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025★どうやら、もすごぉ~く広い領土を持っているようです

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 とりあえず、質問続行です。
 だって、みんな都会というか帝都に興味が無いように見えたので………。

 「帝都に行きたいとは思いませんの?」

 「帝都と領都に物凄い格差があるなら
  行きたいと思うかも知れませんわね

  でも、アスタール伯爵家の領都は
  帝都に継ぐ規模と華やかさがありますわ

  帝都とほとんど同じくらいの品物が
  価格もほとんど変わらず手に入りますの」

 私の質問に、ワシン男爵令嬢ウェルシア様が、丁寧な説明をしてくれました。
 それに、シカゴ男爵令嬢サブリナ様が、嬉しそうに教えてくれました。

 「それに、食に関しては領都の方が上ですのよ」

 「私達に買える金額の物は、領都で充分なんですの」

 驚いたコトに、貴族の見得をぽいっと捨てて、ハリー準男爵令嬢マリリン様が、本音で答えてくれましたよ。
 そこで、私は、ちょっと話題を変えてみました。

 ラノベなどで女の子の憧れデピュタントを話題として振ってみたんです。
 これなら、ガッツっと食いつくと思っていたんです。

 「だったら、出会いの場としては、デピュタントとして………」

 「姫様もご存知の通り
  ルーデシュア大陸で最強と言われる国のひとつが私達の祖国
  アレンドラ帝国ですわ」

 それなのに、予想の斜め上の答えが返ってきました。
 それは、ロンド準男爵令嬢エリザベス様でした。

 「………?」

 唐突に、この帝国の話しを振られて、私は思わず首を傾げてしまいました。
 そんな私に、答えのヒントというような言い方をしてくれたのは、ウェール騎士爵令嬢ロザリア様でした。

 「ルーデシュア大陸の3分の1を超える広さを
  アレンドラ帝国は有していますわ
  だから、長距離の移動は、転移門を使いますわね」

 「ですから、帝都でのデピュタントをするのは
  伯爵家以上の上位貴族と帝都周辺に住む貴族
  帝都に住む法衣貴族だけですわ」

 続いて、謎を足してくれたのは、ハミル騎士爵令嬢メアリー様でしたよ。
 説明してくれるのは、良いんですけど答えになっていません(ぐっすん)。
 それとも、ピンとこない私が、バカなんでしょうか?

 「子爵、男爵、準男爵、騎士爵、士爵は、寄り親の領都で
  デピュタントを行う権利を持ていますの」

 あのぉ~もしもし話の内容が見えないんですけどぉ~もっと、わかりやすく言ってくれませんか?
 ヨーク子爵令嬢サファイア様、お願いしますって言えない自分が辛いですね(泣きたい)。

 「………?」

 「ここから、帝都に行くには馬鹿高い転移門を使うか
  馬車での旅をするかになります」

 フラン子爵令嬢ジョージア様、転移門での転移や旅について話されても、どれも経験していないのでわかりません。

 「私達は、アスタール伯爵家の周辺に住んでいますので
  帝都での出会いは無意味ですわ」

 ワシン男爵令嬢ウェルシア様、私はアスタール伯爵家の本邸ともうひとつの館以外は、何処にも行ったコトが無いんです。
 領都にも行ったコトが無いんですよ。

 そんな私に、その説明は意味不明過ぎますよぉ~………。










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