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◇2話以上
所有物①
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※モブレ未遂・暴力表現があるため苦手な方はご注意下さい※
フェラ/擽り/少し複数/無理矢理/媚薬
攻→望月
受→千明/視点
◇ ◆
「うわ、お前何その痕」
「これ?…えへへ~付けてもらっちゃった」
「はぁ?どんな女だよソイツ。お前体壊れるぞ」
指摘された痕とは、俺の首筋と手首にクッキリとついた青痣。
拘束された時についた物だが、俺は満足している所謂ドM。
「いーの。合意の上なんだから、俺は痕ついてた方が愛されてたって実感出来るからいいの」
「その割に顔色悪いし、無茶すんなよ」
「心配サンキュ。でも本当に平気だからありがと」
「…お前の彼女ってやばい奴なの?」
「んーや?別に、ていうかー俺の事は気にしないで!お前は彼女居ないのー?」
「…居ないけど」
腑に落ちない顔をしている辺り、本当に心配してくれてるのは分かった。それに気づかないふりしてちゃらけたように返す俺。
誰かは明かしてはいないが、これを付けた相手は同じ学年の超モテ男。なんなら女性でもなければ恋人なんかでもない。
ある時、たまたま使われていない教室でオナッている所を目撃され、弱味を握られて犯された。
無理矢理犯されるシチュエーションなんてなかったし、完全に興奮した俺は縋るように次の約束を取り付けた。
そしてそのままセフレのような関係になった。
ピコンとスマホが音を鳴ると、噂をしていた相手からメッセージが着た。
【準備室】
とだけ書かれた文字。それは今からすぐに来いという意味。
「あー俺ちょっと寄る所出来たからまた後でな」
「…ん、何かあったら言えよ」
「サンキュー」
友人に手を振って別れると、猛ダッシュで指定された準備室へ向かった。
「望月くん!」
俺を呼び出した学校一のモテ男は、望月くん。俺が到着するなりいつものクールな表情で座っていた。
「遅い」
「ごめんね!どうしたの?」
「ヤりたい」
「うんっ!」
こうやって突然呼ばれるなんて日常茶飯事。最初こそは驚いたが、一度も嫌だと思った事はない。
それが好きという感情なのかは置いておいて、俺は望月くんにドハマりした。
「舐めて」
「うん!」
俺を床に膝立ちにさせると、望月くんはチャックをずらして萎えた自身を取り出した。
「んっ!ん…」
俺はそれを喜んで咥えると、散々教えられたテクを使って愛撫した。俺のフェラで勃ってくれるのが嬉しい。
「んん…っ!」
冷たい床に無理矢理押し倒されると、下を全て脱がされ、望月くんが持参してくれたローションを尻に垂らされた。
少しは慣らしてくれるが、俺が痛いのが好きだと言ったからある程度したらすぐに挿れてくれる。
「望月くん…っあっ、ぁ!」
「声でかい、黙れ」
ガッと力強く口を押さえられるとそれすらも興奮する。
今まで気付かなかった自分の性癖。それは無理矢理犯される事だったらしい。
俺が喜んで犯されるのを見て驚いた顔をしていたが、それを受け入れてくれて。こんなに自分が変態だとは思わなかったが、全て受け入れて抱いてくれている。
本当にただの性欲処理としか思われていないだろうが、今この瞬間は俺だけを見てくれて、呼び出そうと思ってもらえる程度には俺の存在を知ってくれている。それだけで幸せだった。
別に俺も恋愛感情があるわけではない。
