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召喚されちゃいました
340★性別と役割ですか?
しおりを挟む私のこころからの叫びに、アラン様は、なんか切ないというか、残念というか、微妙な表情で応えてくれます(解せぬ)。
「私もですが
誰もが見たいように
シオンを見ます
私のシオンは、賢く優しく
知識も能力もあるのに
とても、自己評価の低い
恥ずかしがりやの少女ですね
父上達の評価も
ほぼ私と同じでしょう
諦めて、慣れてください
私は、魂の番の貴女を
愛しています
何者にも替えがたいほどに………
そして、多大な能力と
知識がある貴女の価値は
この帝国にとってとても
重要なのですよ
あの少女達と
貴女を秤にかければ
誰もが貴女を取るほどに………
勿論、私は貴女の為なら
眉ひとつ動かさずに
あの少女達を見殺しにする
自信があります
貴女の邪魔になるなら
あの少女達はいりません
処分(=殺す)しますよ
だから、私や守護騎士達に
ちゃんと守られてください
あの魔族達とハイワイバーンを
捕らえたのはシオンですね
本来なら、シオンは
皇太子妃として
あの場で一番に守られるべき
存在だったんです
それなのに、貴女は皇族
それも、皇子としての
常識に捕らわれて
下位の者達を
守ろうとしたんですね
これからは
絶対にやめてください
シオンを、私の腕の中に
囲い込んで、閉じ込めたく
なってしまいますから………」
アラン様、マジで怖いから、その綺麗な顔で怒りを押し殺して微笑んで、完全にヤンデレ気質を全開にしないでください(号泣)。
それと、せっかく異世界から召喚した花嫁なんですよぉぉぉ~……。
例えとしても、あの美少女達を、平然と見殺しにするとかって、言わないで欲しいですぅぅ~(怖)。
私が大切だってわかりましたから………。
でも、私だって戦えるんです。
アラン様と一緒に戦いたいんです。
守られるだけなんて、イヤです。
戦えれば、アラン様と何時でも一緒に居られるんですから………。
ここだけは、私も曲げられません。
「でも、あの場で
1番の《魔力量》を
持っていたのは、私です
あの魔族達を倒す為の
準備もしていました
だから………」
一緒に居たいんですぅぅ~……。
少しは、譲歩して欲しいんですぅ……。
なのに、アラン様は、とても綺麗な微笑みを浮かべて言うのです。
「何度でも言いますが
皇族として民を守るという
義務と責任を果たすのは
皇子の役割です
シオンは皇女で私の妃です
何れは私の卵を
いえ…子供を孕みます
その時は
貴女とお腹の子の為に
侍女や騎士達に守られる
必要があるんですよ
今から、ちゃ~んとみなに
守られるコトを自覚しないと
無理をして、子供を失う
可能性があります
そして、貴女自身も………
私を、独りにする気ですか?」
とぉ~っても、哀しそうな表情でそう言うアラン様……素敵(眼福です)。
哀愁が漂うアラン様……はぁ~…スマホぷりーず…激写したい。
いや、ちゃんとアラン様の気持ちも理解りますよ。
でも、私の気持ちも理解して欲しいんだけどなぁ……。
あっ…はい…ダメなんですね(涙)。
「うっ………」
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