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第五章
二通目
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やっと同じ場所まで上り詰められたことは素直に嬉しい。色々とやらかした過去はあるけど、こうして上位ランカー達とパーティーを組むことが出来るまでに成長した。
流石に強敵ばかりの上層階で傷は絶えない日々を送ってはいるけど、今までパーティーは何だったのか? と、疑問を持つほど効率向上している。
90階層ボスにたいしても、本体と取り巻きに役割分担し、武器と魔法の二軸で攻めることで苦戦はしたものの誰もかけることなく倒すことが出来た。
現在も傷を負うのは大抵が俺だ⋯⋯。
初見のモンスターは勿論、色違いだけのモンスターとか⋯⋯。
最前衛だから仕方ないのだけど。そう、別に何も考えずに突っ込んで行ってるせいではないと思う――――。
それぞれに役割分担があるんだ。例えば今のように新しいアイテムを見つけるのはユキの仕事だ。
「⋯⋯ッ!」
「どうした?」
ビックリした顔でこちらに振り向くときは、大抵お宝を発見したとき。鑑定スキルなるものを手にいれたようで、どんなアイテムなのかがわかるようになったらしい。
「ついに見つけましたよ! 蘇生アイテムです!」
「なにっ!? どれ見せてみろ!」
真っ先に飛び付いたのはギアさんだった。ユキの手から奪い取るようにアイテムを手に取り凝視している。
「⋯⋯ま、間違いねぇ。マイコさんが俺達に見せてくれたアイテムと同じだ。96階までかかったがやっと見つけられた」
そう言えばそんなことも昔に言ってたけど、何階で見つけたかは知らないけど、一人でアイテムまで見つけるとは本当にとんでもない人だったんだな。
「あぁ、年月はかかったけどやっと見えて来たよだね。マイコさんを」
アンザさんもタカさんもアイテムを見ながら、過去を思い出しているようだ。
それぞれが思う事があるなか、空気を読まないのか、読めないのかユキが唐突に声を上げる。
「ヒデさん! 見つけましたよ!」
「うるせーな。みんな思い思いに浸ってるのに急に声を出すなよ」
「そんなことより、ここです! いいですか?」
ズドンッ! と、急に大きな岩に蹴りをいれると、バラバラと岩が崩れ落ち、木箱が姿を見せた。
「「⋯⋯ッ!」」
全員が同じ想像をするなか、ユキが木箱を開けると前回同様に日本語で書かれた手紙が入っていた。
「⋯⋯ヒデ」
「⋯⋯はい。よ、読みますね」
それをギアさんが俺に読むように渡された。
『96と言うと、ちょっぴりエッチな数字とは違ってくるね? 君はそう思わないかい?
と、まぁ掴みはこれくらいにして。この手紙を読んでいるってことは、66階の手紙も読んでいるって事だろう? 69階じゃ直球すぎるからね。あえてのだよ。
さて、本題だが、これは君にしか読めないように最近知ったアイテムを使っている。私のプライバシーだからね。落合 秀吉君。きっと、君は昔からのあだ名のヒデと名乗っているのかな? 君は私が誰かもう気づいてるのかな? もしまだ気づいてないようであれば、前回の手紙をたて読みしたらわかるかな⋯⋯』
そこまで読み、体が震えだし、手紙を落とした。
なんで? どういうことだ? なんで俺のフルネームを? 誰なんだよマイコって⋯⋯。
みんなが心配するなか。手紙を拾うことさえ忘れ、ギアさんに預けた手紙を受け取り、今度はたて読みする―――――。
頭の中に光が飛び込んでくる感覚におそわれ、急に過去の記憶が甦る。
あぁ、あんたか⋯⋯。なんで今の今まで忘れてたんだ。全てが意味わからねーよ。
⋯⋯羽嶋 多香子さん
流石に強敵ばかりの上層階で傷は絶えない日々を送ってはいるけど、今までパーティーは何だったのか? と、疑問を持つほど効率向上している。
90階層ボスにたいしても、本体と取り巻きに役割分担し、武器と魔法の二軸で攻めることで苦戦はしたものの誰もかけることなく倒すことが出来た。
現在も傷を負うのは大抵が俺だ⋯⋯。
初見のモンスターは勿論、色違いだけのモンスターとか⋯⋯。
最前衛だから仕方ないのだけど。そう、別に何も考えずに突っ込んで行ってるせいではないと思う――――。
それぞれに役割分担があるんだ。例えば今のように新しいアイテムを見つけるのはユキの仕事だ。
「⋯⋯ッ!」
「どうした?」
ビックリした顔でこちらに振り向くときは、大抵お宝を発見したとき。鑑定スキルなるものを手にいれたようで、どんなアイテムなのかがわかるようになったらしい。
「ついに見つけましたよ! 蘇生アイテムです!」
「なにっ!? どれ見せてみろ!」
真っ先に飛び付いたのはギアさんだった。ユキの手から奪い取るようにアイテムを手に取り凝視している。
「⋯⋯ま、間違いねぇ。マイコさんが俺達に見せてくれたアイテムと同じだ。96階までかかったがやっと見つけられた」
そう言えばそんなことも昔に言ってたけど、何階で見つけたかは知らないけど、一人でアイテムまで見つけるとは本当にとんでもない人だったんだな。
「あぁ、年月はかかったけどやっと見えて来たよだね。マイコさんを」
アンザさんもタカさんもアイテムを見ながら、過去を思い出しているようだ。
それぞれが思う事があるなか、空気を読まないのか、読めないのかユキが唐突に声を上げる。
「ヒデさん! 見つけましたよ!」
「うるせーな。みんな思い思いに浸ってるのに急に声を出すなよ」
「そんなことより、ここです! いいですか?」
ズドンッ! と、急に大きな岩に蹴りをいれると、バラバラと岩が崩れ落ち、木箱が姿を見せた。
「「⋯⋯ッ!」」
全員が同じ想像をするなか、ユキが木箱を開けると前回同様に日本語で書かれた手紙が入っていた。
「⋯⋯ヒデ」
「⋯⋯はい。よ、読みますね」
それをギアさんが俺に読むように渡された。
『96と言うと、ちょっぴりエッチな数字とは違ってくるね? 君はそう思わないかい?
と、まぁ掴みはこれくらいにして。この手紙を読んでいるってことは、66階の手紙も読んでいるって事だろう? 69階じゃ直球すぎるからね。あえてのだよ。
さて、本題だが、これは君にしか読めないように最近知ったアイテムを使っている。私のプライバシーだからね。落合 秀吉君。きっと、君は昔からのあだ名のヒデと名乗っているのかな? 君は私が誰かもう気づいてるのかな? もしまだ気づいてないようであれば、前回の手紙をたて読みしたらわかるかな⋯⋯』
そこまで読み、体が震えだし、手紙を落とした。
なんで? どういうことだ? なんで俺のフルネームを? 誰なんだよマイコって⋯⋯。
みんなが心配するなか。手紙を拾うことさえ忘れ、ギアさんに預けた手紙を受け取り、今度はたて読みする―――――。
頭の中に光が飛び込んでくる感覚におそわれ、急に過去の記憶が甦る。
あぁ、あんたか⋯⋯。なんで今の今まで忘れてたんだ。全てが意味わからねーよ。
⋯⋯羽嶋 多香子さん
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