だ、ぐすっ…、いつまで、ぇ…っ」
ほんの少し触れられただけで硬さを取り戻してしまった自身に群がる悪魔のようなマジックハンド。俺が泣こうが喚こうが嘲笑うかのようにあと一歩のところで刺激を止めてしまう、次のくすぐり地獄を高める為だけに存在するマジックハンド。ーー俺はあとどれだけこの罪を反省したら、このループから抜けられるのだろうか?
「…ん、あっ、あぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
無理矢理引き出される喘ぎ声と絶頂感に混ざった絶望の悲鳴を思いっきり吐き出しても、全て自分にこだまするだけで誰にも届くことは無い。
焦らされて、擽られて、休まされて、また焦らされて。
そう簡単にこの懲罰室という誰もが恐れ震え上がる部屋は、罪を重ねる者を許してはくれないのだ。
「ひ、ゃははははははははっ!!助けてぇ!!誰か、誰かあぁぁぁぁはははははははぁぁぁ…っ!!!!」
◇ ◆
「ほらしっかりしなよ。…ま、うわ言でずっとごめんなさいって謝れるぐらいはなったからねぇ。一応心から反省は出来たって事で今回はここで落とし所にしてあげる」
「……」
気がついた時には、懲罰室の天井を一点に見つめたまま手足の枷が外されていた。正確には三原が最初に言った通り一度も気絶させて貰えず今の今まで責め倒されていたのだが、もう何周目かも何時間経ったのかも理解できないほど擽りと焦らしの繰り返しに消耗しきった俺は最早うわ言で謝罪と反省を述べる人形と化していたらしい。…らしいというのは、いつの間にか隣に居たコイツが今さっき笑いながら言っていたからだ。
「ほらほら~いつもの軽口はどうしたの。あはは、よっぽどこの拘束台と仲良くしておとなしくなっちゃったかな?俺としては元気で馬鹿な希望くんの方が遊びがいがあって好きなんだけどなぁ」
「……」
手足は鉛のように重たく、身体どころか口もまともに動かない。かろうじて視界ははっきりしてきたものの、マジで俺を放置しやがった鬼畜スーツ野郎が嬉しそうに覗き込む顔だけが映るので余計に疲労が蓄積されてしまっている状態だ。…や、もう今は腹が立つとか、イキたいとかそんな事よりも『何もしたくない』という気持ちが何よりも勝ってしまっている。
そんな俺に、悪魔は耳元でボソッと意地の悪い声色で呟いた。
「ま、気が向いたらまた脱走計画を立ててみてよ。鬼ごっこでもかくれんぼでも、お前の好きな遊びに付き合ってあげるからさ」
耳元から口を離すと、舌打ちも出来ないほど疲れ果てた俺の髪の毛を掴んでぐいっと顔を持ち上げニヤニヤ顔をこれでもかと見せてくる三原。その悪魔のような性格に反してムカつくほど可愛らしい見た目は、まるでこの施設の異様さをそのまま表しているかのようだ。
今日もこの”楽園”では、あらゆる声が響き合っている。それは笑い声であったり、悲鳴であったり、喘ぎ声であったり。何もおかしいことは無い。ここにもそんな当たり前で何ら変わらぬ風景が、いつもの様に流れているだけだった。
end.
慣れることがないどころか時間が経つごとに敏感になっていく肌は一切傷つけられる事無く、堪らない擽ったさともどかしい快感だけを送り込まれ続けている。
「はぁっ、あ”あ”っ…かはっ、ぁははははは…!」
初めのうちは止めてだとか助けてだとか意味もなく叫んでいたが、本当に放置されたんだと悟ると何時まで続くか分からないこの機械責めに底なしの恐怖を感じ、無理矢理引き出される笑い声以外は出せなくなった。
(一体この先いつまで耐えなきゃなんないんだ…?!無理、もう無理、怖い、助けて…!)