ただ、好きに抱いてくれる奴が欲しかった。おそらく利害が一致し、今もこうやって体を重ねている。
「お前痛くされんの本当好きだよな」
「んぐぅぅ…」
口を押さえられているため喋れないが、コクコクと頷くと冷たい望月くんの瞳は俺を見下すように細くなった。
しかしなんだかんだ尻に負担がないようにしてくれているので痛みはあまりなかったりする。
ド鬼畜になりきれない所も実は気に入ってたり。
「ん------ッ」
容赦なく奥を突かれると、俺の背中はのけ反り、中だけの刺激で絶頂した。
「…勝手にイッてんじゃねーよ」
「ごっ、め、なさっ……ァァ!!」
中で絶頂した瞬間、俺の口を覆っていた手は離されて両手で腰を掴まれた。
「俺まだだからへばんな」
「もっ…イキましたァァ…やめっ!望月くんっ」
絶頂した直後の刺激は好き。でも痺れるような刺激は体が拒否しているのか、勝手に暴れてしまう。
何度か腰を動かされると、俺はまた絶頂し、その直後に望月くんも俺の中で射精した。
「…あ、ふぁぁ…っ望月くんっ、気持ち良かった…好き、俺望月くんに犯されるの大好き…」
クタリと脱力しながら手を伸ばすとパシッと払われ、余韻に浸る間もなく自身が抜かれた。
「ん、またヤりたくなったら呼ぶわ」
「うん…っいつでも、呼んで!俺、すぐ飛んでいくからっ」
服を整えて準備室から出て行く望月くんの背中を見送ると、俺は気怠い体を起こして身なりを整えた。
「……」
もう少し一緒に居たい気持ちはあるが、俺達はそういう関係じゃない。
情事後だけ謎の寂しい感情が芽生えるが、ふと机を見ると俺の大好きなミルクティーが置かれていた。
「…!」
最初の頃に俺が好きだと言ってから、毎回呼び出された時は買ってくれている。
俺はミルクティーを手に取って乾いた喉を潤した。
「…甘い。美味しい」
椅子に腰掛けながらチビチビ飲んでいると、暫くしてから体に異変が起きた。
「…?」
じわじわと暖かくなっていく体を不思議に思っていると、突然力が入らなくなり、カタンと手からミルクティーが落ちていった。
「え?」
拾おうと体を動かすと、俺はそのまま崩れ落ちるように床に転げ落ちた。
「あ…え?何…」
いつもの体の感覚と違う事に困惑していると、ガラッと誰かが入ってきた。
「誰…?」
「よ、千明くん」
入ってきたのは不良グループ。優等生で売っている望月くんや俺とは住む世界が違う奴ら。
「ここ、俺らの溜まり場にしてたんだけどさぁ。お前が使い出したから何してんのか見てたんだよな。まさかいい子ちゃんのお前らが堂々と学校でセックスするなんてな」
「何が目的?バラしてもいいけど望月くんの名前は出さないでね」
「俺は可愛く喘ぐお前が見たいだけ。別にバラすつもりはなかったけど、千明くん次第?」
「…」
これはあれか、複数で俺を犯すつもりだな。ヤッたばかりで少し疲れてはいるが興奮するじゃないか。
俺は目を輝かせると、不良グループ達はニヤニヤ笑いながら俺の方へ近づいて来た。
「余裕そうじゃん。お前らのこと見てたけど、千明って本当ドMだよな。こんな痕まで付けてさ」
動けない体の俺に首輪を装着すると、グイッと引っ張られた。
「!?…んぐッ」
首にだけかかる圧力は凄まじく思わず顔が歪んだ。
「んがっ…かはっ、げほっ」
「おら動けねーだろ?…それ、いつもみたいに大好きな望月が買ってくれてたろ。あいつがちょっと席外した時に媚薬混ぜたの」
まじか。だから体があったかいわけだな。興奮するじゃないか。
…いや、何でだ?あまりしないかもしれない。望月くんからのプレゼントに手を出されたからか?
