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1章 あのポーズが全ての始まり
365日目~息をするように使えるようになった能力(チカラ)と日常に起こり始めた事象(イヘン)~
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ついに能力が発現して1年が経過しようとしている。
俺が使えるような超能力に関する事件はニュースで見ることはなく、世間やネットを騒がしていることもない。
この世に能力者は自分以外居ないのではないか。と、思うようにすらなってきていた。
が、今日、正確には昨日か。通勤途中に違和感のある風景に遭遇した。
いつも通りに家を出て、いつも通りの電車に乗る。
もうルーティンとなった練習の時間。
つり革に掴まろうが、満員の乗客に押しつぶされていようが関係なく、能力を発動し続けられるようになっていた。
火は、限りなく見えない状態で、火力は最小、大きさはバランスボール大、自分との距離は…正確には分からないが、634メートルよりは高いと思う。
ふと、車窓の外を見たときに、いつもと違う色が付いた風が吹き抜けた。
一瞬の出来事だったが、見間違いではない。
能力発現時に身体能力と同じく、動体視力もとんでもないことになっていて、すれ違う電車同士の中から知り合いを見つけることができるレベルになっているからだ。
気になったが、そこから先にはもう色の付いた景色は無かった。
ハッと思い、とっさに火を消す。
なんとなくだが、そうした方が良いような気がしたからだ。
乗り換える駅に到着し、辺りを見回すがここにも色は見えなかった。
ホームを引き返えして色が見えた辺りを確認しようかと思ったが、いつもの電車に間に合わないといけないので、後ろ髪を引かれつつ先に進んだ。
ダッシュすれば余裕で間に合うが、通勤のこの時間帯は人が多すぎる。
全く、どこにこれだけの人間が潜んでいるのか。
その日はオフィスから、ちょこちょこ休憩の時に外を見ていた。
火火野「…付いてないな。」
水元「なんか悪いことでもあったんですか?」
おっと、声が出ていた。
火火野「…良いことなんてねーよ。だろ?」
水元「ホントにねー。また押し付けられましたし…」
火火野「また~を繰り返すと何百回言わないといけないなwまぁ、マジでヤバいときは手伝うよ。」
水元「毎度、助かります。」
元気だけが取り柄の水元の顔に少し、悲壮感が見受けられる。
火火野「お、休憩終わりか。」
水元「あー嫌な仕事をやりますか~。他人のw」
いつもの水元っぽい。大丈夫そうだ。
火火野「ホントに早めに言えよ。手伝うからよ。」
席に戻りながら。
水元「りょーかいです。」
だって。
だが、あの色の付いた風。
一瞬だけしか見れなかったが、まぁまぁ広範囲だったように見えた。
と、いうことは、そんなに頻繁に使えないのかもしれない。
使う時間帯を決めているかも…
想像しても、分からないことだらけだ。
でも、ひとつだけハッキリしていることがある。
あれは、能力者が何かしらの能力を使っている。
そいつが、善なのか悪なのかも分からない。
でも、少しホッとしている自分もいる。
俺だけじゃないんだ。
他にもいるんだ…
まぁ、その能力者がどんな輩か分からないので、これからは注意して練習するようにしよう。
その日は、もう”色”を見ることはなかった。
やはり、結構、体力を使うから、時間や場所を決めている。
多分だが、かなり的を得ているはずだ。
そして、今日は朝の通勤ラッシュの時間を、そしてそれなりに大きい駅の周りを狙っていた。
そうだとすれば、目的はきっと、能力者探し。
だが、”能力者を捜索する”なんて技があるのか?
見た感じ”風”に色が乗っていたようだから、”風”の使い手なんだろうけど。
俺の能力は火だから、”捜索”みたいなイメージが全く湧かないが、風だったらもしかすると、捜索、索敵なんかできそうだ。
…いかん。ワクワクする。
今は帰宅の途中。今日は天辺を回る前に電車に乗っている。
働き方改革とかいうやつのおかげで、ちょっとだが勤務状況の見直しが入って、前ほど残業がし辛くなっている。
でも仕事量はほとんど変わってないんだがな。
なかなかのジレンマだ。
考え事をしながらでも問題なく練習が可能になっている。
そうこうしているうちに、家に着く。
帰宅途中に色は見えなかった。朝のラッシュの時間帯だけで地域も絞って捜索をしているのだろう。
能力者は一人なのか、複数いるのか。
組織なのか、一匹狼なのか…
能力があるのに、悪いニュースにならないということは、悪人ではないのか?
