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第18章 サラディール王国にて………
391★とりあえず、サラディール王国に到着しました
しおりを挟む廃皇妃リリアーナと魔術師エルダールを連れたエリカ達一行は、ジュリアスの転移で瞬きの間に、サラディール王国のアンジェロ達が滞在している離宮に着いていた。
場所は、離宮の屋上だったりする。
それは、以前にサラディール王国に来た時は、グリフォンであるレオンハルト達に騎乗していたので、真っ平らな屋上を持つ離宮を選んで降りたからだった。
勿論、事前に魔術師エルダールや廃皇妃リリアーナに、その離宮を着陸場所にと推薦されていたから………。
王城内からは、ちょっと外れていたが、かなりの広さはあった。
そこは数代前の国王の最愛寵妃の住んでいた離宮なので、贅を凝らしているしかなり広さがあったが、後宮や王宮からは色々とあったのでちょっと離れていた。
ちなみに、その寵妃の産んだ王子が王太子となり、その子孫が現在の国王達だったりする。
そんなエリカ達一行に、サラディール王国の王城騎士団の騎士や兵士達はまったく気が着くコトは無かった。
王城内の敷地を警邏している彼らは、上空を見張るコトは無かったし、ジュリアスの転移を気付けというほうが無理だとも言う。
無事転移して、ジュリアス以外がほっとした途端に、アルファードは、魔術師エルダールを一瞬で気絶させた。
そして、アルファードは、漆黒のオーラを纏って爽やかに笑ってエリカに言う。
「塩ババアと魔術師は気絶させておいた方が面倒が無くて良い
それに、アンジェロ達が、人質に取られた時に役に立つ」
アルファードの発言に、エリカは苦笑する。
(ここは、サラディール王国で
今は敵対国って言っても良い国なのよね
前回と違って、歓迎されないと思うもの
それに、これ以上は付き合う(国交を維持する)メリットが無いわ
ここの塩はもう必要無いしね
どっちかって言うと国交断絶したいっていうのが本音ね
廃皇妃リリアーナと陛下の子供である皇女リリアンナを
この国の王太子に押し付けてポイッ捨てたんだしね
廃皇妃も、この国にポイッと捨てるしかないわね
どんな面白い反応をしてくれるのかしら?
陛下は、この国で廃皇妃リリアーナの罪を
裁かせようとしていたけどぉ~
本当に裁判をするかって言ったら
たぶん適当な裁判をしてお茶を濁すだけだと思うわ
それに立ち会えるわけじゃないしね
アンジェロ王子達を連れてさっさと帰還するこれがベストよね
ってコトで、まずは偵察よね)
内心を隠してエリカは、ジュリアスに話し掛ける。
「ジュリアス、小さくなってアンジェロ皇子達の
様子を見に行って欲しいんです。出来ますか?」
「はい、姫君の望みのままに………」
ジュリアスは、エリカに一礼すると一瞬だけ光って、すずめ並みの小さな鳥に変化した。
『………』
その姿に、その場に居た者達は、全員が驚き声も出なかった。
勿論、エリカも驚いていたが、ラノベあるあるを思い出してこくこくと頷く。
(安全な場所から、ジュリアスに
アンジェロ皇子達の様子を見に行かせて
どう行動するのかを決めるしか無いわね
最悪の場合、アンジェロ王子一行は全員が部屋に軟禁されて
行動制限中ってコトもあるわね
下手すると、私達や陛下に対する人質にされる可能性があるもの)
エリカは最悪の事態まで考えながらも、表面上は笑っていた。
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