そんな事を考えていると、グイッと一人の男に羽交締めにされて体を押さえつけられると、もう一人が俺の下を脱がした。
足が閉じれないように片足ずつ男が配置された。
「うわぐっちゃぐちゃ」
先程まで望月くんのモノを咥えていたソコを見られ、流石に羞恥が襲う。
「…っ」
「顔赤いな、意外と効果あんの?」
「やめ…ろやッ」
複数に犯されるなんてかなり興奮するシチュエーションのはずなのに、何故か嫌悪感が芽生えた。
「こういうの好きなくせに」
ガバッと口に猿轡をかまされると、それぞれが俺の体に手を伸ばす。
「んんんッ」
望月くんに開発された乳首や、肌、全身を撫でられるとビクンと体が跳ねた。
「媚薬もあるだろうけど敏感だな可愛い」
指で捏ねるように乳首を触られると体が勝手に跳ねた。なんか望月くんと触られる感覚とは違う。
嫌だ、触ってほしくない。
「ほっせー腰。望月だけずりーわ」
伸びた手は俺の脇腹から腰を撫でると擽ったくて体を捩った。
「んんんっ!!!」
「ん?何、擽ったいの?…へぇ、可愛い反応」
コショコショと擽られると本気で嫌悪感だけが襲い、必死に暴れた。
「んんんッッ……!!んぐッ」
望月くんにこんな刺激を与えられた事ない俺は対処の仕方が分からずにただビクビクとしながら呻き声をあげた。
「可愛い~」
俺が真っ赤になりながら暴れる反応が気に入ったのか、不良達は腋や脇腹、太腿や足の裏まで余す所なく擽ってきた。
「んんん------ッッ!!!!」
苦手な刺激に必死に暴れるも複数に押さえられては動く事は叶わずひたすら肌を擽られた。
「んぅぅ…っんん、」
刺激が止んだ頃には俺は疲れ果て、必死に息を整えた。
「新鮮な反応可愛かったけど、やっぱり俺達はこっちに興味あんだよな」
「んぐぅ…っ」
一人の男が俺の後孔へ指を入れた。
あれ?指くらい痛くないはずなのに。気持ち悪い。触って欲しくない。
「…んんん!!!!」
「お?すげー暴れ様だな。望月じゃねーと嫌なの?」
「へぇ、そりゃ可愛いな。…犯しがいあんじゃん」
そういうわけじゃないはずなのに。寧ろ他の男でも感じるのか興味はあったのに。
今は嫌悪感がひどくて、ただやめてほしいという感情しか出てこない。
そんな事お構いなしに進む指は、望月くんに開発された前立腺を突いてきた。
「~~ッ!?」
ガクンと激しく体が反応すると、それに気付いた男は執拗に同じ箇所を突いてくる。
気持ち良いけど、気持ち悪い。
嫌だ、嫌。…嫌だ。
「さっき中でイッてたじゃねーか。指でもイケんだろ」
「どーせ助けなんてこねーしな、覚悟決めろや」
「んんぐぅぅぅ…!!!」
全力の抵抗も虚しく、自身にも触れられると俺は絶頂に導かれて今にも絶頂しそうになった。
「んぐッ…!」
イク!と思ったタイミングで根元を指で押さえつけられ、欲を吐き出す事は叶わなかった。
「んぅぅ…っ、んっ!」
イケない苦しさ、イキたくない感情、やめてほしいと願う心。色んな感情が頭を駆け巡りながら必死に抵抗した。
「無駄な抵抗お疲れ」
「んぐぅっ、ぅ…ぅぅぅ!」
望月くん、助けて。
一番叶わない願いを心の中で呟いた瞬間、ガラッと扉が開いた。
「!?」
「…っ望月?」
その場にいた全員が扉を方を向くと、かなりのオーラを纏った望月くんが立っていた。
「……へぇ、何で来たの?お前、いつも戻って来たことねーじゃん」
「全部録画したから。お前ら全員退学なるよ」
「は?」
望月くんはスマホを差し出して今までの行為を流すと、不良達は焦った様に俺の体を解放した。
「…散々悪さしといて退学は嫌なんだ。とっとと出てけよ、二度と千明に近付くな。俺のだからそいつ」
「…チッ」
不良グループはそそくさと準備室を後にした。退学が怖いのもあるだろうが、今の望月くんのオーラは凄まじいので叶わないと思ったんだろう。
「…んぐぅ」
猿轡をつけられたままの俺は縋るように望月くんを見つめると、ガチャンと鍵をかけてこちらへやってきた。
「お前さ、何俺以外に触れさせてんの」
「んぅ…」
「お前は俺の所有物なんだよ。だから…俺以外にこんな事されてんじゃねーよ」
「んん…」
さっきヤッたばかりなのに、俺は何故かその言葉にまた強い興奮を覚えた。
「…何?まだ物足りねーの?」
「んう!!」
コクコクと目を輝かせて頷くと、机の中に忍ばせていた拘束具を取り出した。
俺の両手を頭上で縛り上げると、下ろせない様に椅子に括り付けた。
