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119★他にも夫候補が………
しおりを挟むそんな私に構わずに、ジーク君が話しかけます。
私の気絶した後の情報を伝えようとしているみたいです。
「お酒とおつまみの説明したら
ヘムート様も着いてきた
神官様達も喜んでいたよ
コピー魔法って存在してい無いから
余計に喜んでいたね」
その説明の中に、私の予想外の言葉がありました。
コピー魔法が無いとは思っていましたが………。
そのコピー魔法で作られた
お酒やおつまみを喜んでいた?
貴重なオリジナルじゃなくて
コピーしたものなんですけど?
コピーしたモノって
オリジナルより劣るものって
イメージなのに?
なんか不思議です
まぁ~怒られなかっただけ
良しとしましょう
「…? …?」
首を傾げている私にジーク君は、補足説明をしてくれます。
この辺りは気が利いているし、親切だなぁ~って思います
これでエロ………じゃなければ、本当に王子様なのに………。
「アリアの記憶力と意志力と
魔力の塊だからね
至高の捧げ物だって
言っていたよ」
「えっぇぇぇ~」
「だからね
《契約の女神ソルトアーナ》様の
加護が降りてね
俺達の《連環の輪》は
蔦の部分は金色で薔薇の華は
俺達の髪の色と瞳色をしているんだ」
それを聞いた私は、思わず手首を目の前に持ち上げてしましました。
確かに、金色の薔薇みたいな華と蔓?が、手首に絡んでいますし、薔薇は私達の髪と瞳の色合いでした。
それに《連環の輪》からは、魔力と微かに神力らしいモノを感じます。
不思議だなぁ~なんて思いながら、手首を見つめていると、ハルト君が話しかけてきます。
「アリア、1度お風呂に入ってから
ヘルムート様に貰った
腕輪を着けようか?」
「ヘルムート様に
腕輪を頂いたんですか?
どうして?」
「アリアの夫候補だからさ
俺達の分も用意してくれたよ
『聖女殿の夫なりたいから
少しでも気に入られるように
贈り物をするのは当たり前です
勿論、最初の夫達にも敬意を
表して贈り物をするのは当然です
聖女殿を乙女から女にする
夫君達に嫌らわれたく
ありませんから………』
って言ってね」
ハルト君達で、私は、乙女から女になるって、完全にそう認識されているんですね。
この国の神官達は全員、私が乙女だって知っているんですね(号泣)。
この世界にはプライバシーって言葉は無いの(恥)?
このまま行けば、私がハルト君達としちゃったら、その日のウチその情報が神官様達に流れてしまいそうです(号泣)。
私は死んだ魚の目で涙をポロポロと零してしまいます。
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