突然能力に目覚めた男の730日

こうめい

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3章 最強主人公

477日目その7~序列1位へ各々の戦い(里水vs水崎戦)~

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水崎「なんか雰囲気変わりました?」
里水「そう見えるか。自分では良く分からないが。」

里水は、少し目元が緩んだ気がした。

里水「気分はとても良い。」
水崎「フフッ。さぁ、切り替えましょうか。全力で戦うのは初めてですね。」
里水「あぁ、俺もアイツ等を見習おう。」

夢野「さぁ、グループ2決勝、開始してください!!」

守護球を浮かべる。
それとほぼ同時に詠唱を始める里水。

水崎「させない!!」

詠唱を阻害しようと、右手から水の柱を里水に放つ。

ユラユラとした足さばきで、水崎の攻撃をかわす。

里水~冷たき氷の粒達よ 剣を模(かたど)り腕に宿れ~

水崎「くぅ!間に合え!!」

水崎~私の声に応えし水よ 集まり渦巻き槍と成れ~

里水「焦らなくても、待つさ。その上で…叩き伏せる。」
水崎「あら、お優しい!その余裕…後悔させてみます!!」

里水~凍る斬撃(バールオブリークゼリー)~
水崎~渦巻く3つ又水槍(トルネードトライデント)~

水崎の上部に3つの水球が現れ、そこから渦巻いた水の槍が放たれる。
それだけでも、水崎の実力の高さが覗える。

里水は腕に纏った氷の剣を徐(おもむろ)に振り上げ。

里水~剣舞(ダーンスデエペ)~

ユラユラとした独特の歩調から、舞い踊るように剣を振り抜く。

外から見ていても、その冷気を感じる。

パキッパキィ

技の名の通り、水崎のトライデントは凍り付く。

水崎「私の最強の技を…まるで紙のように…それでも!!」

水崎は、守護球の更に上に水球を作っていた。
詠唱ではない。が、それなりに巨大な水球。

水崎「私は貴方を超えて見せる!」

里水~氷が創るは美しき白結晶 その白は無慈悲に全てを凍らせる~

里水「まだだよ。そんな簡単に超えさせやしない。」

里水~凍る世界(モーンドゼリー)~

里水の周りが白に染まっていき、その中では全てが動きを止めていく。
水崎の攻撃は里水の守護球には届かず凍り落ち、水崎の守護球も同様に。

水崎「…はぁー。たっかい壁だなー」
里水「出来るだけ高くあろうと、しているからな。」
水崎「超えて見せますよ。いつか必ずね。」
里水「あぁ、楽しみにしてる。」
水崎「ホントに、雰囲気変わりましたね?」
里水「そうか?」
水崎「えぇ、そっちの方がいいですよ。」

里水は、少し照れくさそうだったが、すぐにいつものように無表情になり、両名は握手を交わて、会場を後にする。

夢野「水序列1位 里水 冷!いつものクールの中に熱を感じたわー良かったわよ!!」

さて、残るは天岩vs火森戦のみとなった。
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