「ついでにその口はそのままにしといてやるよ」
望月くんは俺の太腿に跨ると、今まで見せた事のないニヤリとした不敵な笑みを浮かべた。
「さっきちょっとだけ聞こえてたけどくすぐり弱いの?」
「んぐっ!?」
ゆっくりと脇腹に指を這わされると、ビクッと激しく跳ねた。
ゾワゾワする感覚にフルフルと首を横に振ると、ニヤニヤした表情でコショコショと指を動かされた。
擽ったくて体を捩るも、何故か嫌悪感はない。寧ろ……。
「お前こんな刺激で勃つの?すげーな」
「んぅぅ…っ」
自分でも勃起した事実に恥ずかしくなり、フィッと顔を背けると、顎を掴まれて無理矢理顔を見る様に強制された。その間も片方の手はコショコショと脇腹を擽る。
「~~っっ!!!」
恥ずかしい刺激に頬を染めると、珍しく楽しそうに笑う望月くん。
「…気持ち良い?」
猿轡を外されると変わらないニヤケた笑みを見せながら訊ねてきた。
「き、もちい…っ」
「さっきあいつらの事は嫌がってたろ」
「俺さ、無理矢理抱かれたら誰にでも興奮すると思ったんだ」
「…?おう」
「でもさっきめちゃくちゃいやだった。…望月くん、助けてって思っちゃって。俺、無理矢理されるのとか好きだけど、望月くん限定だったみたい」
俺が羞恥に耐えながらそう言うと、望月くんはニヤけた表情からいつもの冷たい表情に戻った。
「へぇ、俺のモノっぽくなってきたね」
「…そうかも、俺、望月くんの事好、」
「黙れ」
何で!?と言いたくなったがまた猿轡を付けられてわしゃわしゃ擽られた。
「んぐぅぅ~っっ!!」
真っ赤になって笑い転げると、楽しそうに笑う望月くんと目が合った。
「これからも俺が呼んだらすぐに来い。俺以外に触れさせんな。お前は一生俺のな」
「…!」
よく分からない関係の俺達だけど、俺は何故か無性に嬉しくなった。
コクンと笑顔で頷くと、そこからは激しく犯された。そこには相変わらず少しの優しさがあって温かい。
いつか望月くんも俺を好きなって欲しいと願いながら、俺は幸せな時間に身を委ねた。
end.
フェラ/擽り/少し複数/無理矢理/媚薬
攻→望月
受→千明/視点
◇ ◆
「うわ、お前何その痕」
「これ?…えへへ~付けてもらっちゃった」
「はぁ?どんな女だよソイツ。お前体壊れるぞ」
指摘された痕とは、俺の首筋と手首にクッキリとついた青痣。
拘束された時についた物だが、俺は満足している所謂ドM。
「いーの。合意の上なんだから、俺は痕ついてた方が愛されてたって実感出来るからいいの」
「その割に顔色悪いし、無茶すんなよ」
「心配サンキュ。でも本当に平気だからありがと」
「…お前の彼女ってやばい奴なの?」
「んーや?別に、ていうかー俺の事は気にしないで!お前は彼女居ないのー?」
「…居ないけど」
腑に落ちない顔をしている辺り、本当に心配してくれてるのは分かった。それに気づかないふりしてちゃらけたように返す俺。
誰かは明かしてはいないが、これを付けた相手は同じ学年の超モテ男。なんなら女性でもなければ恋人なんかでもない。
ある時、たまたま使われていない教室でオナッている所を目撃され、弱味を握られて犯された。
無理矢理犯されるシチュエーションなんてなかったし、完全に興奮した俺は縋るように次の約束を取り付けた。
そしてそのままセフレのような関係になった。
ピコンとスマホが音を鳴ると、噂をしていた相手からメッセージが着た。
【準備室】
とだけ書かれた文字。それは今からすぐに来いという意味。
「あー俺ちょっと寄る所出来たからまた後でな」
「…ん、何かあったら言えよ」
「サンキュー」
友人に手を振って別れると、猛ダッシュで指定された準備室へ向かった。
「望月くん!」
俺を呼び出した学校一のモテ男は、望月くん。俺が到着するなりいつものクールな表情で座っていた。
「遅い」
「ごめんね!どうしたの?」
「ヤりたい」
「うんっ!」
こうやって突然呼ばれるなんて日常茶飯事。最初こそは驚いたが、一度も嫌だと思った事はない。
それが好きという感情なのかは置いておいて、俺は望月くんにドハマりした。
「舐めて」
「うん!」
俺を床に膝立ちにさせると、望月くんはチャックをずらして萎えた自身を取り出した。
「んっ!ん…」
俺はそれを喜んで咥えると、散々教えられたテクを使って愛撫した。俺のフェラで勃ってくれるのが嬉しい。
「んん…っ!」
