異世界では人並みに幸せになれますように

bokutinkei

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私は牢の中に1人で残されていた。


「ジルまだかな~ここさむいよ~」


私は寝る用意をしてラルクに話しかけたので薄着でいた。


お家は温度調整が出来ているので夏でも冬でも快適な温度になっていた為に。


体育座りになりながら膝を抱えて身体をギュッと抱き締めて寒さを我慢しながら、
何となく愛子の時の事を思い出していた。


あの時も1人でこんな感じに親を待っていたなぁーと、、、。




施設に預けられていた時殆どの子がお正月になるので親に連れられて家に帰って行ってた。


私の親は仕事が忙しくて中々迎えに来なかった、
先生方もお正月休みになるので殆どの先生達が施設には残っていなくて色々と忙しくしていて私は1人ボッチで親の事を待っていた。


「愛子ちゃん、もう直ぐお父さんかお母さんが迎えに来ると思うから待っていてね、
 先生達はチョット用事があって一緒にいられないけど大丈夫よね?
 愛子ちゃん良い子だから、又後で来るから大人しくここにいてね」


私がコクンと先生に返事をしたのを見ると先生は何処かに行ってしまった。


私は1人でポツンと何時も皆んなで遊んで居る部屋に残されていた。


先生がもう直ぐお父様とお母様が皆んなの用に迎えに来てくれる事が嬉しくて、
久しぶりに家に帰れるし、お父様とお母様と一緒にお正月に何をしようかとか色々考えていた。


皆んなの話を聞いているとお正月には家族揃ってお餅を食べて初詣に行ったり、
カルタしたり、旅行に行ったりして朝から夜までずっと一緒に居られるって言っていたから、
凄く楽しいって言っていたから、私も凄く楽しみで今は1人ボッチでも我慢出来ちゃう。


もしかしたらお父様もお母様も何時も忙しいから、
色々と準備していて遅くなっているのかもしれないね。


そうだ!
この前お絵描きの時間に家族の絵を描いてみようって先生が言って描いた絵も見せないと!


あんまり上手く描けなかったけど、喜んでくれるかなぁーって考えていた。


そんな事を考えながらずっと1人で部屋で待っていた。


色々考えている時は先生達も忙しいみたいでバタバタと廊下を走る音や話し声も聞こえてきていたけど、
段々と日も沈んできて夕方になって夜になって真っ暗になるとそんな音も静かになっていた。


段々と部屋も寒くなり喉も乾いてきた。


先生が(大人しくここにいてね)って言ってたし飲み物取りに行っちゃ駄目かなぁー?


でももう暗いし、、、私はもしかしたら!
もうお父様もお母様も来ていて私の事を探しているのかもしれないと考えた。


だから先生達にも迷惑掛けちゃうといけないから、
先生に私の場所を知らせないとと思い先生達の部屋に行く事にした。


ポツンポツンと廊下の電気は付いていたけど薄暗い廊下を歩いていると段々と話し声が聞こえてきた。


やっぱり私の事探しているのかもしれない、急がなきゃ!と思い廊下を急いで声の方に走って行った。


話し声の聞こえる部屋に付き私はガラッと部屋を開けるとそこには先生達が驚いた顔で私の方を見てきた。



「あのときはわたしもおどろいたなぁ~けっきょくおそくなりすぎて、かえれなくなっちゃったしね」


先生達は謝っていたけど、仕方ないよねお父様もお母様も忙しいんだから、仕事って大変なんだから、
私も1ヶ月位だけど仕事してお金を稼ぐって大変だと思ったしね。


ジルも神殿で奉仕してるって言ってたから、忙しくなっちゃったのかもしれないね、
そんな事を考えながら私はジルを待っていた。
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