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033★ある意味で、私が住んでいた世界より進んでいる?
しおりを挟む書類はわかるけど、《魔石》って何の為に提出するの?
これは、ちゃんと聞くしかないわね。
「あのね《魔石》って、どうして提出するの?」
どうして坊や状態に突入した私に、ウォルは続けて説明してくれる。
「魔法で《魔石》中に、今回、帝都に行く人間達の
《魔力跡》が登録されているんだ
それを特殊な魔法の掛かった《魔石》で確認すると
簡単に本人確認が出来る
2つの《魔石》を全員にかざして確認するから
不正はできないよ
帝都から出る時も、その《魔石》で確認するんだよ
こっちの提出した《魔石跡》の入れてある《魔石》は
返品してもらうけどね
これは【エトランジェ】が考えたのを元に
ウチの祖先が開発した、魔法と方法なんだよ
こういう便利な知識を与えてくれるから、好まれるんだよ
《魔力量》の多い子供を産んでくれる他に………」
うわぁ~い、ラノベあるあるの内政チートもどきですか。
入国管理局に近いと思ったら、それを元にして開発された方法なんですね。
個人を特定できる《魔石跡》が、パスポート代わりですね。
それも、スマホをかざすと航空機のチケットが確認されるって、アレに近いですね。
滞在先や滞在の目的とか、売買用の荷物は、書類で提出するってコトですね。
書類を元に確認するのは、荷物だけってコトですかぁ~………。
《魔石》関係は、魔法使いさん達が確認するって感じかな?
荷物関係は、商人出身の兵士達が確認するなら早いですよね。
でも、私は、《魔石》に触っていませんけど?
思わずエドに質問しました。
「アスタール伯爵家の人達も?」
「お祖父様やお祖母様、俺達は貴族年鑑で確認できるから
《魔力跡》は提出しない
これは、《魔力後》を使ってする呪いや索敵への対策でもあるんだ
貴族年鑑で確認できない者達が《魔石》に
《魔力跡》を登録するんだ」
予想の斜め向こう側の答えが返ってきました。
貴族年鑑って、ラノベあるあるというよりは、悪役令嬢モノのあるあるのアレですよね。
なんか個人情報を隠すって、個人保護法に近いものを感じます。
肖像画って?私は肖像画を描いてもらっていないわ。
それってどういうコトなの?
「えっ、私の肖像画も貴族年鑑に入っているんですか?」
「当然だろう…マリエは…こんなに小さくて…華奢なんだよ
大切に保護しないと…ちょっとした油断で直ぐに弱って死ぬ
【エトランジェ】なんだよ
それに誘拐された時の為に、マリエの肖像画はこういう場所に
提出されているんだ」
私の質問にウォルが、苦笑しながら説明してくれた。
それでも、気になる私は問いかける。
「そうなの………ウォル達もなの?」
「勿論、貴族年鑑に掲載されているよ
俺達は、アスタール伯爵家が持っている子爵でもあるからね」
あれ?って顔で、ウォルが答えてくれる。
その情報は当たり前過ぎて、私に言うコトを忘れていたコトですね。
伯爵家筆頭で、公爵家に匹敵するアスタール伯爵家の御曹司が平民扱いになるはず無いわよね。
それを思いつかなかった私が抜けていんだわ。
なんかがっくりしちゃうわ。
ラノベでも悪役令嬢でも、高位貴族は幾つも爵位を持っているって知識があったのに………。
応援ありがとうございます!
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