冷たい床に無理矢理押し倒されると、下を全て脱がされ、望月くんが持参してくれたローションを尻に垂らされた。
少しは慣らしてくれるが、俺が痛いのが好きだと言ったからある程度したらすぐに挿れてくれる。
「望月くん…っあっ、ぁ!」
「声でかい、黙れ」
ガッと力強く口を押さえられるとそれすらも興奮する。
今まで気付かなかった自分の性癖。それは無理矢理犯される事だったらしい。
俺が喜んで犯されるのを見て驚いた顔をしていたが、それを受け入れてくれて。こんなに自分が変態だとは思わなかったが、全て受け入れて抱いてくれている。
本当にただの性欲処理としか思われていないだろうが、今この瞬間は俺だけを見てくれて、呼び出そうと思ってもらえる程度には俺の存在を知ってくれている。それだけで幸せだった。
別に俺も恋愛感情があるわけではない。
ただ、好きに抱いてくれる奴が欲しかった。おそらく利害が一致し、今もこうやって体を重ねている。
「お前痛くされんの本当好きだよな」
「んぐぅぅ…」
口を押さえられているため喋れないが、コクコクと頷くと冷たい望月くんの瞳は俺を見下すように細くなった。
しかしなんだかんだ尻に負担がないようにしてくれているので痛みはあまりなかったりする。
ド鬼畜になりきれない所も実は気に入ってたり。
「ん------ッ」
容赦なく奥を突かれると、俺の背中はのけ反り、中だけの刺激で絶頂した。
「…勝手にイッてんじゃねーよ」
「ごっ、め、なさっ……ァァ!!」
中で絶頂した瞬間、俺の口を覆っていた手は離されて両手で腰を掴まれた。
「俺まだだからへばんな」
「もっ…イキましたァァ…やめっ!望月くんっ」
絶頂した直後の刺激は好き。でも痺れるような刺激は体が拒否しているのか、勝手に暴れてしまう。
何度か腰を動かされると、俺はまた絶頂し、その直後に望月くんも俺の中で射精した。
「…あ、ふぁぁ…っ望月くんっ、気持ち良かった…好き、俺望月くんに犯されるの大好き…」
クタリと脱力しながら手を伸ばすとパシッと払われ、余韻に浸る間もなく自身が抜かれた。
「ん、またヤりたくなったら呼ぶわ」
「うん…っいつでも、呼んで!俺、すぐ飛んでいくからっ」
服を整えて準備室から出て行く望月くんの背中を見送ると、俺は気怠い体を起こして身なりを整えた。
「……」
もう少し一緒に居たい気持ちはあるが、俺達はそういう関係じゃない。
情事後だけ謎の寂しい感情が芽生えるが、ふと机を見ると俺の大好きなミルクティーが置かれていた。
「…!」
最初の頃に俺が好きだと言ってから、毎回呼び出された時は買ってくれている。
俺はミルクティーを手に取って乾いた喉を潤した。
「…甘い。美味しい」
椅子に腰掛けながらチビチビ飲んでいると、暫くしてから体に異変が起きた。
「…?」
じわじわと暖かくなっていく体を不思議に思っていると、突然力が入らなくなり、カタンと手からミルクティーが落ちていった。
「え?」
拾おうと体を動かすと、俺はそのまま崩れ落ちるように床に転げ落ちた。
「あ…え?何…」
いつもの体の感覚と違う事に困惑していると、ガラッと誰かが入ってきた。
「誰…?」
「よ、千明くん」
入ってきたのは不良グループ。優等生で売っている望月くんや俺とは住む世界が違う奴ら。
「ここ、俺らの溜まり場にしてたんだけどさぁ。お前が使い出したから何してんのか見てたんだよな。まさかいい子ちゃんのお前らが堂々と学校でセックスするなんてな」
「何が目的?バラしてもいいけど望月くんの名前は出さないでね」
「俺は可愛く喘ぐお前が見たいだけ。別にバラすつもりはなかったけど、千明くん次第?」
「…」
これはあれか、複数で俺を犯すつもりだな。ヤッたばかりで少し疲れてはいるが興奮するじゃないか。
俺は目を輝かせると、不良グループ達はニヤニヤ笑いながら俺の方へ近づいて来た。
「余裕そうじゃん。お前らのこと見てたけど、千明って本当ドMだよな。こんな痕まで付けてさ」
動けない体の俺に首輪を装着すると、グイッと引っ張られた。
「!?…んぐッ」
首にだけかかる圧力は凄まじく思わず顔が歪んだ。
「んがっ…かはっ、げほっ」
「おら動けねーだろ?…それ、いつもみたいに大好きな望月が買ってくれてたろ。あいつがちょっと席外した時に媚薬混ぜたの」
まじか。だから体があったかいわけだな。興奮するじゃないか。
…いや、何でだ?あまりしないかもしれない。望月くんからのプレゼントに手を出されたからか?
