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027★こちらの流儀は全然わかりません
しおりを挟む私達は、全ての判定が終わってほっとしていた。
だから、私達は余計なコトを言って王様と対立したくなかったのよねぇ。
侍従長?の言葉に、ちょっとむっとしたけど黙っていた。
黙っている私達を無視して、神官様が話し始める。
「陛下の温情により、滞在許可を頂いたことを、勇者殿や聖女殿達に代わりお礼申し上げます。つきましては、明日よりの魔術師の塔にての攻撃魔法の修行と、騎士達の訓練場での剣などの武器を扱う訓練と体術の訓練、他に移動の手段として馬場を使っての乗馬の許可も頂きたく………」
えっ? 判定の時に魔術師の塔で修行するって言ってたでしょ?
騎士の訓練場で訓練って、剣とか体術の訓練もするの? 乗馬も?
それって、私も訓練するってコトよね………。
でも、魔王と戦う為の訓練を受けさせてもらえるだけ助かるわね。
なんて、考えていると、神官様は私達の代わりに色々と要求していた。
「我が国の歴史と文化と地理、他国の歴史と文化と地理。我の国の文字とマナーと一般常識などの教師の用意、武器や防具、旅の装備の準備と必需品と金子の用意、衣装などの………」
この国の文字、一般常識とマナー、歴史と文化と地理の受講は必須ですね。
うん、色々と必要なものがあるんですねぇ~………。
何処に行っても勉強なんですね………。
神官様は、代々の勇者や聖女の面倒をみるノウハウを持っているってコトですね。
にしても、ひとつひとつ言うのって面倒だと思うんですけど………。
あれ? 神力の修行は、何時、何処でするんでしょうか?
神官様が一息に言ったコトに対しての答えは………。
「後ほど、必要事項を書いて、書類にて宰相に提出しなさい。」
侍従長?は、面倒くさいという表情で命令する。
それに対して神官様は、あっさりと答える。
「では、後ほど提出させて頂きます」
これは、神官さんが勝ったというコトでしょうかね?
内容確認は、出された書類を見てからということですか?
いや、意外と審査なんてスルーで、要求通りになるのかも……だって、みるからに侍従長?ってば、面倒くさそうにしているもの。
神官様と侍従長?の会話を黙って見ていた私達に、興味を無くしたらしい王様が、侍従長?に視線を送る。
すると侍従長は、私達に視線を向けて口を開いた。
「神官よ、退出を許可する」
私達自身を見て、判定の確認もしたから、もうここに居なくてイイってコト?
もしかして、この後、話し合いがあるから私達は邪魔ってコトかな?
なんかどうって言えないけど、あんまり歓迎されていない感じがする。
もっとも、私も誰かに『自国の民じゃない、異世界からの召喚者達を信用できるか?』って聞かれたら、『会ったばかりで信用できない』って答えるわね。
うん、これが、本来の対応なんだろうと思うわ。
その上で、神力も魔力もガッツリある勇者と聖女達だものねぇ~………。
ちょっとしたコトで、神力や魔力の暴走が起きる可能性もあるもの。
特に、神力の暴走なんかしたら、この城なんて一発で消えちゃいそう………。
う~ん、自分のテリトリーに入れたくないっていうのが本音よね。
でも、危険だからこそ目の届く範囲に置いて、監視したいって思うのも人情よね。
だからこそ、勇者に王女様を、聖女に王子様をあてがってご機嫌をとるっていうテンプレがあるんだろうなぁ~………。
まぁ…ここは、その方法(テンプレ)を取らないみたいだけど………。
勝手に呼び出しておいて、どういうつもりでいるんだろう?
う~ん、思いつかないよ………後で、ハルト君やジーク君に聞いてみようかな。
私が色々と思考している間に、神官様が口を開く。
「陛下の御厚情、勇者殿や聖女殿に代わりて、感謝いたします」
「…………」
神官様の言葉に、一応、王様は頷いていた。
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
神官様と王様のやりとり?を私達は、黙って見ているだけにした。
何を言えば良いのか?なんてわからないし、召喚されたコトに対して文句を言いたいという気持ちがずーっと燻っていたから………。
王様ともやりとりが終わった神官様が、私達を振り向いて言う。
「では、陛下に挨拶して、この謁見の間を出て、控えの間に向かいます」
「「「「「「「…………」」」」」」」」
私達は、頷くだけだった。
それを確認した神官様は、退出の挨拶を口にする。
「陛下、御前…失礼いたします」
謁見の間に入ったときにしたように、王様に向き直り両手を交差させて、頭を下げた。
それに合わせて私達もお辞儀をした。
こうして、私達は、歩き始めた神官様に従って歩き出した。
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