三原が出ていってからまだ数十分しか経っていないような気もするし、もう何時間も経った気もする。時間の感覚もなくただただはっきりと意識を保たせる強度の擽りを休みなく行ってくる機械に心を削られ、ポロポロと涙が流れ落ちる頃、ふいにマジックハンドの動きが落ちた。
(と、止まって…くれ…た?もしかして終わ…)
そんな安堵を感じる前に何処かから口元へ伸びてきたのは一本のチューブだった。咥えることの出来る形になっているその先を本能のまま口に咥えると、冷たくて美味しい液体が流し込まれてきた。
(そういや自動で栄養補給だの何だの言ってたっけ…とにかく休憩させてくれんならどーでも…)
長時間笑い続けて掠れていた喉に染み渡るその液体を、俺は身体の欲するままに飲み続けた。そうして満足した頃にチューブは去っていき、体力を少し回復出来た後に動き出すのは再び無数のマジックハンド達。
(クッソ…やっぱ終わりじゃねーのかよ)
また同じ時間の繰り返しかと辟易していると、今度は先程までの擽りではなく…ハンドは両乳首と股間に集まって伸びてきた。
「はぁ?…ッ、くっ…、今度はっ、んんっ…何すんだよっ…!」
回復した身体に与えられたのはまさかの性的な刺激。乳首に伸びたマジックハンドはくりくりと突起を優しく捏ね回し、股間に伸びた数本のハンドは萎えていた自身を起こすようにぐにぐにと揉みしだくような動きしたり、先端や玉をこちょこちょと刺激し始めた。
「んぁっ、あ…気持ち、いい…。あっ、あ…もっと…」
誰もいない部屋では我慢する事なく本心からの溶けた声が漏れてしまった。まともに擽られることなくもどかしかったその敏感な箇所へやっと直接訪れた刺激に脳は渇望し、腰はカクカクとはしたなく動き、口からは涎を垂らして無意識に悦びを表してしまう。だがハンド達はそんな分かりやすい反応を弄ぶかのように、緩い刺激ばかりを送るだけで決して絶頂に至るような強い刺激を与えてはくれない。
「う、あぁ…っ、なんでっ…!もっと、もっと…!嫌だ、こんなの、やだぁっ…!」
昂る一方の身体に反し、強まる気配がないハンドに身体をゆすって強請るも虚しく、火照りだけが加速していく。とぷとぷと自分でも分かるほどに溢れ出る先走りを台に垂らしながら、ただイきたいという感情だけが頭を支配し始める。
「イ、きたいっ…!お願いイカせてぇ…!くそっ、イカせろよぉっ!」
あまりのもどかしさに狂いそうになり顔をイヤイヤとバタつかせて手足を無駄に動かすも、冷徹な機械は当然の如くそのおねだりを汲み取ってはくれなかった。そしてその代わりとして与えられたのは…今一番来て欲しくない、わしゃわしゃと仰向けの視界に広がるマジックハンド達の動きだった。
「い…やっ、やめて!お願い今はやめてっっ!!やだ、くすぐりは嫌だぁぁぁぁっ!!」
気持良い刺激をしていたハンドが身体から離れると同時に近づいてくるのは先程までの擽りハンド達。体力を回復させられ、尚且つ高まりきったこの肌を擽られればどうなるかは火を見るより明らかだ。焦らすようにじわじわと迫りくる地獄に震えながらゴクリと生唾を飲み込むと、その想像を上回る地獄が一気に全身に襲いかかった。
「ひゃははははははははははあ”あ”ぁっっ!!??あははははははははぁっ!!」
焦らしに焦らされ熟れきった身体に余す所なく這い回る機械の手はサワサワと撫でる最初の動きではなく、こちょこちょと的確に俺の弱点を擽り倒す動きに変わってしまい、耐えられない刺激を与えてきた。イけずに苦しんでいた身体には先程とは比べ物にならない何倍もの擽ったさが駆け巡り、涙と涎をとめどなく流しながら狂ったように笑い声を引き出させてくる。
「あ”ははははっ!!駄目ぇっ!!かはっ、あ”、あはははははぁぁぁっ!!だずげでぇぇぇぇっっっ!!!ゆるじでぇぇぇぇっ!!!」
今はもう演技でも妥協でもない、心からの許しを息絶え絶えで必死に請うている。お願い。助けて、俺が悪かった。もう反抗しません。だからーー
「いやだぁぁぁははははっ!!止めてよぉぉぉっ!!俺がぁっ、俺が悪かったからあぁぁっっ!!あははははっ!もっ、もうにどと、にげませんからぁぁぁぁ…っ!!!」
自らの声だけが響く懲罰室で、誰も聞いていないにも関わらず俺は必死に何度も何度も反省と謝罪の言葉を笑い声に混じって叫びまくった。きっと今までに無数の俺と同じ言葉をこの部屋の壁は吸収してきたのだろう。それこそが、この部屋の確固たる役割なのだから。
「…、あ、うぅ…。ごめ、なさっ…うぐぅっ…!ごめん、なさいぃ…っ…」
あれからまたどれだけ擽られ続けたのか分かるはずもないほど徹底的に打ちのめされ、自分がもはや誰に対して何を叫んでいるかもあやふやになってきた頃に漸くマジックハンドはその動きを止めてくれた。そして代わりに伸びてきたのはまたもやあの水分と栄養補給のためのチューブで、ありとあらゆる体液を絞り出された今の俺にとっては天国のような時間だった。
