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0259★馬達のお世話は意外と重労働で大汗をかいてしまいました
しおりを挟む神護は、白夜が2台目のリーダー馬の世話が終わる前に、2台目の馬達のところへと移る為に、無言で馬達の手入れを次々として行く。
勿論、手入れを終わらせた馬体に、厚地の粗布をかけてやっていた。
当然、紐もきちんと結わえて、被せた粗布が落ちないようにしておいた。
1台目の6頭の馬の世話を終えた神護は、御者台に置いておいた、馬体に被せる為の残りの12枚の粗布と、タオルもどきを手に、2台目の馬車へと移動する。
と、ちょうど白夜が2台目のリーダー馬の世話を終えたところだった。
「おっ…ちょうど良かったな……ありがとう、白夜」
神護にそう声を掛けられて、白夜はとても嬉しそうに笑う。
「はい 父上 この子のブラッシングは終わりましたので
私は 3台目のリーダー馬のところに行きます
とても 待ち遠しいそうにしているので………」
3台目のリーダー馬へと視線を向けながら言う白夜の頭を撫でてやりながら、神護は頷く。
「そうだな、行ってやれ
俺も、2台目の6頭の世話が終わったらすぐに行くから…………」
「はい 父上 行こう リオウ」
白夜にそう声を掛けられ、リオウはその後に続く。
「頼むぞ、リオウ」
神護にそう声を掛けられ、リオウし嬉しそうに尻尾を立ててユラユラさせながら、白夜の後を追った。
リオウが白夜についているので、安心している神護は、2台目のリーダー馬をタオルもどきで拭い、ブラッシングをしてやる。
たったっと6頭を終わらせ、粗布を被せて紐を結わえた。
そして、最後の3台目の馬達6頭のブラッシングを終わらせ、厚地の粗布をかけてやる頃には、流石の神護も汗をかいていた。
そう、6頭馬立ての馬車が3台分の世話は、けっこう重労働なのだ。
とはいえ、白夜にホタルに【ルシフェル】のもたらした、異種多様の膨大な《魔力量》と、古代の英知も込みなのでいまだに整理整頓が終わっていない多種多様の多大な知識のお陰?で、疲労感というモノは感じていなかった。
ただ、流石に新陳代謝などの生体機能の都合上、発汗するので汗は出る。
ちなみに、生体機能も調整すれば、暑さ寒さを感じるコトも、吹き出る汗を最小限にするコトも出来るのだが………。
まだまだ、膨大な量のさまざまな知識が整理整頓されておらず、頭痛と眩暈に悩まされている今の神護に、ソレを知る術は無かった。
そして、後々気付いて肩を落とすコトになるが、今はまだ先の話しである。
ともあれ、少し汗のセイで肌寒さを感じてきたものの、そういうことには慣れっこの神護は、大きく深呼吸をする。
まだ、馬達の世話は終わっていないのだ。
よし、これで、とりあえず全頭のブラッシングは終了と
馬専用の粗布も被せて、ズリ落ちないように紐も縛ったし
次は、メシだな、飼葉に水に…肉も少し食わせるか?
そんなコトを考えながら、神護は人間用の馬車の後ろに繋がれている、馬と人間の食料がギッシリと入っている馬車の後部に回る。
そして、食料庫の外枠部分をガツッと握り、馬を入れる為の馬車を作る為に、力いっぱい後ろに引いて、外枠を後部へと引き摺り出す。
3つ目の馬車となる外枠部分を、食料庫を兼ねた2つ目の馬車からガコンッと引き出してから、左側面にある扉を開けて、中に入る。
そこからしか、2つ目の食料庫を兼ねた馬車の後部に設置されている扉を開けないようになっているのだ。
2つ目の馬車の中には、人間用の食料と飼い葉や水樽etc.が、隙間無くギッシリと積まれていた。
勿論、旅商人・アデルから手に入れた大きな馬車は、3台とも同じ構造である。
そして、3台の馬車には、しっかりと空間魔法がかかっていたりする。
2つ目の馬車の中に積まれた、人間用の食料と飼い葉や水樽etc.を見て、神護は無意識にふわりと笑う。
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