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第15章 まずは小姑を片付けないと………
293★悪だくみ?は聞いていても面白い
しおりを挟むアルファードとマクルーファの会話から、皇妃の祖国の外交政策を知ったエリカは苦笑してしまう。
海自に所属する父親(赤い国や南と北に分かれている国の領海侵犯に、どんなにムカついても、平和憲法という悪法により、思うように攻撃=自衛すらできずに、イライラしている)を持っているエリカは、外交政策について敏感だったりする。
〔塩を、そんな使い方するとはねぇ~………
まして、4ヶ国にも手を出していたなんて………
吹っ掛けられた国々が連合して
攻め込まれる危険性を
まったく考慮していないって
バカとしか言いようが無いわね
しっかし、アル達ってば
がっつりと情報収集していたのねぇ~
いずれは、無理難題を吹っ掛ける
皇妃の祖国を侵略する気だったってコトが
良くわかるわぁ~………
それに、どうみてもブチキレるまで………
あと僅かだったよう気がするわ〕
色々と思っていても、エリカはアルファードとマクルーファの会話が終わるまでは会話に参加するつもりは無かった。
「ふん、軍備の増強など出来まい
我が国を含めて4ヶ国に王女達を送り
王妃に相応しくみえるようにと
かなぁ~り無理して
援助していたようだからな
もっとも、我が帝国には
一切の援助は無かったがな
あの塩ババアの浪費は
全部、我が帝国の負担になっていた
父上は、皇帝領と皇妃領の収入を
あの塩ババアの浪費に当てていた
『アレの贅沢の為に、国庫に無用な
負担は掛けられない』
とって言ってな」
エリカは、アルファードの言葉に、この帝国のお財布が予備費を幾つも用意しているコトに気が付いた。
〔ふぅ~ん、皇帝領と皇妃領ねぇ~
これでいくと皇太子領もありそうね
国民の血税を使わなくても
ある程度のコトが出来るように
皇室としての領地が
結構あるってコトね
表に知られていないモノもあるようね
でも、ハーレムって言うか
後宮って言うかは、アレだけど
それに掛かる経費は、国費ではなく
皇室の資産から出すっていうのは
ありだと思うわ〕
「それも、それも今日でお仕舞いですよ
ザルツェ湖で、塩を作れば良い
だけですからね」
エリカは、アルファードとマクルーファの真っ黒な会話を、黙って聞いていた。
〔ふむふむ、その為には
とにかく、国民全員に回ってなお
余剰になるぐらいの
大量の塩を用意するしか無いわね
我が帝国の必要量はわかっているけど
残りの国の必要量がわからなければ
残念だけど動けないわねぇ………
出来れば、他国分の塩も用意して
嫌がらせしたいけど………
この辺りは、後で考えましょうか………
まずは、この帝国の国民に必要な量を
作るコトが第1よね
もっとも、ジュリアスに頼めば
簡単に集まりそうだけど………〕
考え込んでいるエリカを他所に、アルファード達の会話は続く。
「そうなると、今回の買い付けは
行く必要が無くなったな」
「はい、我々としてもこころ休まります
なんせ、商人達が買い付けに行くたびに
商人達を護衛している私達に向かって
ねちねちと、塩を売るコトを
恩着せがましく言う
あの国の者達にかなぁ~り
イラッとしていましたから………」
アルファードとマクルーファの会話に、キデオンやレギオン、アラン達もこくこくと頷いていたのは言うまでも無いコトだったりする。
その会話に、エリカは、気になる言葉を拾った。
〔買い付けに行くの?
それって、皇妃の祖国に
岩塩を買いに行くってコトよね
なら、それに行かないってコトは
逆にいえば、この帝国内に
買い付ける岩塩と同等
またはそれ以上の余裕で算出
出来る場所が見付かった
ってコトにならないかなぁ?
その噂を大々的に流すだけで
岩塩の値段は自然と下がるよね
だって、帝国っていう大口顧客が
いなくなるんだもの
くすくす………なら、その話しを
皇妃の祖国の岩塩の値段に苦しんでいる
各国に流すだけで、あの国に
大打撃を与えられるわよねぇ………〕
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