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第十話 誰かこの暴君を殴ってくれ!
10※
しおりを挟む──それから本能に任せた勢いの三初に俺は裸に剥かれ、宣言通り、ヒィヒィと鳴かされるハメになった。
普段は俺が強請っても挿れてくれないほど、前戯と愛撫を調教と結びつける三初だ。
けれど今日は本当に忍耐や理性が吹き飛んでいるらしく、入口だけを解して強引に挿入された。
狭窄な肉穴を掘削する怒張に背後から貫かれ、俺は背を仰け反らせて喘ぐ。
力の抜き方はわかっていても、三初のそれは太く長いため、腹の中へ受け入れることには苦労するのだ。
「あッ…! ぃ、あ……ッ」
ズブッ、とローションの滑りを借りて深く呑み込むと、間を置かずに小刻みで早い律動が体内を襲った。
腰を掴む手が、肌にくい込む。余裕のない交尾だ。
いつもより乱暴で苦痛を感じるはずが、変化と刺激を受容し、俺は相変わらず悦がる。
「ン、はぁ……っん、い、あ、あっ、キツい、やぶれ、ぅ、う」
「はぁ……っも、なんだ……? 余裕ねー、し、やばいな、これ……はっ、中学生かよ、全然もたねーわ……」
「ひゔ、んぅ、み、はぁ、ぁぁ……っ」
結合部からせめてもと注ぎ込まれたローションが泡立ち、ぶちゅっ、と溢れた。
俺が内側からの圧迫感に咽び泣いてシーツにしがみついて悶えようが、三初は加減してやることができないらしい。
媚肉を掻き分け隅々まで貪られる俺は、獰猛な獣が自分を食い散らかしているのではないか、と錯覚を起こしてしまう。
「あー先輩、全然悦くないですよね、でも、ちゃんとしてやれねーんだよなぁ……っなんでかねぇ……っ」
冷静な三初なら外的な理由に気がついたはずなのに、今の三初は俺の快感も心配れず、食らうことしかできない。
そんな三初を感じると、熱の篭った体は、歓喜にうち震えるのだ。言葉がうまく紡げず、目の奥で星が散った。
別に、今日くらいお前ばっかりが感じてもイイ。むしろ、最高。
だって俺、こんなセックスでももう勝手に悦がって、俺に夢中なお前をオカズに、めちゃくちゃ興奮してるんだぜ。
強引なセックスなのに、嫌じゃない。
例え、レイプされたとしても気持ちいい。三初に乱暴されるのが気持ちいい。
「ふっ……」
「あぁ、ぁぁぁ……っ」
そうやって、一番盛りのついた一度目は、ただただ交尾のように犯された。
「マジ、死にそ……最悪……」
遅漏の三初にしては早い。
ラテックス越しに脈打つ勃起が、俺の中に濃厚な白濁液をドクドクと注ぎ込む。
久方ぶりに感じる熱量にブルリと身震いして、媚薬なんか飲んでないのに、張り詰めた雄からコプ、と蜜を滴らせた。
感度の高められている肉穴は三初の脈動も絶頂も感じ取れるが、ゴムに阻まれているのが少し不満だ。
十日以上間が空いたセックスだからか、ゴムに嫉妬する。三初のゴムになりてぇ。
俺だって直接注いでほしい。
三初の全部は俺のなんだから、これだって俺に所有権がある。そうだろ?
いつも中に出すと咎めるのは、無為な行為で内側から染められていくようで、体がおかしくなるからだ。
ゴク、と唾を飲む。
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