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3章 最強主人公
475日目その5~トラブルバスター火火野出動(風嵐兄妹ver)~
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駆「いきなり何なんだ、妹の試合が見たいんだが。」
俺は、駆を見据える。
火火野「出来る妹を持つと大変だな。」
駆の表情が強張る。
駆「あぁ。」
火火野「分かってんだろ?合わせてくれてるの。」
ド直球を投げてみた。
駆が向かってきて片手で胸ぐらを掴む。
駆「お前に何が分かる!」
火火野「…分かるんだよ。俺もお兄ちゃんだからな。」
しっかり駆の目を見て、言い放ったその一言は、駆にしっかり届いた。
駆は掴んでいた手を放した。
駆「そうか…お前もか。」
火火野「あぁ。まぁ、今は離れて住んでるから、お前よりマシだが、中学くらいまではしんどかったな。」
駆は静かに聞いている。
火火野「先に入学してるから、晃太君の妹だったのに、いつの間にやらxxちゃんのお兄さんになるんだよな。」
駆はつらそうな笑みを浮かべながら、ゆっくり口を開いた。
駆「最初は俺の方が上手く風を操れたんだ。だが、1か月過ぎたくらいからかな、先に雷華は詠唱ができるようになって。その時はまだ見えてたんだ。アイツの背中は。いや、心の中では前に居るつもりで、前を走っていたかったんだ。」
土筆も雷華もすげぇな。1か月で詠唱だと!?
俺なんか6か月くらいかかったぞ。
と思っている俺を置いて、駆は続ける。
駆「俺が1位だった3回目くらいのOSLCだったか。雷華に負けたんだ。その時はまだ、雷華は俺の方が強いと思ってくれていて、本気でぶつかってきてくれていたんだ。」
火火野「実際は、もう追い抜かれてたんだな。」
駆は静かに、思い出しながら頷いた。
駆「兄貴の薄っぺらいプライドがずっと邪魔してよ。気を使って、気を使いすぎて苦しそうなアイツに気づかないフリして。それでも…俺も練習してるんだ!雷華より練習しているんだから、差は縮まっているはずなんだ!って言い聞かせて。」
俺は駆を見て、静かに聴いている。
駆「詠唱も使っちゃいけない雰囲気だったから、本気をだせば、詠唱さえ使えれば凄いんだ!って思いこんでよ…」
駆の目からは、涙が溢れている。
駆「ダメな兄貴だよな?」
火火野「そんな事ないだろ。兄貴なんてみんなそうだ。プライドと見栄張ってないと生きていけないわ。」
駆は、少しすっきりしたように笑みを浮かべた。
駆「そろそろ、雷華が帰ってくるな。」
涙を拭き、いつもの少し強面な表情に戻る。
火火野「…大丈夫か?」
駆「あぁ、”お兄ちゃん”だからな。」
駆は雷華の所へ向かい、さっきと同じようなやり取りをする。
少し離れた所から見ていた俺を駆は見た。
その表情は何かを決意しているように見えた。
OSLCも予定通り終了し、勝つべくが勝ち残っている。
…なんかどっと疲れた1日が終わる。
俺は、駆を見据える。
火火野「出来る妹を持つと大変だな。」
駆の表情が強張る。
駆「あぁ。」
火火野「分かってんだろ?合わせてくれてるの。」
ド直球を投げてみた。
駆が向かってきて片手で胸ぐらを掴む。
駆「お前に何が分かる!」
火火野「…分かるんだよ。俺もお兄ちゃんだからな。」
しっかり駆の目を見て、言い放ったその一言は、駆にしっかり届いた。
駆は掴んでいた手を放した。
駆「そうか…お前もか。」
火火野「あぁ。まぁ、今は離れて住んでるから、お前よりマシだが、中学くらいまではしんどかったな。」
駆は静かに聞いている。
火火野「先に入学してるから、晃太君の妹だったのに、いつの間にやらxxちゃんのお兄さんになるんだよな。」
駆はつらそうな笑みを浮かべながら、ゆっくり口を開いた。
駆「最初は俺の方が上手く風を操れたんだ。だが、1か月過ぎたくらいからかな、先に雷華は詠唱ができるようになって。その時はまだ見えてたんだ。アイツの背中は。いや、心の中では前に居るつもりで、前を走っていたかったんだ。」
土筆も雷華もすげぇな。1か月で詠唱だと!?
俺なんか6か月くらいかかったぞ。
と思っている俺を置いて、駆は続ける。
駆「俺が1位だった3回目くらいのOSLCだったか。雷華に負けたんだ。その時はまだ、雷華は俺の方が強いと思ってくれていて、本気でぶつかってきてくれていたんだ。」
火火野「実際は、もう追い抜かれてたんだな。」
駆は静かに、思い出しながら頷いた。
駆「兄貴の薄っぺらいプライドがずっと邪魔してよ。気を使って、気を使いすぎて苦しそうなアイツに気づかないフリして。それでも…俺も練習してるんだ!雷華より練習しているんだから、差は縮まっているはずなんだ!って言い聞かせて。」
俺は駆を見て、静かに聴いている。
駆「詠唱も使っちゃいけない雰囲気だったから、本気をだせば、詠唱さえ使えれば凄いんだ!って思いこんでよ…」
駆の目からは、涙が溢れている。
駆「ダメな兄貴だよな?」
火火野「そんな事ないだろ。兄貴なんてみんなそうだ。プライドと見栄張ってないと生きていけないわ。」
駆は、少しすっきりしたように笑みを浮かべた。
駆「そろそろ、雷華が帰ってくるな。」
涙を拭き、いつもの少し強面な表情に戻る。
火火野「…大丈夫か?」
駆「あぁ、”お兄ちゃん”だからな。」
駆は雷華の所へ向かい、さっきと同じようなやり取りをする。
少し離れた所から見ていた俺を駆は見た。
その表情は何かを決意しているように見えた。
OSLCも予定通り終了し、勝つべくが勝ち残っている。
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