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第二章

準備

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ちなみに、必要な物は全て買えたの?」

 町に着き、そろそろユキの機嫌も治っているだろうと期待して質問してみる。

「そーですね。とりあえずは今買える額上では買えました」

 良かった。機嫌は治っている。

「ん?  今買える額上っていうのは?」

「お金があればもっと良いアイテムも欲しいって事ですよ」

「うん、それはわかるけど。例えばどんな物?」

「塔から一瞬で出れる【タワーキャンセル】とか。最後に行った階まで行ける【タワーリターン】とかですかね」

 そんなものまであるのか。

「でも高いです。10000kとかしますし。」

「たっか!」

「だから誰も買わないんですよ。でも、そういうアイテムってスキルで覚えられたりしますよ。どうすれば覚えられるかはわかりませんが」

 なるほど。水晶石系アイテムなら覚えられなくは無いのか。

 とは言っても、ここ最近。全くスキル覚えられてないし、スキルを覚えるってかなり時間のかかるものなんじゃないのかな。最悪覚えられないまであるし。


「そんなことより、私いきたい場所あるんですよ。なので今から行きますから」

 あ、決定事項なのね。

 やって来たのは、洋服屋だった。

「やっとです。この服装から抜け出せます。母の意向で、自分の好きには出来ませんでしたから」

 そういえば、人の事は言えないけど地味だと思う。Tシャツにハーフパンツ。頭にバンダナを巻いているだけだ。やっぱりお洒落したいのかな。

 ルンルン気分で服装を選び初めている。
 俺は、パーカーが好きなので特にそれ以上の事は求めないので、どーでもいい。適当に見て回っていると買い終わっていた。

「どーですか?」

 くるっと回りポーズを決めるユキに何て言えば正解なのかを考える。
 お腹が空いた胸元を隠すだけの布にシャツを羽織っており、スカートになっている。カジュアルな感じ
 そう言うの苦手なんだよな。
 考えろ俺⋯⋯

「胸元がセクシーだな!」

 あぁそうだ、失敗だ。
 ビンタだ。

 くそ⋯⋯

 そんなわけで、準備万端だ。
 夕食を食べ、明日の為に今日は早めの就寝する。

 おやすみなさいZzz
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