そんな事を考えていると、グイッと一人の男に羽交締めにされて体を押さえつけられると、もう一人が俺の下を脱がした。
足が閉じれないように片足ずつ男が配置された。
「うわぐっちゃぐちゃ」
先程まで望月くんのモノを咥えていたソコを見られ、流石に羞恥が襲う。
「…っ」
「顔赤いな、意外と効果あんの?」
「やめ…ろやッ」
複数に犯されるなんてかなり興奮するシチュエーションのはずなのに、何故か嫌悪感が芽生えた。
「こういうの好きなくせに」
ガバッと口に猿轡をかまされると、それぞれが俺の体に手を伸ばす。
「んんんッ」
望月くんに開発された乳首や、肌、全身を撫でられるとビクンと体が跳ねた。
「媚薬もあるだろうけど敏感だな可愛い」
指で捏ねるように乳首を触られると体が勝手に跳ねた。なんか望月くんと触られる感覚とは違う。
嫌だ、触ってほしくない。
「ほっせー腰。望月だけずりーわ」
伸びた手は俺の脇腹から腰を撫でると擽ったくて体を捩った。
「んんんっ!!!」
「ん?何、擽ったいの?…へぇ、可愛い反応」
コショコショと擽られると本気で嫌悪感だけが襲い、必死に暴れた。
「んんんッッ……!!んぐッ」
望月くんにこんな刺激を与えられた事ない俺は対処の仕方が分からずにただビクビクとしながら呻き声をあげた。
「可愛い~」
俺が真っ赤になりながら暴れる反応が気に入ったのか、不良達は腋や脇腹、太腿や足の裏まで余す所なく擽ってきた。
「んんん------ッッ!!!!」
苦手な刺激に必死に暴れるも複数に押さえられては動く事は叶わずひたすら肌を擽られた。
「んぅぅ…っんん、」
刺激が止んだ頃には俺は疲れ果て、必死に息を整えた。
「新鮮な反応可愛かったけど、やっぱり俺達はこっちに興味あんだよな」
「んぐぅ…っ」
一人の男が俺の後孔へ指を入れた。
あれ?指くらい痛くないはずなのに。気持ち悪い。触って欲しくない。
「…んんん!!!!」
「お?すげー暴れ様だな。望月じゃねーと嫌なの?」
「へぇ、そりゃ可愛いな。…犯しがいあんじゃん」
そういうわけじゃないはずなのに。寧ろ他の男でも感じるのか興味はあったのに。
今は嫌悪感がひどくて、ただやめてほしいという感情しか出てこない。
そんな事お構いなしに進む指は、望月くんに開発された前立腺を突いてきた。
「~~ッ!?」
ガクンと激しく体が反応すると、それに気付いた男は執拗に同じ箇所を突いてくる。
気持ち良いけど、気持ち悪い。
嫌だ、嫌。…嫌だ。
「さっき中でイッてたじゃねーか。指でもイケんだろ」
「どーせ助けなんてこねーしな、覚悟決めろや」
「んんぐぅぅぅ…!!!」
全力の抵抗も虚しく、自身にも触れられると俺は絶頂に導かれて今にも絶頂しそうになった。
「んぐッ…!」
イク!と思ったタイミングで根元を指で押さえつけられ、欲を吐き出す事は叶わなかった。
「んぅぅ…っ、んっ!」
イケない苦しさ、イキたくない感情、やめてほしいと願う心。色んな感情が頭を駆け巡りながら必死に抵抗した。
「無駄な抵抗お疲れ」
「んぐぅっ、ぅ…ぅぅぅ!」
望月くん、助けて。
一番叶わない願いを心の中で呟いた瞬間、ガラッと扉が開いた。
「!?」
「…っ望月?」
その場にいた全員が扉を方を向くと、かなりのオーラを纏った望月くんが立っていた。
