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023★生活魔法の為に、全属性欲しいとおもいますが………
しおりを挟む「ハルト君も、ジーク君も、5属性中の4属性なんて、すごいわね。色々な魔法が使えるねぇ~…うらやましいわ」
「アリアも、4属性は使えると思うけど」
「いや、アリアは、もしかしたら、全属性使えるかもしれないよ」
「そういうコトがあるなら、全属性が欲しいなぁ……」
「どんな魔法が、使いたいんだ?」
「水と火で、お湯を作って入ったり、水で氷を作ったり、物を冷やしたり暖めたり、風と火で洗濯物を乾かしたりって、便利で快適な生活したいの。だって、ラノベでも生活魔法って、あったでしょ」
「「うん確かに欲しいな」」
「でしょう、ってことで、私も確認してみるね」
テンションの上がった私は、順番を無視して水晶珠に手を置いた。
結果、LEDライトの紫、赤、黄緑、茶色、青と5色の輝きが次々にやどり、そして消えていった。
その場で、Vサインをしたり、飛び跳ねなかった私を褒めたいと思いながら、ハルト君とジーク君の元に走った。
なお、私が水晶珠を輝かせた時にも、結構なざわめき? どよめき? があった。
その間、美少女達は、黙って立っていただけだった。
そこへ、神官様が、初めて彼女達に近づいて言う。
「聖女殿達も早く魔力属性の判定をする為に、水晶珠に手を置いてください。貴女達が終わったら、判定結果の説明をしますから………」
神官様の命令?に、彼女達は無表情のまま黙って頷いた。
「「「…………」」」
そして、渋々という態度で水晶珠に触れていった。
結果として、彼女達は、5属性中3属性持ちと判定された。
神官様のあっさりとした説明によると………。
「魔法属性は、水晶珠の中に宿った輝きで判定します。特に重要なのは、身体強化の無属性魔法の紫です。これが無いと魔物や魔族などと戦えませんから。この魔法は、勇者殿も聖女殿も全員持っていましたので………。赤は火属性、青は水属性、黄緑は風属性、茶色は土属性を表します。全員、歴代の勇者殿達や聖女殿達と同じように、5属性中3属性以上持っていたので十分でしょう」
今回、神官様は、修行については何も言わなかった。
「「「「「「「「……………」」」」」」」」
それに疑問を感じたが、私もハルト君達も何も言わずに頷く。
質問されなかったのをイイコトに、神官様は自分の予定を消化する為に口を開いた。
「従魔能力の判定をいたしますので、順番に水晶球に手を置いてください」
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
私を含めて全員が、どこか嬉しそうに黙って頷いた。
それには、ちゃんとした理由がある。
従魔契約=ティム………運が良ければ自分の好みのもふもふを、従魔に出来ると思っていたからだと………。
特に嬉しそうにしていたのは、色々と能力が少ない彼女達だった。
アルス君を筆頭に、順番に水晶珠に触ったら………。
水晶珠は、LEDライトの桃色の輝きを宿して、回りにふんわりとした光りを放ったから………多少の強弱は有ったけど。
結果を言えば、全員がその能力を持っていたと言う判定が出たのだった。
でも、私は、ハルト君達と一緒に修行することになったから、ほっとした。
どうやら、今回も、彼女達の能力は低かったらしい。
歴代の聖女様達と代わらなかったらしいけど、私の方が聖女としては規格外の能力があるらしい。
でも、勇者と聖女では、勇者のほうが、確実に能力が上なんだなぁ~ってしみじみ持ってしまう。
もっとも、魔物と戦って、ラストは魔王と戦って勝たなきゃいけないって立場なんだから、それって当然なんだよね。
聖女って、治癒と浄化に特化している設定が多かったもんね。
だけど、この聖女と勇者の能力格差は、ラノベではあまり描かれていなかったなぁ~。
なのに、おまけのはずの私が、勇者に近い能力を持つ聖女なんてなんだかなぁ………。
なんて思ったけど、周りの評価が高いわけじゃないのは確かだった。
応援ありがとうございます!
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