短編BL

まこ

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◆短編(1話)

徹底的に

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拘束/胸横責/擽りのみ/甘?

攻→智
受→光/視点

◇ ◆

「久しぶりだから緊張する」

「最近仕事バタバタで悪かった。淋しい思いさせたな」

久しぶりに恋人と休みが合った週末。まだ明るい昼間からベッドの上で肌を擦り合わせた。

それがとても心地良くて、抱き締め合っているだけでどうしようもなく興奮した。

「今日も縛ってもいい?」

「いいよ」

素直に腕を万歳にすると、恋人は慣れた手つきで俺の腕をベッドに準備していた手枷に固定した。

ピンと腕を張って腋を晒け出すと、久しぶりだから羞恥と興奮が合わさる。

恋人の性癖はくすぐりと拘束。

俺は元々くすぐりには耐性があったが、開発された結果、感度が上がれば案外効く体になってしまった。

最初こそは擽ったくて辛いだけだったが、今はそれがないと少し物足りない程になった。終わった後には蕩けた様な感覚が襲い、またしてほしいと思う程に。

「今日はいっぱいいじめていいよ」

「おー、勿論そのつもりだよ。だってさぁ、俺が仕事頑張ってる時にこーんな配信する悪い子には、徹底的にお仕置きしないといけないもんな?」

見せられたスマホの画面を見て、俺は言葉を失った。

「お前が性欲強いのは知ってたから、一人でしてるのは何も思わねーけどまさか全国に配信してたなんてな」

再生されたアーカイブには俺が一人でしている姿が映っていた。マスクや帽子を被って撮影しているが、見る人が見れば俺だと気付くだろう。

「………」

そう。

実は恋人の智が多忙すぎて、俺は欲求に耐え切れずにオナニー動画を配信するアプリに登録した。

今まで性欲が溜まればセフレで発散していたのだが、智と付き合い出してからは一切そういう事をやめた。

しかしどうしても性欲は溜まるので、ついつい配信に手を出した。誰かに見られているという興奮が、オナニーでも満足出来たから。

「…えぇっと、」

「誰かに見られねーと興奮出来ないの?一人で大人しく慰めてくれてたら今日はお前が大好きなセックスで満たしてやったのによ」

「…今までみたいに誰かとヤると浮気になると思ったから、配信にした」

「俺からしたら配信もすげー嫌なんだけど。隠してたって事は多少後ろめたいって思ってるんだよな?」

「別に後ろめたいとは思ってない。ただ聞かれてないしわざわざ俺から言う必要ないと思って言ってなかっただけ。でも嫌だったならごめん、二度としない」

「これを後ろめたいと思わないのもどうかと思うけど。コメントで色んな人とエロい会話してるのは浮気に入んねーの?」

「俺は入らないと思ってた」

「そっか。俺はめちゃくちゃ嫌だったから、容赦しないけどな」

「何…すんの、」

「お前の一番弱いココだけを責めてやるよ」

俺に覆い被さると、ツンツンと人差し指で胸の横を突かれた。

「ひ…っ!」

「俺が乗っかってるから動けねーだろ?」

「あ…!あっ、やめ…そこは、嫌い…っ」

「うん、知ってる。擽ったいだけの刺激は嫌いだもんな」

ツンツンと人差し指が動くとビクッと体が跳ねた。強い擽ったさが襲い、ベッドに繋がれた腕が音を立てる。

「ぅあっ……」

