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048★勇者はみぃ~んなフェチだった
しおりを挟むどうやら、私は寝落ちしたらしいです。
気が付いた私は、何故かベッドに寝ていました。
うっわぁぁぁぁ~………恥ずかしいよぉぉぉぉぉ~………。
そっと、ベッドに運ぶなんてしないで、その場で叩き起こして欲しかった。
羞恥心で、軽く2回は死ねると思った私です。
真っ赤になって悶絶している私に、優しくジーク君が話しかけてくれます。
「アリアの気配が、なんか薄くなったから、慌てて浴室に入ったら………」
その時の状況を想像し、一応は確認の為に聞く。
「私が寝落ちしていたと………」
と、全然平気な表情で頷いて、どういう状態だったかを教えてくれました。
「うん、タオルを頭に巻いていたお陰で、辛うじて浴槽の縁に引っかかっていたって状態だったよ」
はうわぁぁぁ~………めっちゃ恥ずかしいぃぃぃ~………。
「うっ…溺れる前に助けていただき、アリガトウゴザイマシタ」
この貧相な身体を見られたかと思うと、恥ずかしくてカタコトの日本語で棒読みしているような御礼になってしまった。
だっ…だって、恥ずかしいんだもの………。
みっともない私の裸をお見せして、すみませんでしたって………。
私は、その場で土下座したいのを、必死で我慢するのが大変だったわ。
そんな私に、ハルト君達が笑って交互に言う。
「いやいや、男として、アリアのを見させてもらって、おつりが来たよ」
ハルト君、その発言は、ちょっと…っていうか………アウトです。
「そうそう、長い髪を手入れしたいって、長年の思いもかなったしね」
アルス君ってば、ロングヘアーフェチのヘンタイさんですか?
長い髪って、そんなにレアじゃないと思うけど?
いや、確かに、お尻の下よりありますけど………膝裏までは行ってないし………。
背が低いから、とても長く見えるだけだと思うんだけど………。
一度は、あのウサギさんツインテールしてみたいな。
と、思いつつ、恥ずかしくて1度もやったことないけど。
厨二病全開で、ポーズつけてやってみたいのが本音だけど………じゃない。
現実逃避しても事態は変わらない、頑張れ私………何も出来ないけど。
なんて、逃避している間も、ニコニコしながら会話している。
「ウチの妹達の髪って、肩までしか無いからさ」
ブルータス、お前もか?って言いたくなりますよ。
ジーク君って、優しいシスコンもどきに、ロングヘアーフェチも混ざっていたんですね。
そうですか、私に優しい男って、やっぱり特殊な趣味の人なんですね。
ここで、責任取ってなんて言ったら…………。
私の手を握って、『結婚しようね』なんて、言われそう。
なんか別の意味でも怖くて、何も言えないわ。
「俺の妹達も肩までだから、手入れするのも簡単でつまんなかったからさ」
ハルト君、君はやっぱり、ジーク君の親友なんですね。
特殊な趣味が一緒のある種のオタク仲間ですか?
って、突っ込みたいけど、怖くて、黙ってしまう、小心者の私です。
「姉達は、エクステでごまかすから、つまらないって思っていたしね」
ハルト君とジーク君が、友達だって言っていたのは、特殊な趣味仲間って意味だったんですね。
私に、優しい男って………。
それでも、見目麗しいから………耐えるわ。
「オレの姉貴達も、肩までの長さがあれば色々出来るからって……」
はいはい、みんなと貴方も親友ですよね………。
細やかな神経使いの優しいダリューン君も、同じ穴の狢さんでしたか。
うふふ、異世界に来て、モテ期が来たのかな?
なんて思っていた私を、殴ってやりたくなったわ。
なんか予想の斜め上を超えた発言ばかりに、私は口をパクパクさせてしまう。
勇者様は、全員がロングヘアーフェチだったんですね………。
私の周りには、特殊な趣味の人しかいないの? なんて思っていたら………。
そんな私に、彼らはもっと衝撃を与えてくれる。
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