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戸惑いと怯えに震える勇馬
しおりを挟む心に染み入るような愉悦感のまま、龍也は抱き込んだ腕に力を入れて動きを拘束し、淫猥に手のひらだけを滑らせながら、その耳孔に囁く。
「…その前に…お前の躯を洗ってやろう
俺のモノになるんだから、綺麗にしないとな」
その言葉に含まれる意味など理解(わか)るはずもない勇馬は、龍也が拘束の腕を緩め、大胆にまさぐり始める。
勇馬は、その肌の上を彷徨う龍也の手のひらが与えるモノに唇を噛み締め、意思の強い双眸を閉じて耐えるのだった。
抵抗する意思を封じて、諦めたようにただ震える勇馬に気を良くした龍也は、腕の拘束を外して、お気に入りの石鹸を手に、たっぷりとした泡を泡立てる。
そして、勇馬の躯にそのたっぷりの石鹸の泡を手で塗り広げて行く。
背後から抱き込むようにして、両手で石鹸の泡を塗りたくった龍也は、その手で勇馬の胸のアセントである乳首を摘む。
途端に、ツクンッとした小さな痛みを感じて、勇馬は無意識に躯を堅くする。
「…っ…くっ…やっ…やめっ……」
そんな声を零れ落とした勇馬に気を良くした龍也は、摘んだ乳首をそのまま挟み擦り続ける。
「…うっ…くぅぅ…ぃゃ……痛い……」
痛みしか感じない勇馬は、無意識に抗議の声を上げて、その龍也の指先から逃れようと躯を捩じる。
が、勇馬の乳首は、龍也からもたらされる刺激によって、しこりのように堅く尖っていた。
その堅く尖った乳首の芯を押し潰すように擦れば、その苦痛から勇馬は無意識に逃げを打ち、腰を龍也の股間へと擦りつけていた。
その勇馬の行為が、全て乳首の刺激から逃げようとした、無意識からのモノと理解していても、龍也にはたまらなかった。
「くっくくくくく………たまらないな…
こうして、いじられるのは初めてか?」
わかりきったことを聞かれ、勇馬は口惜しさと怖気混じりの声で答える。
「…ぅ…くっ…ひぃっ……やっ…は…
こん…な…ところ…いじられ…るの…初めて
やめっ…ひぃぃ…イヤだっ…痛いっ……」
快楽らしいモノを感じて居ないことを確認し、龍也はただ乳首を根気良く揉み込み続ける。
延々と揉みしだかれ続ける中、勇馬はその中にピリリッとした刺激を感じて、再び腰を無意識に左右に振る。
その淫猥な仕草に、双眸を細めた龍也は問い掛ける。
「ふ~ん…嫌がっているわりには………
乳首で感じているようだな」
その耳孔への囁きにすら、勇馬は妙なモノを感じて、無意識の吐息を零れ落とす。
龍也は背後から抱き込むようにしつつ、両方の乳首をひたすら刺激し続けた。
その内に、妙な感覚がジワジワと気持ち良いという感覚へと傾き始める。
抵抗の意思を見せない為に、両脇で手を握り締めていた勇馬は、とうとう反射的に、乳首を嬲り続ける龍也の手首を掴んでしまう。
「どうした? 素直に従うんじゃないのか?」
龍也の言葉に、勇馬は無意識の涙を目じりからポロリと零れ落とし、どうにかこうにか掴んだ手首を離した。
その従順さが、龍也の中の何かに火をつける。
「良い子だ…そうして、おとなしくしていろ
ふふふふふ……恋人のように愛されるのと……
欲望のはけ口として、男娼のように
ただアナルに突っ込まれるの………
どちらが良い? 甲斐勇馬さん」
龍也の問い掛けに、乳首へと意識がいってしまう勇馬は、ギリッと唇を噛み締めてから、無理矢理唇を開いて答える。
「…っ…ふっ…うぅ……や…さ…しく…
ひぃぃん…いやっ…恋…びと…に………」
途切れ途切れの答えの間に、乳首はいじられることに慣れてぷっくりとしこる。
そして、両方の乳首にリズムを刻むように龍也が揉みしだけば、それにあわせるかのように、勇馬は腰を振っていた。
その愛らしいまでの仕草に魅了された龍也は、乳首に意識が捕らわれているのを見計らって、片方の手をスゥーッと胸から腹へ、更に下腹部へと滑らせる。
そして、乳首への刺激で半勃起状態になっている勇馬の生殖器官を鷲掴んだ。
その瞬間、短い悲鳴が零れ落ちる。
「…ぃ…ぅ…ン……ひぃぃぃ…やっ…いやっ…
さわ…んなぁぁぁ~……やめっ…あうっっ……」
龍也は勇馬の悲痛さを含んだ声を聞きながら、喉で嗤って囁く。
「良い声だな…甲斐勇馬……可愛いぞ…
ほら…扱いてるから感じろよ………
可愛く腰を振って見せろ」
そんな事を言いながら、龍也は勇馬のモノに石鹸の泡を擦り付けて、淫猥に揉み扱きはじめる。
そういう意味での刺激に餓えていた躯は、勇馬の意思に反して、龍也の手淫に酔い、あっさりと溺れる。
片方の乳首を刺激されながら、何度も揉み扱かれて、勇馬は絶頂への階段を登らせる。
慣れない刺激に意識が霞んだ瞬間、躯は龍也に与えられた刺激に反応して、勇馬の意思を置き去りにして絶頂を迎えた。
「…ぅ…ぁ…あぁぁぁぁぁ……はぁン…ンゥ…」
素直に腰を振って射精した勇馬に気を良くした龍也は、勇馬の耳孔へと舌を這わせて囁く。
「気持ち良かったか? ゆうま
ほら、もっと良くなれる
素直に、快楽に浸ってしまえ」
そう囁いた後、龍也は勇馬の顎に手をかけ、首を捻じ曲げるようにして、背後から口付ける。
苦しい姿勢からの口付けに、抵抗することも出来ず、勇馬は龍也に口腔をまさぐられる。
全てが初めてづくしの勇馬は、鼻で呼吸することも知らない為、呼吸困難に陥りかけて、必死で自分の顎に掛けられている手を叩く。
その様子に気付いた龍也は、喉で嗤って、あっさりと口付けを外した。
「くすくす…勇馬…口付けの時は…
鼻で呼吸するものだぞ………
まっ…物慣れない貴方は可愛いですけど…」
そう言って乳首をいじる手を離し、龍也は背後から正面に回って、勇馬を抱き締める。
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