まぁ、少なくとも俺以外にも能力者が居る。
それが分かっただけで、胸躍る。
ワクワクがとまらないが明日も仕事だ、練習して寝よう。
記念すべき?能力誕生日前にビッグなプレゼントが届いた。
俺が使えるような超能力に関する事件はニュースで見ることはなく、世間やネットを騒がしていることもない。
この世に能力者は自分以外居ないのではないか。と、思うようにすらなってきていた。
が、今日、正確には昨日か。通勤途中に違和感のある風景に遭遇した。
いつも通りに家を出て、いつも通りの電車に乗る。
もうルーティンとなった練習の時間。
つり革に掴まろうが、満員の乗客に押しつぶされていようが関係なく、能力を発動し続けられるようになっていた。
火は、限りなく見えない状態で、火力は最小、大きさはバランスボール大、自分との距離は…正確には分からないが、634メートルよりは高いと思う。
ふと、車窓の外を見たときに、いつもと違う色が付いた風が吹き抜けた。
一瞬の出来事だったが、見間違いではない。
能力発現時に身体能力と同じく、動体視力もとんでもないことになっていて、すれ違う電車同士の中から知り合いを見つけることができるレベルになっているからだ。
気になったが、そこから先にはもう色の付いた景色は無かった。
ハッと思い、とっさに火を消す。
なんとなくだが、そうした方が良いような気がしたからだ。
乗り換える駅に到着し、辺りを見回すがここにも色は見えなかった。
ホームを引き返えして色が見えた辺りを確認しようかと思ったが、いつもの電車に間に合わないといけないので、後ろ髪を引かれつつ先に進んだ。
ダッシュすれば余裕で間に合うが、通勤のこの時間帯は人が多すぎる。
全く、どこにこれだけの人間が潜んでいるのか。
その日はオフィスから、ちょこちょこ休憩の時に外を見ていた。
火火野「…付いてないな。」
水元「なんか悪いことでもあったんですか?」
おっと、声が出ていた。
火火野「…良いことなんてねーよ。だろ?」
水元「ホントにねー。また押し付けられましたし…」
火火野「また~を繰り返すと何百回言わないといけないなwまぁ、マジでヤバいときは手伝うよ。」
水元「毎度、助かります。」
元気だけが取り柄の水元の顔に少し、悲壮感が見受けられる。
火火野「お、休憩終わりか。」
水元「あー嫌な仕事をやりますか~。他人のw」
いつもの水元っぽい。大丈夫そうだ。
火火野「ホントに早めに言えよ。手伝うからよ。」
席に戻りながら。
水元「りょーかいです。」
だって。
だが、あの色の付いた風。
一瞬だけしか見れなかったが、まぁまぁ広範囲だったように見えた。
と、いうことは、そんなに頻繁に使えないのかもしれない。
使う時間帯を決めているかも…
想像しても、分からないことだらけだ。
でも、ひとつだけハッキリしていることがある。
あれは、能力者が何かしらの能力を使っている。
そいつが、善なのか悪なのかも分からない。
でも、少しホッとしている自分もいる。
俺だけじゃないんだ。
他にもいるんだ…
まぁ、その能力者がどんな輩か分からないので、これからは注意して練習するようにしよう。
その日は、もう”色”を見ることはなかった。
やはり、結構、体力を使うから、時間や場所を決めている。
多分だが、かなり的を得ているはずだ。
そして、今日は朝の通勤ラッシュの時間を、そしてそれなりに大きい駅の周りを狙っていた。
そうだとすれば、目的はきっと、能力者探し。
だが、”能力者を捜索する”なんて技があるのか?
見た感じ”風”に色が乗っていたようだから、”風”の使い手なんだろうけど。
俺の能力は火だから、”捜索”みたいなイメージが全く湧かないが、風だったらもしかすると、捜索、索敵なんかできそうだ。
…いかん。ワクワクする。
今は帰宅の途中。今日は天辺を回る前に電車に乗っている。
働き方改革とかいうやつのおかげで、ちょっとだが勤務状況の見直しが入って、前ほど残業がし辛くなっている。
でも仕事量はほとんど変わってないんだがな。
なかなかのジレンマだ。
考え事をしながらでも問題なく練習が可能になっている。
そうこうしているうちに、家に着く。
帰宅途中に色は見えなかった。朝のラッシュの時間帯だけで地域も絞って捜索をしているのだろう。
能力者は一人なのか、複数いるのか。
組織なのか、一匹狼なのか…
能力があるのに、悪いニュースにならないということは、悪人ではないのか?
まぁ、少なくとも俺以外にも能力者が居る。
それが分かっただけで、胸躍る。
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