折角愛し合えると思って楽しみにしていたのに、酷い仕打ちに腹が立った。

「…くそ、てめぇ…っ」

「反省の色が見えねーな」

「だって…俺悪く、ないっ、認識の違いだろ…」

「俺がエロい配信して誰かを攻めてたらどう思う?」

それを想像した瞬間、俺はグッと口を結んだ。

「……絶対やだ……」

「そういうことだよ?」

「…ごめんなさい、反省しました…許して下さい…」

「うん、いい子。でもわざわざ言わないと分からない性欲まみれの光クンにはたーっぷり分からせてあげないとダメだよな?」

コイツが俺をクン付けで呼ぶ時は、大抵本気でキレている時だ。流石に軽率な行動だったかと過去の自分を悔やんだ。

「光クン。顔を横向けて耳見せろ」

耳を責めるつもりなのか、智は少し意地悪な声色でそう言った。俺は素直に顔を横へ向けて耳を見せると、智の顔が近付いてきた。

「俺の言う事聞かなかったらお仕置きするから、このままいい子にしてろよ」

耳へ息を吹きかけられると、気持ち良さに甘い声が出た。耳は好きなので素直にコクコクと頷いた。

「耳…気持ちい…もっとしてぇ……」

「…光、こちょこちょこちょ」

「ひぁ…!?ちょ、違…!待って!!」

言葉から逃げようと顔の向きを変えて睨みつけると、グリグリと人差し指が胸の横へ突き刺さる。

「ひゃぁあっ!!」

「顔の向きはどーすんの?耳、ちゃんとこっち向けて?」

「あ…やだ…っ!擽ったくなるから…変な事、言わないで…っ」

「耳出せ。言う事聞かねーならずっとここ擽るけどいーの?」

「んはぁぁぁ…っ!やっ!やだぁっ!そこやだ!やめてっ、」

グリグリと指が動くと耐え切れずにジタバタと体を跳ねさせた。

「じゃあいい子に言う事聞こうか」

「うぅ……」

身体中が熱くなってしまったが、素直に耳を出すと、再び顔が近付いてきた。

ふぅ、と息を吹きかけられると、快感に安堵した。

「気持ち良い…気持ち、い」 

「良かった。じゃあ優しくいじめてやるよ」

俺が素直に言う事を聞いたからか、智はクスッと微笑むと、優しく胸の横に指を添えてコショコショと動かし始めた。

「ひゃはぁっ!!ぅあっ、あッ!!…やめ、やめっ、てッ……」

「ここ弱いもんな、こちょこちょこちょ~」

言葉にされながら擽られると感度が爆上がりし、普段我慢出来る刺激でも耐え切れなくなる。

それを知っている智は意地悪に言葉で囁きながら擽ってくる。

「ぅあぁぁ…!はぁっ…擽ったい、っ、そこ擽ったいぃぃ…!お願いっ…指、退けてぇ…っ触んないで、やだぁっ…やだ!やだぁぁぁぁ!!!」

「今日はお前の気がおかしくなるまでずっとここだけいじめるから」

「ぁはァッ!!ぅあ…ふ……ははッ、あはっ…あ、あぁ…、やら…や、やァァ……」

体全体に力を込めて捩ろうと頑張るも、上手く体重をかけられて動けなかった。

サワサワと胸の横を擽られ、耳を舐められるとビリビリするような頭が痛くなるような刺激になった。

「だめぇぇぇ…っ、だめ、だめ…!!智っ、ごめんなさい!ごめんなさい…っ許してっ…もうしません、アカウントも消します…っごめんなさい!」

「うん。ちゃんと後で消してもらうから」

「ひゃはぁっ!!あッ!!…ぁははははッ、やめ、それ嫌だァァ!!!」

「そっか、じゃあいっぱいつついてやるよ」

「ぅあッッ!!!あぁぁ………っ!!」

ツンツンと人差し指でつつかれると、その度に体が面白い位に跳ねた。

(やばい、このまま続けられたらおかしくなる)

