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0270★閑話 ギンちゃんの妖狐仲間を召喚できたので作戦会議です

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 時は少し戻って、神護が白夜とベッドに入った、その頃。

 婚約者その1である竜治と《契約》したギンの同属を、ネズミーランドの剣と魔法のファンタジーランドの攻略に勤しんでゲットした、レンカと話し合っていた。
 勿論、24時間営業のファミレスの角でのコトである。

 今回引っ張るコトが出来たのは、ギン希望の恋人のランカではなく、その妹のレンカであった。
 ちなみに、つり上げたのはやはり美亜だった。

 どうやら、そういう意味での《力》は、1番美亜が強いようである。
 レンカは 黄緑色の豊かな毛皮を持つ、やはり九尾の妖狐だった。

 「ねぇ、レンカちゃん、ギンちゃんの恋人のランカちゃん
  貴女の近くに居た?」

 美亜の問い掛けに、レンカは小首を傾げる。

 「ごめんなさい なんかぼぉ~としていたから 姉様が側にいたか
  実は 覚えてないんです」

 シュンとするレンカに、美亜は首を振る。

 「良いのよレンカちゃん、幻視で赤っぽい毛皮持っている
  キツネさんの姿が視えたから、側に居たのかな?
  って思っただけだから………」

 そんな何処かのんびりした会話をする美亜とレンカの会話を黙って聞いていた竜治が、ちょっと嘆息して言う。

 「今回のコトで判ったコトは
  ギンの仲間の《封印》が、ほぼほぼ解けているってコトだね

  ただ、まだ《封印》が緩んで、解放されたばかりの状態で
  まだ自我がはっきりしていないってコトだね」

 「うん 呼びかけられて 気が付いたら 美亜さんの手の中にいたの」

 レンカの言葉に、ギンが瞳をキラキラさせて言う。

 「だったら、美亜さんの引っ張る《力》が強いから
  美姫さんや美鶴さんが、意識と《力》を込めれば引っ張れるかも

  僕のランカを呼んで欲しい 切実に会いたい
  勿論 弟のクロも呼べれは あっちに渡るコトが出来るよ

  僕達4体の九尾が集まれば そして竜治さん達が僕達に
  《力》を貸してくれるなら渡れる」

 その言葉を聞いて、美鶴が好奇心を出して聞く。

 「ギンちゃんの弟のクロちゃんて、どんな感じの子なの?」

 聞かれたギンは、ケロッと言う。

 「弟のクロはその名の通り 漆黒の艶々の毛皮持ちだよ
  月光を浴びると すっごく綺麗に蒼く輝くんだ

  《力》として1番強いかも知れないけど メッチャ悪戯好き
  興味が沸いたら後先考えずに 《力》を使って遊ぶんで………

  それもあって 僕達は一緒にいたコトで クロの巻き添えで
  《封印》くらったようなモンだし

  それより 僕のランカは綺麗なんだよぉ~ 金赤の毛皮でねぇ~
  陽光を浴びると 紅い火焔のような陽炎が立ち上るんだぁ~」

 と、恋人を絶賛するギンの話しを聞きながら、美姫が言う。

 「美亜、レンカちゃん、次は絶対にランカちゃんを引っ張るわよ
  私だって《力》を併せるパートナーが欲しいもの」

 そこに、唯一婚約者ではない美鶴も参戦する。

 「私も参戦するわよ、私は断然クロちゃんね
  すっごい、理想的な子じゃない、漆黒の毛皮持ちなんて………
  それも、ギンちゃんにいわせると《力》が1番あるんでしょ
  
  神護君は、その飛翔族とか言う一族の【守護者】に選ばれたんでしょ
  ここは、さっさと向こうに渡る《力》を手に入れて、合流しなきゃ

  その飛翔族っていう種族も、とっても興味あるしね
  それに、あの〈ドラゴン・ソウル〉のホタルだっけか
  会いたいじゃない

  なによりも、面白そう
  人生は1度きりなんだから、やれるコトはしたいじゃない

  ひとつの種族を助けて、復興なんて面白そう
  勿論、あの気持ち悪い黒鼠族こくそぞくだっけか……は
  殲滅の方向で行きましょう

  邪神復活なんてしたら、こっちの世界にだって影響あるかもだしね
  だって、あいつらこっちに渡って来ているし………」

 その言葉に、竜治は大きく頷く。

 「ちょっと目的が邪まに成っている気もするけど、おおむねその方向だね
  次は、クロとランカの両方を引っ張るよ
  僕は早く神護に合流したいからね」

 竜治の言葉に、美亜も美姫も美鶴も頷く。

 「「「当然、残り2体を呼んで、渡るわよ」」」

 3人の声がハモり、竜治は頷いて言う。

 「それじゃ、来週に向けて、それぞれ充分に英気を養っておいてくれ
  レンカは引っ張った美亜と《契約》したから美亜が面倒みてね
  今日は、これでお開きとしよう

  ここの会計は僕が払うから、気を付けて帰ってね
  君達は、神護の大事な戦力なんだからね」

 「「「了解っ」」」

 こうして、新たな妖狐のレンカを加え、次に備える婚約者+αだった。







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