「ぷはぁ、っ…。はぁっ、はぁ…」
意識が朦朧とする程クタクタの状態だったが、この休息時間によりまた少し体力を回復し息を整えることが出来た。
…いや、もしかすると回復した、というよりも『回復させられた』というの方が正しいのかもしれない。…という嫌な予感がほんの少し頭をよぎるも、これ以上悪い予測をすれば既にボロボロの精神が本当に潰されそうだった。
(流石にもう無いよな。ない。三原が迎えに来る。絶対そうだ)
人間は追い詰められるとありもしない望みに縋ってしまう本能でもあるのだろうか。俺は何の確証もなく、ただこの地獄から解放されたい一心でそう強く信じ続けた。…信じ続けようとしたのだが、その心は再び動き出したマジックハンドによって無情にも粉々に砕かれたのだった。
「…はぁ?嘘、だろ?なぁ、…なぁ、おい!…!」
喉をヒュッと鳴らして目を剥く俺に、嫌な予感は見事に的中したようだった。先程より更に濃い絶望の顔色をくっきりと浮かべた顔に迫ってきたのは、一周前と同じ乳首と股間に向かうハンド達。激しい擽りで萎えてしまってはいるものの、今度は両乳首をきゅっと摘まれただけで全ての血が下へ集中したのかと思うほど、ズクンと激しい疼きが股間を襲った。
(や、ばい…)
既に先走りでドロドロに汚れたソコへ機械の手は優しく、そして鬼畜に。決してイかせる事のない様に狂おしいもどかしさだけを再び流し込む。
「う、あ”っ…、もう、やめてぇ…!やだ、もうこんなお仕置き嫌だ、ぐすっ…、いつまで、ぇ…っ」
ほんの少し触れられただけで硬さを取り戻してしまった自身に群がる悪魔のようなマジックハンド。俺が泣こうが喚こうが嘲笑うかのようにあと一歩のところで刺激を止めてしまう、次のくすぐり地獄を高める為だけに存在するマジックハンド。ーー俺はあとどれだけこの罪を反省したら、このループから抜けられるのだろうか?
「…ん、あっ、あぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
無理矢理引き出される喘ぎ声と絶頂感に混ざった絶望の悲鳴を思いっきり吐き出しても、全て自分にこだまするだけで誰にも届くことは無い。
焦らされて、擽られて、休まされて、また焦らされて。
そう簡単にこの懲罰室という誰もが恐れ震え上がる部屋は、罪を重ねる者を許してはくれないのだ。
「ひ、ゃははははははははっ!!助けてぇ!!誰か、誰かあぁぁぁぁはははははははぁぁぁ…っ!!!!」
◇ ◆
「ほらしっかりしなよ。…ま、うわ言でずっとごめんなさいって謝れるぐらいはなったからねぇ。一応心から反省は出来たって事で今回はここで落とし所にしてあげる」
「……」
気がついた時には、懲罰室の天井を一点に見つめたまま手足の枷が外されていた。正確には三原が最初に言った通り一度も気絶させて貰えず今の今まで責め倒されていたのだが、もう何周目かも何時間経ったのかも理解できないほど擽りと焦らしの繰り返しに消耗しきった俺は最早うわ言で謝罪と反省を述べる人形と化していたらしい。…らしいというのは、いつの間にか隣に居たコイツが今さっき笑いながら言っていたからだ。
「ほらほら~いつもの軽口はどうしたの。あはは、よっぽどこの拘束台と仲良くしておとなしくなっちゃったかな?俺としては元気で馬鹿な希望くんの方が遊びがいがあって好きなんだけどなぁ」
「……」
手足は鉛のように重たく、身体どころか口もまともに動かない。かろうじて視界ははっきりしてきたものの、マジで俺を放置しやがった鬼畜スーツ野郎が嬉しそうに覗き込む顔だけが映るので余計に疲労が蓄積されてしまっている状態だ。…や、もう今は腹が立つとか、イキたいとかそんな事よりも『何もしたくない』という気持ちが何よりも勝ってしまっている。
そんな俺に、悪魔は耳元でボソッと意地の悪い声色で呟いた。
「ま、気が向いたらまた脱走計画を立ててみてよ。鬼ごっこでもかくれんぼでも、お前の好きな遊びに付き合ってあげるからさ」
耳元から口を離すと、舌打ちも出来ないほど疲れ果てた俺の髪の毛を掴んでぐいっと顔を持ち上げニヤニヤ顔をこれでもかと見せてくる三原。その悪魔のような性格に反してムカつくほど可愛らしい見た目は、まるでこの施設の異様さをそのまま表しているかのようだ。
今日もこの”楽園”では、あらゆる声が響き合っている。それは笑い声であったり、悲鳴であったり、喘ぎ声であったり。何もおかしいことは無い。ここにもそんな当たり前で何ら変わらぬ風景が、いつもの様に流れているだけだった。
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