何とかその状態から逃れないと気が狂いそうなので、俺は恥も何もかも捨てて、継続して謝罪の言葉を口にした。

「ごめんなさい…!もう…無理ですっ、何でもするからぁっ、許して、許してぇぇぇ…!!」

「へぇ、何でもしてくれんの?」

「するっ、するからぁ……ッ」

「じゃあ今、耐えろ」

「うっ、ァッ!?んひゃっぁぁぁあ!!」

軽く爪でこちょこちょと激しく擽られたら間抜けな声が出た。

「あっひはっ!!やっ…ひゃはははははぁっ!やめてっ、お願いっ、これ以外ならぁっ、頑張るっ、頑張るからぁぁぁぁぁあ!!」

「俺はこれを頑張ってほしいんだけど」

「ひあぁぁっっ!!」

本当にそこしか刺激しない智は、しつこくしつこく擽ってきた。暴れすぎた所為で体は疲れ果てたが、触られたら反射的に暴れさせられる。

「ひゃはははははぁぁぁあっっ!!くすぐったいぃぃ…!くすぐったぃぃぃぃぃ!!!」

「うん、だって擽ってるからな」

指の動きが早くなるとビクンと腰が跳ね、強烈な擽ったさに頭が痛くなった。

「あはははははっっ!!だめっ、だめぇぇぇぇ!!!くすぐったいぃっ、やぁぁぁっ!!!無理無理っ、おかしくなるっ、智っ、ははっ、あははははっ」

「本当、他の所はそこまで弱くないのにここだけかなり苦手だよな」

ベッドの軋みと俺の叫び声が激しく響く部屋。気が狂いそうなほどの擽ったさにボロボロ涙が出た。

「今日はいっぱい時間あって良かった」

俺の呼吸が乱れ始めると、擽っていた指は止まった。

「はぁ…っ、ぁ……はぁ…っ」

「いい顔になったな、反省した?」

「したぁ…しました…本当、にごめんなさい…っ」

「もう二度と配信しない?」

「しませんっ、絶対しないぃ…っ」

「俺以外に可愛い姿見せちゃダメだよ?」

「見せないぃ…っ、ごめんなさいぃ…っ」

やっと優しい表情になった事に安堵した。これできっと当初の予定通りに愛してもらえると思い、キスを強請るように目を閉じた。

すると軽く重なる唇。嬉しくて舌を入れると智も絡めてくれた。

「んぅ…智、好き…嬉しい、好きっ…好きぃ」

「俺もめちゃくちゃ好きだよ」

指は体から離れると、優しく頭を撫でてくれた。それが堪らなく安心して心地良くて。

「…ん、もっとちゅーして…ずっとしてたい…」

「うん、ずっとする」

頭を撫でていた手が押さえ込む様に変化し、どんどんと深いキスへ変わっていく。

舌が俺の口内を探り、上顎をなぞる。

「ふ…ぅ、そこ…好き、」

「うん。知ってる」

智の舌先が口内の好きな箇所を刺激すると、めちゃくちゃ気持ち良くて甘い声を出した。

しかし、次の瞬間、胸の横に違和感が襲う。

「ん"ッ」

深いキスの最中にまた指が動き出し、胸の横を擽ってきた。逃げようと体を捩るが、頭をガッチリ押さえつけられ、舌も出て行ってくれないので苦しさだけが増えていく。

「んぐ…ん、ん、」

片方だけだが、ツンツンと人差し指でつつかれると我慢出来なくて拘束された腕を必死に動かした。

「…暴れても無駄だよ?」

唇が離れた後、グイッと頭の向きを変えさせられて耳元で意地悪な言葉が囁かれた。

「ぅう…っ!いつまで、そこっ…する気、だよっ」

「最初に言ったろ。お前がおかしくなるまで」

ボソボソと吐息が耳にかかるとそれだけで強い快感になった。

指はグリグリと動き続け、体は勝手に暴れる。

「ゆるっ…して、許してっ…」

「だめ。ずっとキスしてほしいんだよな?…しててやるから安心して?」

「え…あっ、ンン、」

唇が重なり、誰よりも大好きな人との深いキス。今までなら嬉しくて堪らないのに、胸の横に添えられた手がいつ動き出すか分からない恐怖に、拒む様にブンブンと首を振った。

「キスしてって言ってくれたのに嫌なの?…俺ずっと光としてたいのに」

「俺もっ、したい、したいけど…指がっ、怖い、何処かにやってよ…!もう擽らないで!やだっ!やだぁ!」

「でも元はと言えば誰が悪いの?反省出来てないみたいだし、5分間休憩なしでここ触ってあげる。5分経った時に俺を納得させる言葉考えておいて?」

「いやっ!!いやだぁぁあ!!!」

両サイドに指が添えられると、俺の一番苦手な触り方で擽ってきた。

「ひゃはははははぁぁあ!!いやぁ!!やぁぁあ!!くすぐったぃぃ!!やめてぇぇ!!やめてっ、やめて!!お願いしますっ!!あはぁっ、いあァァアッッ!!」

弱すぎるので慣れる事はないだろうが、一応慣れない様に擽り方を変えて指を動かされると体が面白いくらいに跳ねた。

たった5分だが、もう既に限界だった。

「汗だくじゃん。ちゃんと押さえててやるからそんなに暴れんなよ。ずっとここから指離さないでいてやるから」

「離せぇぇぇっ!!!離せっ!!のけっ!!!どっか行けばかぁぁぁあ!!!!」

「そんな言い方すんの?じゃあもう5分追加しようか」

「いやあああっ!!んはっ、はぁぁっ、ひははっ、はっ、ぅああああ!!!」

もう笑い声でもない変な叫び声が響く。時計がないので今何分経過したか分からないし、ちゃんと言葉通り10分で終わってくれるのかも分からない。

いつ終わるか分からない責めに精神的に追い詰められた。

「光、合計10分経ったよ」

叫び過ぎて喉が枯れ、ぜぇぜぇ言っていると、漸く指の動きが止まってくれた。

「…素直になれる?」

智が納得する言葉を考える事が出来ず、ボロボロ泣きながら今思ってる言葉を呟いた。

「すきぃ……すき…っ、好き、好き…っ、好きだよぉ…っすきぃぃぃ……っ、」

「……え、何それ、やば。可愛い」

「智…っ、智…、すき、すきっ!」

「俺も好きだよ。いじめ過ぎてごめんな」

「もっとぉ…っ、もっとしてぇ」

「え?」

「気持ち良かったぁぁ…っ、頭ふわふわするっ、…もっといじめて、もっと…頭ぐちゃぐちゃになるまでめちゃくちゃにしてぇぇ……っ」

「………いいよ、ハマったの?」

「ハマったぁ…っ…」

ガチャガチャと腕を動かして強請る自分は、もう理性なんてない。

「キス、してっ、ぎゅってして……」

「うん。じゃあキスして抱き締めながらいっぱいいじめるわ」

その言葉に、俺はフニャリとした顔で頷いた。

end.
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