「……へぇ、何で来たの?お前、いつも戻って来たことねーじゃん」
「全部録画したから。お前ら全員退学なるよ」
「は?」
望月くんはスマホを差し出して今までの行為を流すと、不良達は焦った様に俺の体を解放した。
「…散々悪さしといて退学は嫌なんだ。とっとと出てけよ、二度と千明に近付くな。俺のだからそいつ」
「…チッ」
不良グループはそそくさと準備室を後にした。退学が怖いのもあるだろうが、今の望月くんのオーラは凄まじいので叶わないと思ったんだろう。
「…んぐぅ」
猿轡をつけられたままの俺は縋るように望月くんを見つめると、ガチャンと鍵をかけてこちらへやってきた。
「お前さ、何俺以外に触れさせてんの」
「んぅ…」
「お前は俺の所有物なんだよ。だから…俺以外にこんな事されてんじゃねーよ」
「んん…」
さっきヤッたばかりなのに、俺は何故かその言葉にまた強い興奮を覚えた。
「…何?まだ物足りねーの?」
「んう!!」
コクコクと目を輝かせて頷くと、机の中に忍ばせていた拘束具を取り出した。
俺の両手を頭上で縛り上げると、下ろせない様に椅子に括り付けた。
「ついでにその口はそのままにしといてやるよ」
望月くんは俺の太腿に跨ると、今まで見せた事のないニヤリとした不敵な笑みを浮かべた。
「さっきちょっとだけ聞こえてたけどくすぐり弱いの?」
「んぐっ!?」
ゆっくりと脇腹に指を這わされると、ビクッと激しく跳ねた。
ゾワゾワする感覚にフルフルと首を横に振ると、ニヤニヤした表情でコショコショと指を動かされた。
擽ったくて体を捩るも、何故か嫌悪感はない。寧ろ……。
「お前こんな刺激で勃つの?すげーな」
「んぅぅ…っ」
自分でも勃起した事実に恥ずかしくなり、フィッと顔を背けると、顎を掴まれて無理矢理顔を見る様に強制された。その間も片方の手はコショコショと脇腹を擽る。
「~~っっ!!!」
恥ずかしい刺激に頬を染めると、珍しく楽しそうに笑う望月くん。
「…気持ち良い?」
猿轡を外されると変わらないニヤケた笑みを見せながら訊ねてきた。
「き、もちい…っ」
「さっきあいつらの事は嫌がってたろ」
「俺さ、無理矢理抱かれたら誰にでも興奮すると思ったんだ」
「…?おう」
「でもさっきめちゃくちゃいやだった。…望月くん、助けてって思っちゃって。俺、無理矢理されるのとか好きだけど、望月くん限定だったみたい」
俺が羞恥に耐えながらそう言うと、望月くんはニヤけた表情からいつもの冷たい表情に戻った。
「へぇ、俺のモノっぽくなってきたね」
「…そうかも、俺、望月くんの事好、」
「黙れ」
何で!?と言いたくなったがまた猿轡を付けられてわしゃわしゃ擽られた。
「んぐぅぅ~っっ!!」
真っ赤になって笑い転げると、楽しそうに笑う望月くんと目が合った。
「これからも俺が呼んだらすぐに来い。俺以外に触れさせんな。お前は一生俺のな」
「…!」
よく分からない関係の俺達だけど、俺は何故か無性に嬉しくなった。
コクンと笑顔で頷くと、そこからは激しく犯された。そこには相変わらず少しの優しさがあって温かい。
いつか望月くんも俺を好きなって欲しいと願いながら、俺は幸せな時間に身を委ねた。
end.
応援ありがとうございます!
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